「DENさんを無事関東組にお返しするように・・」

の重大任務をSHU酋長と毛利親分から任せられた航希は

(自分から志願したとの噂あり)

早速おかーちゃんに、事の重大さを力を込めて説明する。

「あのさ〜 ど〜〜してもDENさんを送って大阪まで行か なきゃ〜行けないのよ。

 えっ? 行って何するのって?

そりゃ 今後の人生の在り方とか、

日本経済におけるエンゲル係数の移り変わりについての討論会とか・・・」

「じゃ 仕方ないのね」

 いつもの呆れ返った顔

「そう仕方ないの」   

いつもの笑いを噛み殺したニヒルな顔 

DENさん毛利さんと豊貝の船乗り場で待ち合わせ。

豊貝の第2ラウンドを終えた二人が渡船から下りてくる。

あいにくこの日の釣果は、満足の行くものではなかったみたいだが、

四国の釣りを満喫したDENさんの顔は輝いている。

時間もなく、急ぎ東予港のフェリー乗り場に向かう。

船乗り場はお盆のお客で超満員。

しかし、明日は大阪 気分は踊る。

港からDENさんが 高石に向かっているであろう、ハマダン号に 電話する。

「もしも〜〜し 来てますか? こちらも行ってま〜〜す。」

「豊貝から坊主菌ワクチンと、おまけの航希もいきま〜〜す」

「毛利さんから御神酒を頂きましたが、もう飲んじゃてま〜〜す」

「ゲタゲタゲタ・・・」

「わははっは・・」

会話にならないような話。

それにしてもDENさんは昨日から何十回とあちこちに電話している。

ホームシックかな・・・?

朝起きると大阪南港。

ツインカムのエンジンが火を噴きアッという間に高石の出島に着いた。

おお〜〜〜〜っ いるいる。

日本が世界に誇る黒鯛釣り師の面々。

地元開催国のあたりさん&息子さん。

同じく地元で話の楽しい、としちゃん。

黒鯛倶楽部の総料理長ハマダンさん&息子さん。

全国何処でもサンダル 半パンのFUNKYさん。
バッチリ決まってるが、何故かOLM爆笑大賞受賞のメイタさん。

顔もスタイルもカッコいいが坊主菌に悩んでいるらしい本牧さん。

釣り開始20分後に「小松タモサービス」に早変わりした小松さん。

(これは皆を見渡せる高台に陣取り、携帯もしくは糸電話で

 依頼があればすぐにタモだしに出陣するという商売である。料金は無料)

「釣れてますか〜〜〜」と声を掛ける。

「あっ 航希さんだ。 傘 傘」

早速野次られながら握手握手。

この瞬間の為に此処まで来たんだよな〜〜としみじみ思う。

まだ始めたばかりで本命は上がってないが、FUNKYさんと岳士君に当たりが

あったらしく期待が持てる。

よ〜〜し早速やるぞ〜〜。

竿とリールをセットし仕掛けをベストから出して・・・・

ベスト・・・・ベスト・・・??

ぎょえっ〜〜〜(@@)ベスト着てない〜〜〜

豊貝に置いている車のなかじゃ〜 (TT)

仕方ない まずはホームページ用にデジカメで写真撮影でも・・

デジカメ・・・・デジカメ・・・??

ぎょえっ〜〜〜(@@)

デジカメ忘れた〜〜〜(TT)

昨日毛利さんの御神酒で盛り上がり何もかも忘れてしまった。(TT)

そこにお助けマンFUNKYさんと本牧さん登場。

「航希さん 前打ちやってみない?」

「ハイハイやってみたいです。」

ドシロウトの私に親切に、仕掛けの作り方、ガン玉の潰し方 カニ餌の

付け方などを丁寧に説明してくれた。

ガイドを一つ通すのを忘れた「にわかニセ前打ち師」の誕生である。

早速テトラを降りる。

竿の穂先はとても敏感でデリケート、根がかりが恐くてビクビクの挑戦だ。

なかなかカニ餌がそこに着くのが解らない。

水深は1M50CM〜2M。普段7〜10Mの防波堤で釣りをしている航希は

こんなに浅い所で黒鯛が釣れるのか?と新鮮な驚き。

思い切って道糸を送り込むと何か重い・・・根がかり?

うわ〜〜〜どうしよう。

「FUNKYさん根がかりしたらどうすれば・・」と聞くと

FUNKYさんは落ち着いた声で、

「あっそれはカニが底にしがみ着いてるんですよ。そこからそっと

 カニを放してまた送り込むんですよ。竿を少し上げて下さい。」

とアドバイスをいただく。

少し強み目に竿を上げると成る程ペロリンとした感じでカニが底から離れた。

カニって力強いんだ〜〜。その初めての感覚に大感激!

