【焼き銀杏】

 今度は私が梨華ちゃんを…って思って手を伸ばしたら、それに気がついた梨華ちゃん、私の手を取って……自分の頬にそっと当てた。
 ふわって柔らかくて…じんわりと温かかった。
 胸の奥がキュンッてした。
 私を見つめる梨華ちゃんの瞳が、穏やかにほほ笑んでて、それでいて切なさを含んでて……呼吸が苦しくなるくらいに胸がキュンキュンした。

 動くこともできない私に、梨華ちゃんはニコッて笑って……また私の胸に顔を埋めた。
 張り詰めた感じの乳首ちゃんをパクッて。
「ぁ…ぃゃん」
 思わず梨華ちゃんの頭を抱きしめる。

 ズルイよ、梨華ちゃん。私ばっかり攻められてるじゃん。
 そりゃ今でも、こういうこと…セックス…は苦手意識があるけど、私だって、いつまでも受け身じゃないってことを見せたいのに……。
 じゃないと、一方的に愛されてるだけって感じがする。
 私だって梨華ちゃんのこと……。
 でも実際は、全然敵いっこなくて。

 あれ…今日の梨華ちゃん、いつもと違う。
 いつもはソフトタッチで、しかも最後まで乳首ちゃん自体には触れてこないのに。
 今は、チュッ、チュッて乳首をしゃぶってる。
 愛撫されてるっていうより、何か…赤ちゃんにおっぱいあげてる感じ。

 すごく不思議。
 何だか、今まで感じたことがないものが湧き上がってくる。
 どう言えばいいのか。
 愛する者を胸に抱いてる充実感。
 それを失ってしまうんじゃないかっていう恐れ。独占欲。
 または母性。
 そして、自分の中にも母性があることを確認できた安堵感……。

 決して純粋な母性だけじゃなくて、いろいろな感情が、複雑に入り乱れてた。
 赤ちゃんを抱く母親って、こんな感じなんだろうか?
 それとも、今の状況があくまで擬似的なものだから?
 それとも……私がまだまだ子どもだから?

 私がそんなことを思ってる間も、梨華ちゃんはチュッ、チュッてしゃぶってる。
 性感を刺激されないわけじゃないけど、やっぱり赤ちゃんを抱いてる感じ。
 よしよし。梨華ちゃん、いい子にしてね。
 梨華ちゃんの背中を、ポン、ポンてしながら子守気分で、まだどこか余裕がある私だった。

【チャーミー石川】

 人差し指と親指をバージスラインに沿うように開いて、アンダーバストからジワジワッて這わせていく。
 やっぱり明日香ちゃん、胸大きくなってるね。
 前より膨らみがしっかりしてきた感じ。
 もしかして…私のお陰かな? キャッ♪

 明日香ちゃんは身じろぎして、私の方に手を伸ばしてきた。
 まだダメだよ。
 でも言葉にしたら白けちゃいそうだから、その手をとってほっぺに当てる。
 明日香ちゃんの手、ちょっとヒヤッとして気持ちいいね。

 私の気持ち、伝わってる?
 明日香ちゃんと肌を合わせてると、安心しちゃうの。
 まだまだ私が甘える番。
 いいでしょ?

 明日香ちゃん、何だか切なそうな表情でちょっと肯いたように見えた。
 そうだよ。
 昨日から、いっぱい心配したんだから、もっともっと甘えさせてね。

 それじゃ、改めて。
 目の前には、ふっくらおっぱい。
 その頂上には、明日香ちゃんの呼吸とシンクロして、上下に動く乳首ちゃん。
 すごい深い紅……この間店先で見つけたリップカラーのガーネットみたい。

 ゆっくり唇を近づけて、パクッて。
「ぁ…ぃゃん」
 そんな声と同時に、私の頭を抱きしめる明日香ちゃん。
 可愛い♪

 口の中に含んだ乳首ちゃん、すごい張り詰めてるね。
 上下の唇で挟むようにすると、それが余計に感じられる。
 ちょっと大きめのアメ玉くらいかな?
 舌も使って転がすように舐めたら、明日香ちゃん、
「ん…はぁ〜…」
って息をもらすように喘いで、イヤイヤッて肩でせり上がって逃げようとする。

