「・・・はあるよ、ここにあるよ。」

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

「あ、あれ?ここは・・どこだ?」

あたりを見渡すと、そこは山も川もカクカクしていた。

「な、なんだぁ?!うあっ、オレもなんだかカクカクしてるっ」

「しかも何だ、この数字?!HP?8しかねーじゃねーか!!」

「どっかに迷い込んじまったみてーだな。しかもゲームの世界か、ここは。冗談はよしこさんだぜ」

「なんだかRPGっぽいけど、HP8でボスが倒せるかよ」

それどころか、その辺のザコ敵にもフクロにされそうである。

「浩平、だよね?」

「うあっ、大ボスが出で来たっ」

「何言ってんの、浩平」

「・・・な、なんだ長森か。ビックリさせんなよ」

「そっちが勝手にビックリしたんでしょ。浩平もここに迷い込んだの?」

「そいつはオレが聞きてーよ。どこなんだ、ここは」

「私もわかんない。どこなんだろうね、ここ」

「知るか。ああ〜これからどーすりゃいいんだよもん」

意味不明。

「なにかのゲームみたいだし、とりあえずクリアすればいいんじゃないかな?」

「クリアぁ?ボスでも倒すのか?」

「そうかも。とりあえずせっかくだからやってみようよ、ゲームクリアー。」

「・・・いいけど、オレHP8だぞ。」

「私、85〜。」

「高ッ!!なんだよ、それ!サギじゃん」

「だって私、勇者だもん」

「ゆうしゃ〜?!職業なんてあんのか?!」

「HPの下のほうに書いてあるじゃない」

「・・あ、ほんとだ。なになに・・魔法使いぃ?!MP無くなったら終わりじゃねーか!!」

しかも憶えてるのはメラのみだ。

「メラでボスが倒せっか!!やめやめ!!オレは降りるぞ」

「でも、やらないと出れないよ?」

「・・・・・・・」

「守って、勇者様ぁ〜」

「いいよ!私が守ってあげる!」

「・・・うわーい」

言ってて悲しくなってきた。

「ところで、これからどーすんだ。まぁ、大概のRPGだったら町に行って装備を整えるのが
セオリーだと思うんだけど」

「うん、町行こう、町!」

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・

「町は、どこだあああああああああああああ!!!」

オレは叫んだ。
かれこれ三時間は、歩いている。
オレがプレイヤーの立場だったら、ゲーム本体ごとひっくり返してる。

「大丈夫、きっと見つかるよ!」

なんでこいつは、こんなピンピンしてんだ。
オレなんて、一歩あるくごとにHP1くらい削られていく勢いなのに。

「って、そしたら8歩しか歩けねーよ!!」

体力切れのせいでかなり錯乱している。

「あっ」

「見つかったか?!」

「敵〜」

「なにぃ?!」

「グアアァァァァ!!!」

見るとソレは、3mくらいありそうな巨大な獣だった。

「ふざけんな!聞いてねーぞ!序盤でこんな強敵でてくるなんて!」

「いっぱい歩いたから、けっこう遠くまで来ちゃったのかもね〜」

「かもね〜、じゃねー!!全滅する!!逃げるぞ!!!」

「グアアアアアア!!!」

「うるせーよ、ナレーション!こちとら必死なんだよ!!」

ブゥンッ!!

「うおッ!!」

とっさに避ける。

ズガアアアアアァン!!!!

目の前にある大木がコナゴナに倒れる。

「じょ、冗談じゃねーぞ、おい」

「おちょくってんのか、おめーは!!」

「おい!長森!!なんかねーのか?!役に立つ道具とか、必殺技とか!!」

「ないよ〜。私達冒険始めたばかりだし、LV1だし〜」

「ああ〜〜〜!!どうすりゃいいんだぁぁぁぁぁ!!」

「でも、大丈夫かも。勇者が全滅したときとかって、後で生き返ったりするじゃない」

「オレは生き返らねえええええええええええええええ」

「グアアアアアア!!!!」

ドゴオオオオオオォォォン!!!

「ひいぃぃ〜!!ち、ちくしょおっ!メラ!!」

ぺちっ

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「グアアアアアア!!!!」

ドゴオオオオオオオォォォン!!!!

「ひいいいいいぃぃぃぃ!!!」

「何かっ、何か無いのかっ!役に立つ道具〜〜〜!!!」

体中のポケットというポケットをまさぐる。

「・・・ん?なんだこれ、腕輪?文字が彫ってある・・。メ・ガ・ン・テ?」

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!

GAME OVER