「お・お・俺は今・・前打ち師だ〜〜」

みんなの当たりが少し遠のき、場所替えのため移動。

車で2分くらいの外海に向かった。

先に高めの防波堤をズリズリ登ったFUNKYさんメイタさんが何やらボソボソ 言っている。

航希も登ってひょいと下を向くと なななんと菊の花とお饅頭。

これってひょっとして・・・

3人で「・・・・・・・」状態で顔を見合わせる。

テトラは気を付けなければと心に刻む。

だんだんと太陽が眩しく燃える中、再挑戦。

航希はただカニを底から剥がす事を繰り返し練習する。

メイタさんは夜に試す、落とし込みの仕掛けの調子を試験しながらサンバソウ をゲット。

本牧さんはテトラをドンドン移動して見えなくなった。

前には大型フェリーやタンカーが行き来し、空には飛行機が飛び交う。

田舎の海には無いそんな風景を見ながら、ああ〜大阪なんだなと実感。

それにしても暑い。誰からともなく休憩モードに入り、夜釣りに備えて

あたりさんの家で休憩する事になった。

関東梅堤組 伊達藩関東支部長 伊豫組使い走り それから合流された

短竿さんに占拠されたあたりさん宅はもう無法地帯になった。

あたりさん宅へのお土産に持って来たはずのハマダンステーキ、じゃこてんを

自分たちでバカバカ食い始め、あたりさんの奥さんの美味しい味噌汁、

ご飯を頂き、「がははっ」「ぐふふっ」「どひゃやっ」と笑いが起こり、

気がつけばDENさんはご飯4杯食べ、野獣達は一人また一人眠っていくのだった。

しか〜〜し 

四国で過酷な修行を積んだDENさんは、なんとみんなの寝てる間に

「短竿さんボーリング行こう」と誘っている。

聞けばなんと沼津からず〜っとマイボールをトランクの中に忍ばして置いたらしい。

結局短竿さん DENさん 航希 高校生のあたりさんの息子さん

 ハマダンさんの息子さんの5人でボーリングに向かう。

ボーリング場では短竿さんがなかなかレーンに馴染まずいつもの実力を発揮できず

「まだ地合がきてませんな、今日は長潮か?」と言ってる。

DENさんは余裕のフォームで実力発揮。

初めは自信のなさそうだった、あたりさんの息子さんもスペアーなどを出して

たぶん初めて今日合ったはずのハマダンさんの息子さんとハイタッチなどを している。

なんかいい風景だな〜 おとーちゃんがアンポンタン同士でなかったら

こういう出会いもないんだろ〜な〜と妙に嬉しい。

5時頃ボーリング場から帰ると皆起きていて、あたりさんのパソコンを覗い ている。

本牧さんが早くもやる気で 

「そろそろ釣り行きませんか?」と言ってみんなやっと

  「おっ そうだ 今日は釣りをしに来たんだった。」と気がつく。

近くの餌屋でイソメを買って朝と同じポイントに向かう。

辺りは薄暗く、スーッと涼しい風が気持ち良い。

足下に十分注意し、テトラを歩き糸を垂れる。

長いテトラに電気浮きの列が並ぶ 。

潮は右から左へゆっくり流れ、目と指先で当たりを待つ。

風景はゆっくりと流れ、時は急ぎ足で進む。

小松タモサービスが営業を始め、すなはまのBEEさんとネコまたぎさんが

顔を見せてくれた。

テトラに座ってゆっくり吐き出す煙が美味しい。

す〜〜〜〜〜〜〜うっ ふううううう〜〜〜〜〜〜〜っ

早くもフェリーで帰る時間が近づいた。

皆さんに挨拶したかったのだが、暗くて無理みたいなので

FUNKYさんと本牧さんに代表してお別れを言い、がっちり握手で再会を 誓い合う。

短竿さんに大阪南港まで送って頂く間、いろんな話をする。

豊貝の釣り方。堂の浦の情報。明日名古屋組が大阪に来るらしいとの噂。

そして珍しく航希が参加したOLMで天候が良かった事。

よかった。これで「嵐を呼ぶ男」の汚名は返上だな。

しかしフェリー乗り場に着いたらすぐ

「海上は大変荒れております。トラックは積み荷制限。バイクは125CC

 以上は乗れません」とのアナウンス。

短竿さんと顔を見合わせ 「これはナイショネ」と笑い合った。

ゆっくり動き出したフェリーの窓から、海を眺める。

大阪湾出没成功せり。

次は何処だろう。

ああ〜これからも楽しい釣りバカ人生になりそうだな〜。

潮風はまだまだ夏の予感。