和見峠、浅川峠、天神峠、逢坂峠

2001年1月5日



 輪行峠行。
 武蔵溝ノ口駅(5:36)=高尾駅(6:43)=鳥沢駅(7:15)−梁川駅−大田への抜け道−和見峠(10:00)−浅川峠(11:20)−天神峠(12:20)−逢坂峠(14:18)−鳥沢駅(15:00)。

 大菩薩周辺、上中下の日川峠へ行くかとも思ったが、近場をつぶすことにした。
 夕べは良く眠れなかった。3時ごろに目が覚めて、4時に起きあがった。いつも通り朝食を取る。駅に行く途中、セブンイレブンによって昼飯を購入。輪行して鳥沢駅へ。
 というのは間違いだった。今回のメインは浅川峠。ただ、梁川駅から大田へ抜ける小さな峠を通る予定なので、梁川駅で降りなければならなかったのだ。相変わらずボケている。甲州街道を通って梁川駅へ向かう。約15分のロス。ちなみに鳥沢駅そばにも朝からやっているコンビニがあるし、甲州街道沿いをちょっと大月側へ行けばセブンイレブンがある。
 梁川駅東側に、JRの下を通る小さな道がある。ここを抜けて、大田への抜け道に向かう。しばらく道なりに走ると、小さな道標が「大田へ」と示している。丘を越える道で、ここからは担ぎになる。朝から良い運動をさせてくれる、なんてつぶやく。
 途中分岐があるが、これは右、つまり上へ向かうほうを選ぶ。ちょっと枝の類が増えるが、そのまま行くと、昭文社の「山と高原地図」の中で「峠」と示されている場所に出る。当然、なんの道標も無い。



抜け道の峠。道はこの写真からさらに右側にある。この辺りは踏み跡が錯綜している。



 ここではたと困ってしまった。踏み跡が錯綜していて、道がわからないのである。しばらくうろうろする。こういうときのために持ってきた地形図を取り出して、じっと見てみる。すると、あっさり踏み跡が見つかった。右手に丘の稜線を見るように歩けば良い。しかし、これはどういう道なのだろうか?梁川駅への近道と言うことなのだろうが、自転車も走れない踏み跡のままになっているということは、土地の所有権とかで問題があるのだろうか。夜はとても歩けたもので無いと思うし、昼でも女性だけでは歩けないだろう。
 大田の民家横に出る。未舗装の道を東へ進み、大田のバス停を見て、谷後を抜けて、犬目へ。読図に失敗した。単純に地図上の距離だけでルートを選択したので、標高差が大きいことを考えていなかったのだ。安達野へ行くまでに多いに登らされることになった。
 矢坪で細い道に入り川を渡り、ようやく野田尻の道に入った。ここからはゆっくり登って行けば良い。まずは和見峠を目指す。昭文社の「山と高原地図 高尾・陣馬」によれば和見峠は雨降山の南側と、そこから南東に位置する不老山の東側の2箇所に記されている。私が行こうとしているのは、雨降山の南側の和見峠である。林道が抜けているはずだ。
 棚頭を過ぎ、ひたすら登る。道は棚頭林道になっているが、奥山から先は林道棚頭和見線である。このあたりではとうとう押しモードになってしまった。軽ワゴンが私を抜かして行く。浅川峠の入口(「山と高原地図」に記述されている場所とは違う)からカーブを曲がったところで、軽ワゴンから猟犬らしい犬が3匹、走り出していた。生臭い匂いが一瞬、した。男性が二人、鉄砲を下ろしている。
 道は未舗装になるが、坂は緩くなって走れるようになる。和身峠のあたりも見上げることが出来る。工事中らしく重機が置いてあったりするが、さすがにまだ1月5日だからか、作業はされていない。標高を順調に上げて、林道の峠に着く。ちょうど向こう側からタクシーがきて、女性ハイカー3人を下ろしたところだった。やっぱりこういう日に山に来る人がいるんだなぁと思う。天気も良いし、仕事始め翌日の平日で人もそれほど多くは無いだろうし、好事家には絶好の日和だ。


林道和見峠。看板は恩腸林の由来説明。左が和見へ、右は盲腸林道。

もともとの和見峠。和見への道が東に分岐しているが、指導標にその表示は無い。



 峠には恩腸林の説明があるだけだ。とくにここを新たな和見峠として紹介する気は無いらしい。せっかくなので自転車を担ぎ、ハイキングコースの和見峠まで行く。大した距離ではない。峠は林の中で薄暗く、和見からの道が続いてきていた。手持ちの地形図では林道は稜線を越えていないから、かつては和見への道として使われていたのだろう。林道のできた今、ハイカーでさえタクシーを使う。
 ここから雨降山、権現山と経由して浅川峠へ行こうかとも思ったが、時間が掛かりそうなので止める。林道へ戻り、クリームパンで補給してから来た道を戻る。
 5年ほど前、浅川峠へは権現山へ行くために通ったことがある。浅川から登るのが一般的だが、私は四方津から奥山へ歩いて、浅川峠東側の道を登った。今回はそれと同じ道をたどる。一度沢へ下りて、北からの沢と西からの沢がぶつかるところから真ん中の稜線を登って行くのだが、あれ、沢への降り口がわからない。しばらくうろうろする。たしか、車が退避するようなところから降りて行くのだったが、今ある退避場所は下へ降りる道は無い。
 地形が変わったのかなぁなんて思い、もう一回見て見て見つからなければ今回はパスしようと思ったそのとき、待避所の横に踏み跡を見つけた。見れば、そばの木に赤テープがあるではないか。さっそく自転車を担いで下へ下りる。作業小屋らしい小屋があるのも以前来たときと変わらない。沢が合流するところで西からの沢の右岸をちょっと進むと、道がある。
 道は記憶通り、薮勝ちだ。踏み跡はしっかりしているのだが、潅木やイバラが枝を伸ばしてうっとうしい。しばらく枯れ木の中を登ると突然、周りが緑になる。竹である。これは記憶に無かった。
 一抱え以上もある杉の木が4本立っているところから道を登る。落ち葉が多い。倒木があって、自転車を横にして通さなければならない。イバラの棘が軍手を通してチクチクする。いずれにしろ、あまり良い道ではない。尤も、奥山へ下りても四方津まで徒歩で2時間掛かるので、利用が少ないのも仕方ないのだが。


