
9月14日
神田とともに、京都駅よりちくまに乗る。3連休とあって、ものすごい人。床にうずくまるようにして寝るが、寝られるわけがない。木曽福島で、名古屋から乗った山崎を確認。奴も大変そうだ。30分も寝ただろうか。
9月15日
松本駅で眠い目をこすりながら松本電鉄に乗り換え、終点新島々へ。この朝早くから行列、バスもわんさか待機している。空はすこし白んできたが、怪しい雲行き。バスに乗ると速攻で寝てしまい、釜トンネルをすぎた辺りでやっと目覚めた。道は大渋滞、でもバスの運転手の腕はたいしたもので、数cmのすき間を縫って対向車とすれ違っていく。着いた上高地ではぼたぼた雨が降っている。穂高はもちろんガスの中。この週末、御あつらえ向きにも、巨大台風が日本列島に迫っているのである。泊まりの山は初めての神田には気の毒ではあるが、恨み言は山崎に言ってもらわなければ仕方ない。水をくんで、6:55出発。雨の中、景色を楽しむこともなく、人込みをかき分けつつ、明神、徳沢とハイペースで飛ばしていく。徳沢は8:37発。ここより樹林帯の急登。ここからも飛ばしていくが、さすが神田もちゃんとついてくる。展望の利かない印象のうすい道であるが、意外なことに次第に雨が止み、なんと青空がのぞいてきた。11:08長塀山で昼飯とするが、木々の向こうには穂高の山々が見えてきた。11:44発、蝶ケ岳には12:17着。頂上からは雲海に浮かぶ槍穂連峰はもとより、常念、大天井、焼岳に至る大パノラマが展開する。

景色を眺めながらうだうだする。神田は多少疲れたか、突っ伏して寝ている。風は強く肌寒いが、とても台風が接近しているとは思えない好天である。これ以来私は、「台風の前には一瞬素晴らしい晴天が来る」と信じるようになった。今日の宿泊は、初めての神田に配慮し、蝶ケ岳ヒュッテ泊。次第に人が増えてくる。夕方、外に出ると素晴らしい夕焼け。穂高に沈む夕日、割りといい写真が撮れた。
夕闇迫る穂高
明日も天気にならないだろうかと淡い期待を持つが、小屋のテレビは、「戦後最大級の台風上陸へ」と報じている。本当は燕までまで行く予定だったが、明日あえなくヒエ平に下山決定となった。
9月16日
朝はラーメンを作って、5:34出発。まだ雨こそ降っていないが、ドガス。展望のない道を歩く。そのうち雨も降りだし、常念のきつい登りをびしょびしょになりながら高度を上げ、頂上に着いたのは8:06。
常念山頂にて。なんともはや・・・。
日本有数のピラミッドからの展望はすばらしいはずだが、もちろんドガス。加えて強風とド雨、非常に寒く、10分で退散。ガラガラ道を下って、8:55常念小屋で一服する。ホットカルピスかなんか飲んだ覚えがある。ヒエ平からのタクシーを予約して、9:32出発、ただ下って11:45ヒエ平。タクシーに乗って、穂高の温泉に入って、その日のうちにそそくさと帰洛した。最近になってこのときの話を神田としたのだが、晴れてたことはほとんど覚えてなくて、ただしんどかったことと、雨のことしか覚えていず、もう泊まりがけの山はけっこうだそうだ。やはり、山崎と一緒だったのはまずかったか・・・。
しかし、山崎の力はこれだけにとどまらなかった。次の週、台高、光谷溯行で実力は爆発する。