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中吾妻山
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2002年3月17日 晴れ 6:15金堀集落(750m)〜7:15唐松川登山口(931m)〜10:43中吾妻山(1930m) 〜12:17登山口〜13:20金掘 山スキー(板:TUAイクスキャリバー 靴:TR9) 単独 吾妻山系の山々の中で、中吾妻山だけはまだ登ったことがなかった。 縦走路から外れた場所にあるし、アプローチが不便そうという印象で今まで手付かずであった。山スキー利用で日帰りしてきた。 昨日の船明神山は、生憎の強風と視界の悪さで断念したが、今日は吾妻安達太良がすばらしく良く見える天気だ。 秋元湖のほとりにある金堀集落に車を置き、とりあえず林道を登山口まで行く。林道は雪で埋っていて、スノーモビルの跡がかすかについている。 今日は林道と傾斜の緩さを考えてカービングでない山スキーを持ってきた。これを使うのは実に久し振りのことだ。 林道をショートカットする道が地図にのっていたのでそれを使ってみたが、谷沿いのルートは雪の状態もかんばしくなく、選んだことを後悔するほどであった。 ちょうど1時間で林道からの登山口に着く。「吾妻山神社」と書かれた道標がたっている。唐松川沿いに、しばらくは林道並の広い道が続く。こわれかけた橋を渡り、道の形跡が消えるところまで上がる。地図の登山道よりもすこし奥の小さな沢まで続いていたようだ。そこから左の斜面に取り付くのだが、見るからに苦労しそうな急斜面だ。 登れるまでスキーで登ったが、腐り始めた雪でずり落ちるのでツボ足にする。そうするともぐってしまいなかなか高度をあげることができない。結局、再度スキーを履きクトーを装着して階段登行でガシガシと登る。滑りには使えそうにないのであたりを見回しながら滑れそうな場所を探す。どうやら沢沿いの方が快適らしかった。 苦労して尾根に上がると、尾根の反対側の斜面からけっこう古そうなカラマツの植林地が広がっていた。尾根を境に右にブナ林左にカラマツ林ということになり、その間を登っていく。夏道の形跡は皆無だが、地図からするとほぼ夏道どおりに登ってるものと思われた。 二回目の急登はカラマツ林のなかで、雪が結構しまっていたので難なく登ることができた。その斜面を終えると広い台地状のブナ林になる。右手の沢もなだらかでいい感じの林であった。 カンバ類とブナの若い林の切れ目から中吾妻山が顔を見せた。森が上まで続いているので真っ黒に見える。見た感じ2時間あれば楽勝で登れそうに見えた。 台地状の広葉樹林から徐々に斜度を増していく斜面を登りはじめると、オオシラビソの純林になっていく。緑の葉を付けたオオシラビソの深い森は、入ったとたんに空気の違いが感じられて、意識的に深い呼吸をしながら登っていく。日の当たり方も風の抜け方も落葉樹林とはあきらかに違い、空気が水々しくとても清清しい気持ちになった。 適度に日が差し込むギャップ(森の隙間)があって、そこには大きなダケカンバが伸び伸びと枝を張っていた。 下と違い、昨日もさらっと降雪があったようで、その雪が融け始めたのかシールにダンゴがつきはじめ、はじめは叩き落して登っていたが、あまりにうっとおしいので、時間をかけて板用のワックスを塗ったら快適になった。 気持ちの良い深い針葉樹林が延々と続いていた。最近、時計の高度計が表示されなくなったので、標高がつかめなかった。時間的に、あと一時間も登れば必ずつくだろうとか思いつつ登ったが、頂が見えるか見えないかでは力の配分が違ってくる。コンパスで方向を確認しながら、適当に登りやすい隙間を上がる。 徐々にというよりはいきなりシラビソが低くなり、視界が開けた。真っ先に見えてきたのは右手に大きく東吾妻だ。風がゴーゴーとなっていたので、山頂に出る前に身支度して防寒対策した。昨日ほどでもないが、風は強い。 山頂の範囲は結構広く、手前のピークが三角点らしいが、奥まで行かないと先の景色が見えないので突端まで行った。 あたりの山々はどれもアオモリトドマツの黒々とした山で、その森がゆるやかに降りていった場所がひときわ白く目立っていた。谷地平だ。ここからも簡単に滑って行けそうであった。 若干もやっているものの、360度飽きることない展望であった。さすがに吾妻山系の中核の山なので、西大巓から東吾妻までよくわかる。デジカメとイオスでバシバシ写真を撮る。 低いシラビソの影で風を避けて休憩。そういえば、山スキーで東吾妻に登ったことがなく、向こうからの景色が想像つかない。それにしても、一切経方面は雪がない。 下りは、適度に雪がしまっていて快適。特にシラビソ林の中は、木の間隔も適度に開いてるので気持ちよく滑れる。しかし、マーキングなどは一切ないのでルーファイがけっこう難しい。自分が登った跡を見失わないようにしながら滑った。 台地状に出てからは気温も高いのでグサグサの雪になる。ここで、尾根を行くか沢を行くかの選択を迫られる。尾根を行き始めたら途中から沢に入ることはできない。沢は中流域が不明だが、地図を見た限りでは行けそうな感じ。ブナ林の感じも悪くなく、試しに行ってみようと重い沢を滑り出した。 しばし、反対斜面の中程の高さをキープして、上から状況を見る。狭いがデブリはない。しかし、雪がグサグサなので、ショートターンができない。かといってプルークではきつい。ということで、頻繁に横滑りを使いまくる。けっこう有効。 若干荒れて悪い斜面があったものの、ものの15分ほどで林道まで降りた。かなり急速に融雪してるので雪崩が恐く、林道もさっさと下る。 登山口から金堀までの林道は、シールつけるか迷うところだが、シールなしでもそこそこ登り返せた。登りの時に使用したショートカットは使わずに、林道をそのまま行こうとしたのだが、九十九折の部分でショートカットできそうに見えた唐松林に入ったら最後の最後で難儀し、杉林の狭くて急な斜面を強引に横滑りで前後に振りながら降りた。 天候に恵まれ、難なく日帰りできたが、ルートファインディングがけっこう難しい山なので、そこそこの経験者向きだと思う。 参考:山スキールート図集1(白山書房)P142 |