浅川峠への道。踏み跡自体はしっかりしているが、整備はされていない。


浅川峠。木の陰で見えないが、向こうの標識の反対側には文字の消えた古い標識もある。奥山へは向こうの標識のところから降りる。



 汗だらけになり稜線が近づくと踏み跡は落ち葉のなかに消えそうになっている。自然と足も急げば、低木の中の浅川峠である。
 昔のメモには浅川峠は富士山方面の眺めが良いとかいてあったが、今回はそんなことは無かった。ぱっとしない峠だ。眺めが良いのは、権現山方面へ登ったところのことだろう。
 浅川へ下る。こちらは道はしっかりしているし、指導標もある。あっという間に林道終点に着く。結局、ほとんど自転車には乗らなかった。まさに、担いで峠を越えたわけだ。しかし、ゼファールのワンタッチ泥除けを折ってしまった。
 林道からは快調に飛ばす。浅川バス停で時刻表を見ると、8時と15時だけ。こんなバス、どうやって利用するのだろう?
 ここからも結構な下りだ。登ってくるのは大変だろう。国道139号線手前でちょっと登る以外は、おおむね下り道である。
 天神峠を目指す。ここは近いはずだ。139号線を北へ向かうが、風が西から吹いていてなぜかしばらくは追い風。緩い登りにもかかわらず足は軽い。富岡バス停(大月方面にしかない)のところで右に曲がる。駒宮へは一度下りて川を渡り、急坂を登る。天神峠、権現山の指導標があるので、迷うことは無い。
 集落の道を抜けて山に入ると、すぐに天神峠。西へは駒宮砦へのかすかな踏み跡。南への道はしっかりしている。東へは、麻生山、権現山への指導標。眺めは無いが、なかなかの感じ。


天神峠。右には浅川方面への道が、左には麻生山への道がある。



 おにぎりを食べる。ここは風が吹いていない。峠から南側は植林の杉林だ。駒止嶺へちょっと歩いてみる。途中、お墓があり卒塔婆が何本か立っている。踏み跡はおおむね明瞭。駒止嶺は明確なピークではないので、結局どこが駒止嶺なのかわからない。しかし富士山の眺めの良いところはあった。上平の集落を見下ろす形で正面に富士山が見える。残念ながら、お昼はちょうど逆光だ。
 来た道を戻る。今日の最後に、百蔵山と扇山の間にある峠を目指す。分県登山ガイド・山梨県によればこの峠は逢坂峠となっている。
 途中、奈良子行きのバスとすれ違う。運転手以外は誰も乗っていない。
 猿橋へ向かい、下和田で総合グラウンド方面へ曲がる。やはり5年ほど前、百蔵山〜扇山と歩いたことがある。百蔵山は登山口までが駅から遠く、登山口から山頂よりも駅から登山口までのほうが疲れるとメモにある。たしかに、ひどい坂だ。またルートのとり方を誤ったか。
 うろうろして、宮谷にようやく入る。逢坂峠への林道に名称の看板は無い。サブターゲットにしては浅川峠などと労力が変わらんかなと思うが、ここまで来てパスは出来ない。
 道は最初は未舗装だが、橋を渡る簡易舗装になる。とはいえ、ガタガタ道に変わりは無い。再び未舗装になり、しばらく進むと水道施設らしいタンクがある。そこから一度雷光型になって、林道終点はハイキングコースに接続している。そのころは押しモードだった。疲れて進めなくなり、石に前輪を取られてこけてしまったのだ。
 沢を渡りハイキングコースに入る。この道は稜線直下まで落ち葉がすごい。おまけにけっこう急な道だ。自転車を担ぎ、汗をかいて進む。
 たどり着いた峠には指導標があるのみで峠の名称板は無かった。枝の間から、今日登ったばかりの浅川峠のほうが見える。ここでおにぎりの残りを食べる。



逢坂峠。峠の標識は無い。百蔵山〜扇山の縦走のエスケープルート。浅川へ下る道は見当たらない。



 さて、帰るか。しばらくは乗車して下りるが、勾配が急になっても乗車したままだったのであやうく木に正面衝突しかけた。ブレーキをかけると自転車に放り出され、私は木の幹に両手をついてその反動ですっ転ぶ。自転車も横転していた。う〜ん、調子に乗っているとそのうち取り返しのつかない事故を起こしかねない。
 自転車を押して下るが、落ち葉の深いところはそれだけで滑ってしまう。自転車に引っ張られるようにして進むので危ない。自転車を担いで下って行けば、先ほどの沢が見えてきた。30分以上かけて登った道を、15分も掛からずに下ってきてしまった。
 涌き水でどろどろになっているところは自転車を押す。自転車も衣服も泥で汚したくない。乾いているところに来ると乗車。ひたすら下る。宮谷の集落まであっという間だった。
 そのまま甲州街道まで下り、鳥沢駅まで走った。鳥沢駅そばのコンビニでサンドイッチとビール(アサヒ黒生)を購入し、帰路に着いた。しかし疲れすぎたのだろうか、途中、気分が悪くなった。



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