2001年1月7日(日曜日)
輪行峠行。
武蔵溝ノ口駅(5:22)=寄居駅(7:45)−小林みかん園の道−葉原峠−仙元峠−塞神峠−釜伏峠(10:00)−小野田峠−鷺の口峠−曽根坂峠−高篠峠(13:00)−大野峠−高篠峠−白石峠−七重峠−笠山峠(14:15)−小川町駅(15:00〜15:52)=津田山駅(18:00)。
そろそろ雪が降る前と思ったので、まとめて峠を狙うことにした。となると奥武蔵。輪行で八高線を使ってみたいと言うこともある。
塞神峠から釜伏峠への道で、武甲山遠望。秩父の町は霧が溜まっていた。
セブンイレブンで昼食を仕入れて武蔵溝ノ口駅から輪講する。立川駅で青梅行きに乗り換え、拝島駅で川越行きに、高麗川駅で高崎に順調に乗りかえる。高麗川駅からは駅での停車時間が長いので、距離の割には時間が掛かる。でも、たとえキハ110系(今日はキハ111とキハ112とのペア編成)であっても、ディーゼルの音は心地良い。福知山で聞いたキハ181系には及ばないが。
ドアが開くと冷たい空気が入りこんでくる。寄居駅に来たのは久しぶり。相変わらず大きな駅だ。まだ貨物運行はしているのだろうか。
JR側の駅前で自転車を組み立ててトイレを済ませる。このとき、方向感覚が東西逆になっていた。適当に走り出したが、なんとなく地図の地形とあわない気がする。秩父鉄道とJRが分離するところで秩父鉄道の駅があったので駅名を確認すると、桜沢だ。やはり逆向きだったのだ。でも、ちょっと見えた赤城山やその他の山が、雪をかぶって美しい。
140号線を秩父方向に逆転。波久礼駅を目指す。しばらくは良い道で、車道は2車線ずつ、歩道もしっかりしている。ヘルメットをかぶった水色ジャージの自転車連中は、地元の中学生だろうか。
歩道が工事中で140号線を離れて、地元の住宅街をうろうろして140号線に戻れば、歩道もなくなり普通の2車線道路になっている。これじゃ地方の国道そのものだ。車道の端っこを走って行けば、ようやく波久礼駅の看板が見える。
左に曲がって橋を渡る。国道140号線はそこそこ車が多かったが、そこを離れるととたんにのどかな雰囲気になる。小林みかん園、風布みかん園の道標がある。
で、「分県登山ガイド 埼玉県の山」の釜伏山の頁をコピーしてきたので地図を確認しようとしたら、なんと、1頁前の登谷山ではないか。おいおい。やむなく、指導標を頼りに進む事にする。幸い、みかん園などを案内する看板があるのでだいたいの位置はわかる。
小林みかん園の道を登る。途中、子の神社がある。足腰の神様だ。自転車にも縁起が良いか?
小林みかん園の坂を登る。小林さんがやっているのかと思ったらそういうわけではなく、いろいろなみかん園がある。上になるほど眺めは良い。ハイカーには林道をショートカットするように道がついているところもある。しばらく登ったところで早速押しモードになる。日本最北端のみかん園。木々には年を越したみかんが小さく残っている。
見晴らし園(波久礼あたりが良く見える)を過ぎると、葉原峠への道がある。とりあえずここを過ぎてしばらく登るが、すぐにピークでここからは下りになる。おいおい、下ってしまうのか?しばらく下ってあわてて来た道を戻り、葉原峠への道に担ぎで入る。
最初は急な坂だが、すぐに良い道になる。登ることは出来ないが、下るには面白そうだ。雑木林をすぎて、植林地に入る。小さな尾根を乗っ越してしばらく歩けば未舗装の林道に出る。「←葉原峠、長瀞 作業道→」と指導標がある。このとおりに道を進めば、別の林道に出る。これを登ったところが葉原峠。小さな石柱の指導標がある。以後、このタイプの指導標が時々あって、道に迷うことは無い。
葉原峠。2本の石の道標がある。皆野へ下る道は舗装されている。
峠からは削られた山が見える。石灰を掘っているのか。どこかからか音が散発的に聞こえる。発破だろうか。
稜線を行く。登りは担ぎ押しだが、けっこう乗車率は高い。誰もいない道を、霜柱をつぶしながら走る。空には雲はあるがおおむね青空が見えている。
小さなピークを過ぎて下りつづけると、木に囲まれた仙元峠。着いてみるとあっという間に感じた。ここには社がある。簡易舗装の細い道が、すぐ下の住宅から続いてきている。長瀞方面へ下る道もあり、現役の峠のようだ。
仙元峠。社がある。峠からはすぐ下の住居が見える。
