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山スキー 大徳坊〜勢至平 〜 歴史ある大徳坊の現在と未来 〜 2002年2月10日 晴れ時々曇り 不動平〜大徳坊〜勢至平 (往復) 山スキー 単独 朝、他の用事ででかける予定だったが、気が変わって山スキーをすることにした。 近場のクロカンもすでに行き詰まりの感がある。やはり裏磐梯のようにそこそこ平で、風景も楽しめるような場所でないと、つまらない。前回、クロカンで行こうとしてあっさり敗退した大徳坊に山スキーではいることにした。 ずっと暖かい日が続いて、昨日から急に寒くなった。林道の雪はカチカチに固く、ツボ足でも全く沈まない。クロカンだと、けっこうスリップロスがありそうだが、さすがはシールの威力、快適に進む。里山歩きも、重さが気にならないなら、山スキーとシールの方が安定して、どんな斜面にでも入っていけるので、行動範囲はずっと広がる。 小一時間で前回クロカンで来た林道の終点まで入る。シール付きだと、植林地の中を直登することもできたが、雑木林の中の方が気持ちがいいので、距離は長くなるが林に入る。 クロカンでは全く歯が立たない斜面も、山スキーではなんてことなく直登できてしまう。そもそも、今日のようにクラストした斜面だと、クロカンでは滑りもままならない。ウダイカンバが優勢の中にブナもそれなりに太いものがある林を気持ちよく登る。徐々に急になり、斜登行で登る。クラストがきつくクト―を装着。斜め階段登行でクト―を効かせながら登る。それほど硬い。 急な雑木林を登りきると、いきなりカラマツ林に出て、けっこう興醒め。カラマツの林縁を登っていくと、正面に猿の顔に見える岩が見えた。なるほど、「猿鼻」とは良く名づけたものだ。 『安達太良山〜信仰と温泉のあしどり』(木村完三著)によると、 「『相生集』には、円東寺は徳一大師が大同二年に、安達太良の麓猿鼻に建立し、後に渋川へ移る」と紹介されている。 大同2年とは何年ということでインターネットで調べた。なんと、平安時代の807年ではないか。そんなに歴史のある場所なのか。今は貧弱な植林地の山になってしまい、寺があって僧が住んでいたという歴史を感じることはできない。 大徳坊の直下は、カラマツも低くなり、その分横に枝を張ってるので、非常に登りにくい。安達太良スキー場の真正面なので、スキー場で流れる音楽が良く聞こえ、変な感じである。 突然、視界の中をノウサギが駆け抜けていった。私の認識だと、ウサギの冬毛は白だと思ったが、薄茶色の毛をしていた。けっこう太っているウサギであった。カラマツの貧弱な林だが、ウサギはけっこういる様子だ。 とりあえず、広く平らな場所についたが、混んだカラマツで見通しが悪く、起伏もよくわからない。大きな石があるあたりがなんとなく大徳坊といわれる中心か。 ここから下るのも早すぎるので、勢至平まで行くことにする。整列したカラマツが、整っていて美しいといえば美しいのだが、本来の森の一部を残すという発想は、昔はなかったのだろうか。植林されたカラマツのラインどおりに西を目指してスキーを進める。とにかく、膨大な量のカラマツだ。しかし、今やカラマツなんか売れはしない。あと30年も放っておけば、ログハウスの材料になるようなものもできるかもしれない。50年以下のカラマツは狂いがひどくて、集成材としての用途が主である。 そんななかにも、時折コナラとかカエデ系の木が伸びていることがある。風が強い場所なので、木の上の方がみな東を向いている。それにしても、昔はどんな森だったのか。この広大で緩やかな斜面が、ブナの森だったらなどと考えながら歩く。 しばらくして、けっこう新しい赤布が見えた。と思ったら、そのそばに新しいトレースがあった。しかも滑りだ。どうやら塩沢スキー場の方に降りたようだ。三角の指導票もあり、昔はけっこうポピュラーなコースだった様子だ。 雪混じりの風が強くなってきて、いつしかスキー場の音も聞こえなくなり、速攻で勢至平を目指すべく、ペースを上げた。 途中の少し開けた場所に、幕営の跡があった。勢至平の下で幕営というのも、なかなか珍しい。そういえば、安達太良は日帰りの山にしていたので、一人でテン泊したことがない。一度やる価値はありそう。 北側がストンと落ちた尾根に出て、それから程なくして勢至平にでた。高い林がないので、風がまともにあたり寒い。 とりあえず木になっていたアンテナが何なのかを確認する。火山観測施設であった。 シールをはがし、しばらくはヒールフリーのまま滑り出す。 カラマツの中はそれなりに滑りやすい。けっこうあっという間に大徳坊に戻る。そこから下は、あまりに林が込みすぎていて、しかもガリガリでスピードがでるので、長い斜滑降で山の端から端まで3回くらい往復しながら下った。真正面にゲレンデが見え、滑っている人も確認できるほど近い。そんな場所だ。向こうからこっちはわからないと思うが。 雑木の斜面も、クラストが手ごわくて長い斜滑降で林の端から端まで見ながら下る。烏川まで下り、ブナを観察して、その後やはりカチカチに凍った林道をプルークで制動かけつつ国道まで滑り降りた。 |