媚薬

まさか本当に媚薬なんてあると思わなかった。

そっと唇を指でなぞると柔らかい感触が伝わってくる。
その指を自分の唇へと当てると硬くあまり感触のいいものではなかった。
今度は自分の硬い唇で触れてみた。
柔らかい感触が伝わってくる……想像していたよりずっと柔らかかった。

頬を撫でてみる。
いつも微笑んでいるその頬は優しい感じがした。
そのまま指を首筋へと這わせていく……血管の脈動が指に伝わってくる。
激しい脈動を感じる。媚薬のせいか? それとも僕を愛しているせいか?

背中に手を回しぎゅっと抱きしめると穏やかな匂いがする。
使っているシャンプーはなんだろう?
髪に指を通すとするりと通る。

指でお腹を触るとすべすべとした上質な生地を撫でているようだ。
そのまま指を上へとすべらせていく……顔を見ると目が潤んでいる。
もう一度唇を重ねてみた。やはり柔らかく今度は強く吸ってみた。
嫌がる素振りも見せず潤んだ目で僕を見つめている。

彼女は僕に尽くしてくれる。
嫌がることもなく尽くしてくれる。
媚薬というのは素晴らしいものだと思った。
転がっている媚薬の入っていた小瓶はもうカラだ。
でも、効果は持続するらしく彼女はずっと僕を見つめていてくれる。
惚れ薬と言われたこの媚薬の効果は絶大だ……。

彼女の手を握ると少し硬くなっていた……緊張しているのかな?
頬もこころなしか強張っている……だいじょうぶ優しくするから。
だいじょうぶだよ……だって君のこと好きだからさ。
それでも彼女は硬かった。


やや、淫靡的に(謎


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