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【花の部屋】 | |||||||||||
| クルマユリ | ||||||||||||
群生地としては、北アルプス・白馬鑓ヶ岳の中腹にある大出原が有名で、このお花畑はクルマユリの群落だけでなく、ハクサンフウロなどさまざまな花も群れ咲いていて、まさに百花繚乱。鑓温泉から夏の苦しい登りを我慢して大出原に辿り着くと、クルマユリを主とした色とりどりのお花畑とその向こうの鋭く荒々しい白馬鑓の岩峰のとりあわせが展開していて、まさに天国のような眺めだ。 クルマユリは群生もいいが、たった一本咲いているだけでも山の風景を明るくする。赤い花びらを強く反り返らせたこの花には、清楚で暖かい雰囲気がある。 山に咲くオレンジ色のユリには、このクルマユリとコオニユリがある。どちらもユリ科の中では花は小さい方で、一見よく似ているが、葉のつき方を見るとすぐに判別できる。クルマユリは茎の中央付近で10枚前後の葉が放射状に輪生し、車の車軸のように見えるのでこの名がつけられた。いちど覚えると忘れない名前だ。 これまでに撮り溜めた写真をあらためて見直したら、クルマユリには北アルプスのあちこちで出会っている。夏には北アルプスに出掛けることが多いからだろうが、白馬岳の群落ほどではないが、槍沢、薬師沢、奥大日、小蓮華山など、写真に残っているクルマユリはほとんど北アルプスで撮ったものだ。昨年双六岳に登ったおり、夕暮の槍ヶ岳の写真を撮ろうと樅沢岳に一人で登ったときにも、山頂にきれいなクルマユリが咲いていた。 もちろん、いろいろな山でクルマユリには出会っているのだろうが、北アルプス以外で写真が残っているのは北岳と妙高山だけだ。 だからクルマユリはかなりの高山に出掛けないと見られないものと思っていたが、先日、三ツ峠の木無山や大幡山の近くのお花畑でぽつんと咲いているクルマユリに出会って、へえ、こんな山でも見られるのかと、認識を新たにした。
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