11月≒日  狩らないのに、葡萄狩り。




拙者の故郷、山梨には無数の葡萄畑がある。
中央本線に乗って甲府へ向かう途中、右手に見える勝沼周辺の扇状地はすべて葡萄畑。
昼なら扇状地を見て楽しみ、夜なら反対側の甲府の夜景を見下ろして楽しむのである。

考えてみれば拙者、葡萄を買う、という発想がなかった。
ご近所の方や祖母から毎年貰うので、買う必要がないのだ。
デラウェア、甲州、甲斐路、ピオーネ、マスカット・・・・・・。
ひととおりのものは頂ける。

さらに拙者の従姉妹の家周辺はほんの最近まで一面の葡萄畑であった。
はっきり言って葡萄、余りすぎ。

ある日、従姉妹が学校帰りに自転車に乗ろうとすると、目の前にデラウェアが落ちていた。
ああ、もったいない・・・と、自転車の籠に荷物を入れようとすると
なんと籠の中にも葡萄が!!
きょろきょろとあたりを見まわすが、さほど近くには畑はない。
・・・いたずら・・・?
いたずらに使われてしまうほど、葡萄があり余っているのだ。

他県の方々には羨ましい限りかもしれないが、葡萄は多いと腐る。
腐ると激しく臭い。

どうかまんべんなく日本全国に行き渡ってはくれないかと願う毎日である。

余談だが、東京に来て拙者は驚いた。
葡萄の茎が茶色いのである。
しかも洗うと全部落ちるではないか。

不届きなこと極まりない。葡萄というものは茎が黄緑で、洗っても落ちないのである!

まったく困ったものじゃと文句を垂れつつ、本日閉店也。





兎耳堂