ハイカー道は稜線どおり上に続いているが、すぐに舗装路へ下る道がある。倒木がさえぎっているが踏み越える。小さな看板があるので見てみれば「この先にはイノシシの罠を仕掛けているからハイカーは気をつけて」とあった。まぁ、通ってきた稜線にはないが、ほかのところは保証できないと言うことか。
道を登れば、そこが塞神峠。
塞神峠。車を止めるスペースがある。
ここから稜線沿い走る。とはいえ、ギアをインナーに落としてゆるゆる走る。けっこう登り下りがあるが、一方で両神山や武甲山の眺めが良いところもある。武甲山の手前、秩父の盆地には霧が溜まっていた。
たどり着いた交差点が釜伏峠だった。釜山神社の入り口でもある。東屋があるが、日陰だ。
釜伏峠。看板の後ろの林の中に東屋があり、左の茂みの裏側が釜山神社入口。
ここから三沢へ下る。少し下って寒いのでノースフェイスの上着を着て走る。この道は下りだけでは無くどちらかと言うと山腹沿いに走っていて、ちょっとだが登りもある。途中、一里塚跡があったが、別荘だか何かで周りが削られていて、周りの木の根っこでどうにかそこが保たれている感じ。皆野町の教育委員会の看板も虚しい。
下って県道82号線へ。時々車が通る。合流したときは2車線道路だったが、やがて1.5車線に。二本木林道分岐、二十三夜寺、高原牧場入口の看板を過ぎてまた道は2車線になる。このあたりからゆるゆる登れば、バス停のある小野田峠。ただし、バス停の名前は「曽根坂峠」になっている。
小野田峠。バス停は「曽根坂峠」。峠のピークはこの先、オレンジの重機が止まっている辺り。
小野田峠ピークにあった道標。「従是北秩父郡三澤村」とある。「是れ従り北秩父郡三沢村」ということか。
指導標は小野田峠である。指導標にしたがって曽根坂峠に向かう。ちょっと登ると、トステムの看板のある分岐にくる。ここの指導標に地名は無いが、この辺りが曽根坂峠のはずである。が、確信が持てなかったのでさらに進む。
旧道への指導標を過ぎてしばらく走るが、三沢への道になっていることに気が着き、指導標まで戻ると旧道を担いで登る。ひとつ上の道に出れば、どうも集落の中の枝道っぽい。おばあちゃんが自転車を担いで現れた私を見て、見てはいけないものを見てしまったかのように顔をそらした。おいおい。
北へ少し行ったところに、大黒天などの碑と社があった。ここも武甲山の眺めが良いが、削られてしまった武甲山は無残だ。この辺りの人は、その移り変わりをずっと見守ってきたのだろう。
道を南へ戻るといったん未舗装になるがすぐに舗装道路に合流する。これを登ると、東屋のある展望台があった。秩父の絵になる風景として展望台を作ったらしい。なるほど、両神山などが良い眺めだが、眼下に見えるは日曜日も煙を吐く煙突である。果たして絵になるのか?
地図を確認する。蓑山の観光道路に出たらしい。こうなったら、鷺の口峠へ行くしかない。すでに足は死につつあったけども、インナーローでゆっくり進む。
少しずつ標高を上げて行く。586mピークと502mピークの間の鞍部が鷺の口峠のはず。そこには駐車場があったが、誰も止まっていない。蓑山の登り口になっていて、指導標と赤テープで道を示している。三沢・上の平方面へ下る道もしっかりとついているが、やたらと荷紐やテープが巻いてある。積雪期にそんなに人が来るのだろうか。道路には黒谷駅への道を示す指導標もあるが、それらしい踏み跡は見つからなかった。「山と高原地図」にも、ここから黒谷駅への道は記されていないから、すでに廃道になったのか。
鷺の口峠。電柱の横が蓑山登り口、三沢方面下り入口。
道端の真新しいお地蔵様が、何かを訴えている。ここで事故ったのか、それとも過ごした町並みを見下ろす場所で眠りたかったのか。
来た道を戻り、国道140号線に出るがラーメン屋の横を瑞巌寺へ曲がる。曽根坂峠をもう一度確認である。しばらく走ったところで、なにやら民宿かなにかの看板のある、パン屋の交差点を曲がる。細い道の割に車が数台、通りすぎた。沢沿いのこの道を上り詰めれば、さきほどのトステムのある三叉路だ。と言うわけで、やはりここが曽根坂峠だ。
曽根坂峠。右へ下ると小野田峠に続く。
小野田峠に戻り、そのまま南に下る。道はまた1.5車線に戻り、栃谷に来る。途中の札所一番の駐車場は半分くらい車が止まっていた。札所を回るのは、我々が峠を目安に走るのと同じか?
