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会津駒ケ岳 2004年01月04日(日) 雪 行程 6:34 桧枝岐スキー場駐車場(920m)単独 (山スキー BANDIT+TR9) ウェア: PAINEゴア上下 とにかく、おそろしく暖かい冬である。 これじゃあ、会津駒でもあんまり期待できないかなと思いつつ、まあ南会津にいけるだけでもうれしい最近の私なので、前日に小雨の中桧枝岐に向かう。いつ もならあたり一面真っ白になっている田んぼなのだが、今年は黒い。たしかに少し降ってもすぐに溶けそうな暖かな日が多かった。 駒止トンネルのあたりから少しづつ雪に変わっていった。路面もシャーベットから凍結路となり、クルマを換えてからはじめての本格的な冬道なので、慎重に 坂を下る。桧枝岐が近くなるにつれて、雪の降り方も激しくなってきた。 桧枝岐スキー場の駐車場にクルマを停めて寝る。クルマが小さくなったせいもあるのだろうが、今までになく暖かく寝ることができた。もちろんエンジンは停 止状態です。 夜じゅう、雪が降る音が聞こえていた。3時ごろに目覚めてしまい、眠れなくなって、そのまま持参した新書に読みふけった。ちょっと灯りが暗い。 早めにでようかと思ったが、あんまり天候がすぐれず、結局明るくなった6時半ころになってしまった。 道路は除雪されたばかりなので、雪があるより滑って歩きにくい。10分ほどで登山口へ。登山者カードに書き込んで出発。新しいトレースかと思ったら、カ モシカの足跡がたくさんついている。 林道を離れて、いつもの林間の近道に入ると、いつになくシールが滑り、しごく歩きにくい。総積雪量は少ないのだろうが、昨日からの雪で深い ラッセルになってしまった。ショートカットコースは、最初はまだ若いスギの植林地だ。ここでは、雪に埋もれて曲がってしまうのを防ぐ為に、かなりのスギに ナワが張ってある。スキーで入る人は間違っても切らないようにしよう。考えてみると、こんな風に植林地を通り抜けていくルートは、山スキーでは割りと良く ある。通らせてもらってるわけだから、傷をつけたりすると、法的には器物破損ということにもなりかねないわけだ。 センノキ谷も、雪が少なくてずいぶんと潅木が出ている。しかし、その姿とは裏腹にラッセルが深くて苦しい。しかも、以前ならば直線に登れた斜面に全然歯 が立たなくなってしまい、どのくらいまで登れるかの判断がつかなくなってしまった。昨シーズンは雪があったわりには2月でスキーをやめてしまったので、こ のシーズン開始は感覚的にもかなりつらい。 そんなこんなで、尾根歩きになってから、直登しようと思った斜面でふんばりきれずにテールから20M近くもずり落ちてしまった。尾根は部分的に雪が浅 く、新雪の下はガリガリに凍っている。 思えば、シールを買い替えようと思いつつグルーのほうがまだまだいけそうなので、買い替えずに今シーズンも使い始めてしまった。やはりこれを最後にしな いと、体力の消耗はますますひどくなりそうだ。それにしてもアセンションのシールは糊が強い。次もアセンションで決まりかな。 とりあえずクトーを装着し、クライミングサポートを低くしてしのぐことにする。積雪が少ないので、太い木は根本の地面が見えているほど。 おそろしく体力を消耗してアンテナに到着。もう帰りたい気分。晴れるかと思った天気も予想外に悪く、断続的に雪が降っている。とりあえず12時くらいま では登らないと来た甲斐がないので前に進むことにする。少なくとも森林限界あたりまでは行きたい。基本的にピークハンターではないので、最初から山頂は諦 めている。 ブナ帯の中で、キツツキのドラミングが大きく響いていた。音でどんなキツツキ類か判断できるほどの知識はない。ブナを主体とした広葉樹林に最初にオオシ ラビソが見られたのは、1500mあたりだったろうか。やはりちゃんとメモしておかないと忘れてしまう。 温暖化と森林限界の関係を研究している学者はいるだろうか、などと考えつつ登る。一般的な法則では、平均気温が高くなれば森林限界は現在のラインよりも 高所に移動していくと思われるが、これには様々な要因が絡んできて、おそらくそう簡単ではない。ひとつ大きな問題は、温暖化によって減ると思われる積雪量 だ。積雪のラインも相対的に上昇するならば、植生もそれに応じて上昇すると思われるが、積雪の絶対量が減ると、おそらく現状の植生がそのまま上昇はしない だろう。とか考えつつ登る。そんなことでも考えてないと辛くて登り続けられなくなってきた。 1700Mあたりからオオシラビソの優勢な針葉樹林帯となると登りも緩くなって、ちょっとは楽になるが、平坦でもラッセルは大変。惰性で登ってるという 感じでなんとか1900mを超えた。オオシラビソも背が低くなってきたが、埋っていることの多いこのあたりの右側の木々がずいぶん雪面から出ていて、ルー ト取りにも苦労する。やはり積雪はかなり少ないようだ。 1990mの突端でザックを下ろして休憩しながら先へ行くか撤退するか考える。視界は危険というほど悪くは無く、行く気になれば山頂までも行けそうだっ たが、ペースが遅くてあと1時間半はたっぷりかかりそう。すでに午後1時になろうというところだから、山頂まで行って下る頃には3時くらいになってしま う。まあ、滑り的にはここから下のパウダーだけでも十分楽しめそうなので、下山することに決定した。 シールをはがして滑り出すが、ブナ帯に入るまではけっこう小さな起伏があって、上り返しにかなり苦労した。ブナ帯の滑りはまさに天国。パウダーの浮遊感 がなんともたまらん。しかし、高度を下げるにつれ潅木がかなりうるさくなってくる。そのうち枝にデジカメのストラップを引っ掛けたと思ったら、ちぎられて 落としてしまったようで、それに気がついて止まった場所からかなり登り返すはめになった。デジカメは小枝にぶら下がっていた。滅多にないことだとは思う が、潅木の多い場所では、ストラップ類の引っ掛けには注意が必要だ。 アンテナの少し上のブナ林で、天気もちょっと良くなってきたので、雪の状態を観察するために穴掘りをしてみた。さすがに地面まで掘ることはできなかった が、寝ている笹までは届いたので、その下に30センチくらいあると仮定すれば、積雪の深さは180センチというところだ。昨日からの新雪が50センチくら いあるようで、その下に氷の層がひとつあり、その下50センチほどにも断層があった。 センノキ谷の滑りもそこそこに楽しめて、とりあえずは登頂できなくてもそれなりに充実したシーズン開けとなった。 Copyright ©
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