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箕輪山  (安達太良連峰)

2003年02月02日(日)  快晴

行程
10:19  1130m
11:21  1420m(台地状)
12:12  1730m 箕輪山頂
13:20  1130m 

単独 (山スキー BANDIT+TR9) ウェア:パイネゴア雨具上下



 朝、ラジオからはスペースシャトル空中分解のニュースが延々と続いていた。
 その後、朝食を食べながらついつい「報道2001」を見始めてしまい、そのままでは「日曜討論」と続くテレビ漬けの日曜になる危険性があったので、「こんな場合ではない!」とテレビを消して外に出た。

 平地でもそこそこに積雪のあったあとの日曜日で、こんなにすっきり晴れるということは、一シーズンの中でもそうあることではない。

 これだけ降れば、近場でもそこそこに楽しめるはずということで、安達太良に入ることには決めていた。
 最初の予定では、塩沢温泉から僧悟台に登り、最終的に箕輪山に登るわけだった。

 しかし、塩沢スキー場付近で登山口の状況を物色すると、どうもいい感じがしないし、スキー場の駐車場以外に停めることもできなさそうな感じだったので、その辺はあっさり諦めて「道の駅つちゆ」方面にクルマを出す。
 国道459から登りだせるポイントを探してしばらくうろついていたが、ブッシュがかなり出ていて、全くモチベーションが高まらない。

 願ってもないようなピーカンの空なのに、9時過ぎにこんな場所をクルマでうろついてるのが情けない。
 
 うだうだしながら考えた末、結局は2年前に登ったコースで箕輪山頂を目指すことにした。


 どっちにしても、道路脇に広い駐車スペースは期待できないだろうと予測して軽トラででかけたのは正解だった。

 2年前と同じ場所から登りだす。前回は最初から尾根状を上がったが、今回はできるだけ沢状をつめていき、そこから長い斜登行で密生したブナ林を登る。

 ラッセルというほどに雪は深くはない。硬いベースの上に30センチくらいだろうか。今まで難なく登ってきた角度にスキーを向けて登ろうとすると、スリップして登れないことが多くなった。会津駒でも感じたが、どうやらほんとにシールの買い替え時期のようである。

 ルート選びの難しい混んだ林を嫌って、開けた部分を拾って登っていると、いつの間にか雪庇のある狭い尾根状を登っていた。8mくらいでキックターンをしなければならず、これはこれでつらい。

 尾根状を登りおえて、最後の急斜面を長い斜登行でこなすと、そこまでの斜面とは全く景色の違う、気持ちよい台地状に出る。

 そのあたり一帯には、安達太良連峰の東面で唯一と思われるオオシラビソの森がある。もっと大げさに言うなら、奥羽山脈の分水嶺の太平洋側で 南限のオオシラビソということができるかもしれない。
 というか、オオシラビソではなくてシラビソだろうという見方もできるかもしれないが。

 雪もフカフカで気持ちよい森はつかの間で終わり、大斜面に入ると洗濯板のような雪面になっている。これじゃあ、滑りもつまらないとがっかりするほどに、とにかくズタズタに波打っている。降雪量が多くても、風があると深雪の斜面はできない。

 硬い斜面をスタスタと登りつめ、そこからまた波しぶきが凍ったかのような風成雪の中を山頂へ行く。
 それにしても、2月の頭で、こんな天気があるだろうかという穏やかな日である。第一、無風なのだ。立ち止まると、遠くに見える安達太良スキー場のスピーカーの音さえ聞こえてくる。
 歩いている雪面が風の激しさを物語っているのと対照的に、空の色も、空の音も、どうしちゃったのかと思う程に穏やかなのだ。
 こりゃあ、もっとハードな山を選ぶのだったと後悔しきり。

 穏やかなる山頂で、3人パーティに会う。箕輪スキー場から登ってきたとのこと。穏やかなるままにランチタイムのコーヒーがうまい。ほんとに不気味なほどに静かなのだった。

 しかし、そんな空の下に広がる雪の世界はというと、そちら側もこちら側も、滑ると楽しいだろうという美しい雪面が見えない。どこもかしこもトゲトゲである。


 シールをつけたまま、滑り出せる斜面まで戻り、あまり気分の乗らない斜面を滑り出す。案の定、気持ちよくターンさせてくれない雪質だった。小回りできる雪でもなく、緩めの斜滑降でのんびり流す。
 途中から見える西鴉川の上部が、雪庇もなくて行けそうに見え、かなりそそられたのだが、ここの雪質で考えると、あそこもたぶん硬いんだろうと予想され、あの斜面を安定したスピードでこなす自信もないので、登ってきた方向に滑り出した。単独でなければ、リスクも分散されるので、行く気になるが、単独で事故ると、骨折が死亡にもつながるので恐い。

 ウインドパックされた斜面をゆっくり滑り、斜度の緩い森の中になると、ここはフカフカで最高。スキーに抵抗がかからないのでガンガン進む。
 ブナ林の急斜面も、雪質は最高。若干、木が混み過ぎて、思い切ったターンができない状況ではあるが。

 木の少ない沢状を選びながら、あっという間にカラマツ林まで下ってしまう。平坦なカラマツ林を西向きに歩き、スタートした地点に帰着。



 しかし今日のような日は、もっと早朝から、できれば前夜から気合いれて、それなりに4時間くらい登る山に行くべきだったと後悔しきりであった。

 それにしても、安達太良連峰の中でも、私は箕輪がけっこう好きである。じつはここが連峰の最高峰だったりするし。火山地帯ではない森の山という印象も、他のピークより強いのだ。

終わり。
 

 
  

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