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夕立。神楽坂。意気地ナシ。(12/8)

   

真夏日だったのに、夕方から当然、雨。

まだどんな関係でもないアタシたちは、坂の上のレストランの軒先で困ってた。

お互いバイトの給料でフトコロもホクホク。ちょっと冒険したメニューでお腹もいっぱいだ。

ところが、お腹はいっぱいでも、傘がない。

空もゴロゴロし始めてヤナ感じ。「ちょっと待ってて。」走って坂道を下るアナタ。

地下鉄のkiosk?にあったって、息を切らせて戻ってきたら、

手に持ってる傘は2本。アナタとあたしの分。

傘を開いて夕立の中を歩き出す二人。雫が肩にかからないように。

地下鉄の乗換え駅で、やっとクチを開いたアナタ。「送ってこうか?」

車もないし、タクシーっていう身分でもないあたしタチには、

相合傘が最高のきっかけなのに。決定的なチャンス!だったのに。

アナタが傘を2本買ってきた時から、送るって言われたら

「大丈夫。」って答えるつもりだったのさ。あの日のあたしはけっこう無防備で、

坂の上のレストランよりも、ちょっとだけアナタが気になってたのに。

意気地なしだったと言うべきね。

あ。それとも2本の傘を太っ腹と見るべきか?1本の傘をケチんぼと見るか?

それとも、あたしがただ相合傘をしたかっただけなのか?

だって、しょうがないよ、アナタもあたしもただの高校生だったんだから。

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