| 会津駒ケ岳
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■ 2002年3月9日 快晴 ■ 桧枝岐スキー場〜会津駒ケ岳(往復) ■ 山スキー(BANDIT TR9) ■ 単独 まえがき 冬が来た頃にはたくさん降った雪だが、1月末から暖かな陽気が続き、いつしか春になってしまった。 安達太良山のあちこちをスキーで歩いたりしていたが、林道から雪もなくなりはじめ、スキーではいるには物足りない積雪になってきた。その上、春になってきて、体も活発に動きたがってるようで、充実感のある山スキーがしたくなった。 昨年はいろいろあって会津駒に行けなかったが、何年かずっと出かけてる山に行くことにした。 前夜に桧枝岐に到着する。登山口に行ってみると、林道を掘り返して下水工事の最中で、クルマを停めることができない。そのまま通り過ぎて、駒の湯の駐車場に停めようかとも思ったが、あまり広くはないのでなんとなくはばかられ、スキー場に置くことにした。 朝六時に谷あいに響く鐘の音とともにスキー場をスタートする。約20分歩いて登山口に着く。 スキーをつけて林道を歩き出す。暖冬で寡雪というイメージだったが、桧枝岐に関しては普段並の積雪量といえるのではないだろうか。林道部分はずっと真っ白に埋っていた。 林道からショートカットしていく杉の植林地も、積雪はけっこう多い。おとといから昨日にかけて30センチくらい降ったようで、幸いトレースの跡を追ってるので楽だったが、はじめからラッセルしてたらけっこうしんどい雪であった。 再度林道に出会ってから、いつもはもっとも手前の谷を登るのだが、トレースが林道沿いにカーブして先へ行ってるために、それを追う。 夏道の階段の先が、林道をおおいつくして大きなデブリの山になっていた。その先の谷もあんまり感じの良い斜面ではなく、トレースも夏道沿いに登るので跡を追う。登りはじめて程なくスキーでは登れなくなり、ザックにつけてつぼ足で登る。アイゼンを使うほど硬ければ楽だが、けっこうもぐってしまう。 狭い尾根が若干広がってからスキーをつけ、九十九折に登る。 いつものアンテナに到着する(7:43)。アンテナはかなり埋っている。その右がわにオレンジの2人用テントが張ってあった。テントの主はすでに出発してるようで、上に向かってトレースがついていた。 トレースのストックの跡を見ると、どうやら単独らしい。ラッセルというほどの雪でもないが、若干重めなのでけっこう体力を使う。トレース様々といったアンバイだ。 今日の空は群青色で、春先とは思えないような澄み切り方だ。しばらく登ると燧ケ岳が見え出した。降雪があったおかげで、きれいにみえる。 間近なシラビソの枝先で、2羽のコガラがさえずりながら戯れていたので、写真を撮ろうとしたが逃げられた。 快調に森林限界を抜け、真っ白な山頂が視界に入ってくる。良く見ると、すでにトレースがついている。人影は見えないので、左に回りこんで登っているかすでに登頂したかだ。 駒の小屋の手前のピークは風のせいでトレースも消えている。快晴とはいえ、無風とはいかず、それまでにもトレースの消えかかってる場所も少なくなかった。 山頂にたどりつこうかというところで、今から滑ろうとするトレースの主が見えた。なんとヘルメット着用である。さすが気合が違う。登ってる場所からは見えない斜面に消えていった。写真を撮ろうとしたが無理であった。 山頂(10:33〜11:00)。風が若干冷たいが、まあのんびりできるほどのものだ。シートを広げて腰をおろしてのんびりする。今日は見えるだろうと思っていた富士山が見えた。確認したのは2度目である。写真に撮ってもよくわからないのだが、一応撮っておく。今日の視界は、今までで最高かもしれない。 さすがに3月なので、1月のような本来のパウダーは期待できないのだが、それでもそこそにに深さのある新雪である。先行者は、なんと源六郎沢の底まで滑りこみ、対面をトラバースしつつ登り返している。 はじめの4ターンくらいを同じように滑ってみたが、いまいちスキーの抜けが悪い。底まで滑ることをためらって源六郎沢の源頭をめざして流し始めた。沢を見ていると、登り返しと思われた斜面がけっこう楽勝そうに見えたため、気が変わって再び沢の底へ滑降を開始した。上よりも雪が重く、さらに抜けが悪くなり、中ターンになる。 滑った勢いで対岸の斜面をトラバースし、トレースを追っていく。途中で全く進まなくなったので、ヒールフリーにして少し漕ぐ。そのうち、だんだん登ったほうがいいのではないかと思い始め、シールをつけてトレースと別れて右の斜面を登りだす。 結局、先行者もシールをつけたようで、結果的には同じ場所で登路に合流した。 しかし、そこから滑った気配がない。どうやらまた登っていったらしい。たしかに、下山するには早い時間ではあるが。 そこでシールをはがしてると、パン・パンと、銃声らしき音が間近で聞こえた。「おいおい」と思いながら、滑り出す。 すぐ下で、猟師と出合った。ちょうど一服というところで、いろいろと雑談をかわす。なんといっても、この山域に精通してるのは、地元の猟師である。会津駒の山スキーで猟師に会ったのは2度目である。日光方面のニホンジカが増えてるという話をした。これは尾瀬でも問題になっていた。有害という言い方は変だが、自然界にまかせたままではどうしようもない場合には、やはり頭数調整せざるをえないのだろう。 シカの頭数が増大しているのか、奥山がなくなって人間との遭遇が増えたのかは場所によって差があるだろうが、バランスが崩れているということはいえると思う。 尾根沿いではなく、沢伝いでも下れそうなので、右よりの広い斜面をすべりだす。 たて横無数にあるカモシカの足跡に翻弄され、左に回りこまずに南よりに降りてしまった。いつぞややってしまった下りすぎよりもさらに滑ってしまい、しょうがないのでシールをつけて尾根に登りかえした。 ブナ帯の中は、案の定新雪が腐って重くなっていた。ここまでくだるのに2度ワックスを塗ったものの、すべりが悪い。そのうち、4人分くらいのシュプールが現われ、さらに滑りにくくなった。 アンテナから右の谷を滑り込む。ここは日影が多いので、上のブナ帯よりは若干気持ちよく滑れる。 重い雪質の林道を橋まで流して終了。(13:47) |