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【焼き銀杏】 「……あんた……何で…泣いてるの?……」 私……本当に泣いてるの? でも…この涙は、嫌な感じじゃない。 それは多分、昨日の梨華ちゃんと同じだからかな。 独裁者は、得てして繊細な心の持ち主だっていう。 ある意味、それは心の悲鳴なんだと思う。 ふと、梨華ちゃんとの出会いを思い出す。 「だから!……何で泣いてるんだって聞いてるんだよ!!」 「な…何だよ……」 ハッキリと目に戸惑いが走って、何かを言いかけるように口元が開く。 |
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【チャーミー石川】 今日最後の仕事を前に、ちょっと休憩。 トゥルルル…トゥルルル…トゥルルル…トゥルルル……。 でも、明日香ちゃんは電話するって約束してくれたもんね。 「明日香ちゃん、お仕事もう一つだけになったよ。頑張るね。電話、待ってます♪」 |
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【焼き銀杏】 叩かれた頬だけじゃなく、頭の中もジンジンして、ショックで身体に力が入らなかった。 「やめなって!…自分が余計に苦しくなるだけだよ」 「ジッとしてろって!……じゃないと…また痛い目に…あわせるぞ……」 おまけに右手はスカートの中へ。 でも、今度は指が突き入れられることは無くて、谷間に沿って、指がなぞるようにゆっくりと動いてた。 混乱したまま、私はもう目の前も頭の中も霞に覆われて、なす術もなく頂点へ、頂点へと……。 嫌だよぉ…助けて…やめてよぉ……。 ♪〜〜 ♪〜〜。 喘ぐだけだった自分の身体に喝を入れて、やっとの思いで顔を吉澤に向ける。 でもさぁ、吉澤。 考えるよりも先に、私の手は吉澤の背中を、ポン…ポン…ってリズム正しく叩いてた。 「吉澤……私は…ごっちんじゃ…ないよ……」 何かを一生懸命に飲み下そうとするように、のどが上下してて……。 |
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【チャーミー石川】 お仕事も終わったし、さて帰ろうかな〜。 「梨華ちゃん、どっか食べに行かへん?」 「梨華ちゃん…最近、仕事がすんだらすぐ帰ってしまうやろ……」 あいぼん、本当に嬉しそう。 |