Yoneq's 男九州一人旅

(開聞岳-指宿-鹿児島-長崎)

(1992.11.20-24)

ふと思いたって、11月祭の休みを利用して、はるばる開聞岳に登りに行ってみることにした。

11月20日

周遊券を買って、京都を10:00の新快速に出発。のんびり鈍行列車を姫路、白市、下関、門司で乗り継いで、門司港着は21:20。外に出て、マニアには有名な、異国情緒ただよう駅舎を眺める。今はなき夜行急行「かいもん」は22:10発。鹿児島大医学部卒で、結婚式で帰るところというお医者さんが博多で隣に乗ってきた。勉強したての生化学の話などして、「医者にならない?」などと言われているうちに、夜は更けていった。

11月21日

西鹿児島に6:15着。指宿枕崎線山川行き6:30発。お医者さんは途中の駅で下りていった。山川には7:54着。朝飯購入。この先しばらく列車はないのでバスに乗る。8:10発、バスは長崎鼻を回って、開聞岳登山口には8:42着。

バスの中から見た開聞岳

さっそく登り始める。この山は薩摩富士とも呼ばれ、海に突きだした円すい型のとっても形のいい山。標高はそれ程高くないので大きな沢が無く、登山道は面白いことに山腹をぐるっとら旋状に巻きながら高度を上げていく。おかげで景色は刻一刻と変わり、大変楽しい。海を眺めながらの登山というのも珍しい。

枕崎方面の海岸線

約40分で頂上。標高922mの火山の頂上には遮るものはなにもなく、360度の展望。北に「イッシー」で有名な池田湖、その向こう、遠くに桜島山、西には枕崎へ続く海岸、東に長崎鼻、南に太平洋、そして遠く雲を抱く屋久島の景色が楽しめる。

頂上より、池田湖をバックに。遠く桜島山

さて、これからどうしようかと思っていたところで、やはり単独で来ていたお兄さん、おじさんと意気投合。おじさんの方は指宿の砂風呂に行くというので、一緒に連れていってもらうことにする。下り道、お兄さんが「山慣れしてますね」と一言、きけば一橋大のワンゲルに所属しているそうだ。20分ほどで駆け降り、おじさんの車に乗り、一路指宿砂むし温泉へ。素っ裸の上に浴衣を着て、熱い砂浜の上に寝ると、おばはんが容赦なく砂をかけてくれる。じりじり熱いが、青い空を眺め、波の音を聴きながらのひととき、なかなか気持ちが良い。砂をシャワーで払って、風呂を出ると、今度はおじさんが鹿児島ラーメンを食べに行こうというので、当然ごちになる。思いがけず、ラッキー。さらに駅まで学生2人を送って下さった。しかし、おじさんと分かれた後、お兄さん「あれはホントの鹿児島ラーメンではない!」と不満げ。鹿児島で本物を食べさせてやるというので、従ってついていくことにする。14:17の「なのはな12号」に乗って、15:09西鹿児島着。さらに市電に乗って、天文館の「こむらさき」という店へ。なるほど、博多ラーメンのごとくスープは白いが、あっさりしている。お兄さんは満足のようである。ここで、(福岡の方だったと思うが)家に帰るというお兄さんとはお別れ、私はさらに市電に乗って、薩摩藩島津家の別邸、磯庭園へ。名勝の仙厳園、島津家の史料などを集めた尚古集成館などがある。ここから眺める、夕焼けに染まった桜島山が抜群だ。

磯庭園より桜島山

このあとは西南戦争の激戦地、城山公園から鹿児島の夜景を眺めるなどしたあと、西鹿児島駅に戻り、こんどは日豊線回りの夜行急行「日南」に乗る。20:15発。このころは体力があったもんだ。

11月22日

博多に6:58着。いそいそと7:02発の「ハイパーかもめ1号」に乗る。うとうとしながら佐賀の辺りに来ると、あたりにぷかぷか気球が飛んでいる。「佐賀バルーンフェスティバル」なる一大イベントだそうだ。

電車より、佐賀バルーンフェスタの模様

私は佐賀観光をしたことがないので、いまだ佐賀といえばこの気球のイメージしかない。長崎には9:05着。一般の観光客と同じように、市電の一日乗り放題券を駆使して、浦上天主堂(結婚式をやっていた)、平和公園、原爆資料館、オランダ坂、大浦天主堂、グラバー園、眼鏡橋、出島と回っていく。

オランダ坂にて

そして、今回の一番のお楽しみ、長崎の夜景。日本三大夜景制覇に向け、稲佐山のロープウェイに乗る。期待していた夜景は、神戸や函館のそれほどではなく、少しがっかり。なにより参ったのは、辺りはアベックばかり(うちの嫁さんは「『アベック』なんて今日日誰も言わん!『カップル』じゃ」とのたまっていたが、なぜ?フラ語のほうがかっこいいのに)。こちらが一人で来ていると見るや、みんな「すみません、シャッター押して下さい」と来る。これは大失敗、男一人旅で来るべきところではなかった。早々に退散、ちゃんぽんを食べて、今日は長崎YHに素泊、一風呂浴びる。

11月23日

今日はもう帰るだけ。部屋のみなさんがまだ休んでいる中さっさと抜け出して、6:30の特急かもめ2号にのる。また佐賀で目覚めると、今日も気球が飛んでいる。8:48博多。しっかり博多ラーメンも食って、9:27特急にちりん15号。小倉で鈍行に乗る。以後、下関、小郡、広島、福山、姫路と乗り換えて、やっと京都に着いたのは20:29であった。