 可愛い〜!
 逃がさないぞ〜♪
 唇で追いかけて、乳首ちゃんをしゃぶる。

 チュッ、チュッ。
 チュッ、チュッ。
 何だか…自分が赤ちゃんに戻ったみたいな気持ちになって、夢中でしゃぶり続けてた。

【焼き銀杏】

 さっきまでは、赤ちゃんみたいな梨華ちゃんを胸に抱いて、おっぱいをあげてるお母さん気分だった。
 …のに、今はもう……。
「あ…ぃゃ…梨…華ちゃん」
 梨華ちゃんの髪に指をからませて、必死で声を我慢してる。

 あれからずっと、梨華ちゃんにしゃぶられ続けて、乳首ちゃんはジンジン、ジンジン。
 五分しか経ってないのか、それとも三十分以上なのか……一瞬も平静でいられないから全然分からないよ。
 とにかく、梨華ちゃんの唇と指の動きに翻弄されて、胸全体が痺れてる。
 耳も頬も、頭の中も熱くて…きっと色もピンクに染まってるね。

 それ以上に、そのぉ…ショーツの中が大変なことになってる。
 梨華ちゃんは、胸の周辺ばっかり触って、一度もそこは触れてくれてない。
 なのに、もうあふれ出しそうだよ。
 ギュッて両腿を寄せてないと、本当にとろけ出しそうなんだよ。
 その脚も、じっとしていられなくて、こすり合わせるように交互に膝を曲げたり伸ばしたり……。

 梨華ちゃんだって、私の様子に気づいてるはずなのに、まだ乳首ちゃんをしゃぶり続けてる。
「梨…梨華ちゃ…ん」
 このままじゃ、私……。
「…どうしたの、明日香ちゃん?」
 もう…もう我慢できないよぉ。
「お願い…」

 恥ずかしくて顔から火が出そうになりながら、それでも欲望にせっつかれるようにお願いしちゃう。
「何が?」
 なのに梨華ちゃんは、おすまし顔。
「…苦しいの」
 切羽詰まった私は、今にも泣きそうな情けない顔。

「ウソ〜。気持ちいいんでしょ? だってほら、乳首ちゃんがこんなに…」
 言いながら、両方の乳房を搾るようにする。
「ゃん…」
 二つの乳首ちゃんが盛り上がって、張り詰め切ってる様子がより強調されてる。
「ほら〜、こんなに固くて、おっきいよ。乳首ちゃん、喜んでるね♪」
 ずっとしゃぶられ続けて、確かに固く、大きくなってるけど…もうはち切れそうで苦しいんだよぉ。

 私は他にどうすることも出来なくて、ただ首をふるふると振って、同じ言葉を繰り返す。
「お願い…苦しいの」
 梨華ちゃん、ちょっと首を傾げて私を見てて……。
「…どこが?」
って。

 待ってるんだ。
 私が言葉でちゃんと言うのを。
 そういうの、私が口に出来ないの知ってるくせにぃ……。
 思わず恨めしそうに梨華ちゃんを見つめてたら、
「そんな顔しないで…ね?」
 そう言ってキスしてくれた。

「でも……」
 唇を離しながら、ちょっと意地悪く笑ってる。
 え、何?
「?!!…あぁ…いやっ!…気持ち…いぃ…」
 もう我慢できなくて、きつく梨華ちゃんに抱きついた。
 それなのに私は、身体をヒクつかせて続けてた。
 特に腰から下が。
 だって…梨華ちゃんの手がショーツの上からなぞってたから。

【チャーミー石川】

 すごい…すごいね、明日香ちゃん。
 こんなに乱れた明日香ちゃん、初めてだね。
 でも私、どうしても…どうしても見たかったから。

 いつもはキリッと凛々しい明日香ちゃん。
 優しく私を包んでくれる明日香ちゃん。
 本気で怒ってくれる明日香ちゃん。

 そんな明日香ちゃんの全部が好き。
 だから…Hな明日香ちゃんも見たいの。
 他の誰にも見せない顔。
 私にだけ見せる顔。
 だから…だから…ね?

 明日香ちゃん、ヒシッて感じできつく抱きついて、私の肩口に顔を押し当ててる。
 可愛くて、愛しくて、もう一度キスをしたくて、両手で肩を押して明日香ちゃんの顔を覗き込んだら……。
「!明日香ちゃん? どうしたの?」
 恥ずかしそうに真っ赤なのはさっきまでと一緒だけど、今まで見たことないくらい悲しそうな顔。
「……私…変になっちゃったよぉ……」

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