ここから高篠峠を目指す。小川町方面、つまり定峰峠方面に向かう。工事中の看板の出ているところが数カ所あるが、重機はあるものの作業は行われていなかった。蕎麦屋やうどん屋の並ぶところから林道に入る。高篠峠へ続くのに、なぜか林道定峰峠線である。
沢には直径2mもありそうな岩がゴロゴロしている。しばらく走ったところで、押しモードになる。
青少年野外活動センターに続く道は未舗装。このあたりは沢が荒れている。斜面には木がまったく無いが、沢が荒れているのはこのせいではないのか?
いつのまにか太陽は雲の後ろに霞んでおり、空は雲が一面に広がっていた。
見えそうで見えない稜線。県民の森への歩道入口を2回見て雷光型に進めば、そこが峠だった。
高篠峠。稜線の道と林道の十字路。
大野峠を南向きに見る。高篠峠へは左の道を下る。この峠にも観光案内地図がある。
菓子パンとおにぎりで補給する。南東へ下る道はなぜか林道大野峠線である。しばらく休んでから、大野峠に向かった。
休んだおかげか、インナーでゆるゆると走ることが出来る。途中、鎖でゲートがされた分岐があるが、鎖があるときは赤外線警報装置作動中なので絶対に進入禁止だそうだ。どこかの会社の土地らしい。そこからまた登って、大野峠。黄色のおそろいキャノンデールMTBに乗ったカップルが下っていった。こんにちわと挨拶してくるが、こっちは返す余裕も無い。
大野峠は以前来たことがある。丸山に上って、ここから芦ヶ久保へ下りたのだ。
ちょっと休んで、ノースフェイスの上着を着てから高篠峠へ戻り、白石峠へ向かった。さきほどのカップルが止まってMTBをいじっている。
白石峠。高篠峠へは前方の道を登る。
白石峠からは大霧山や高原牧場が良く見える。定峰峠方面へは5t以上の車は通行禁止である。写真を撮ろうと止まっている内にRV車が何台も走っていった。さきほどのMTBカップルもやってきて、堂平山のほうへ登っていった。
七重峠に向かうために、歩道を走る。一見未舗装の林道だが、一般車進入禁止。自転車も駄目なのだろうが、この寒空の中、堂平山では無くこちらを歩く人もいないだろう。快調に走る。ただし、路肩から落ちれば怪我は必至である。
七重峠への道に入り、ひと登りすれば七重峠。切り倒した木を引き上げる林業作業が行われていた。ここからハイキング道をちょっと笠山方面へ進んだところが笠山峠であろう。だが、東への道は進入禁止になっている。見下ろせば山の東斜面は木が切り倒されており、安全が確保できないために廃道というところか。
七重峠。林業の作業場。
笠山峠。左は笠山へ。
七重峠に戻る。今日はこれで帰宅する事にする。雲が少しずつ厚くなって、太陽も完全に見えなくなってしまった。ずっと上着を着たままだが、暑さを感じない。ボトルから漏れた水がボトルゲージの周りで凍っているし、ボトルも振るとガシャガシャ言う。やはり気温が下がってきている。
七重峠と言いながら、七重へ通じる道は工事中で進入禁止だった。途中まで小川町方面の眺めが良いが、下っているととブレーキを握る手が固まってしまう。軍手ではもうそろそろ限界かもしれない。
館川沿いの道では、馬頭観音がやたらと目に付いた。皆、石板に「馬頭観音」とかいてあるタイプ。
小川町駅に着いて輪行の準備をする。さて、列車の時刻はと確認すれば、なんと40分待ち。2時32分の次が3時53分なのだ。ローカル線ぶりを思い知らされた。なお、小川町駅のそばのローソンは酒を扱っているが、今回は途中で気持ち悪くなったら困るので控えることにした。
乗り換えの拝島駅で雪が降り始めていた。自転車での山歩きも、そろそろシーズンオフか?
右端は馬頭観音。左端は如意輪観音。他は私の知識では分からない。馬頭観音の隣は「見猿言わ猿聞か猿」を下にした明王様のようだが(これも良く見かける)、これは何明王だ?
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