団地亭主はメロメロ

今日も今日とて、サンクチュアリ団地にほど近い、駅のガード下にある赤提灯に4人の団地亭主がおでんを突きながら、酒を酌み交わしていた。
4人の亭主メンバーは、オスカー、ジュリアス、ランディ、エルンストの面々だ。
今日もいつものように、彼らの妻の自慢話に花が咲いていた。

 

「だからぁ〜いっているでしょ。俺のコレットはそりゃあもうかわいいんですて!」
(ランディ)
「それを言うならやっぱ俺のアンジェだぞ!」
(オスカー)
「いやいや、私のロザリアもなかなかのものだ。」
(ジュリアス)
「いいえもちろん家のレイチェルでしょう。」
(エルンスト)

この4人、このうえなく妻を愛するというところは、本当に誰にも劣ることがないと自負しているという奇特な男達だった。

「だって、コレットったら俺が帰ってきたら必ず何をしていたって走って玄関に迎えに出て、お帰りのキスをしてくれるんですよ。」
「ふっ。子供だな。俺のアンジェは男のロマン、裸エプロンで迎えてくれるぞ。」
「そんなのは大したものではないな。ロザリアはそのすばらしいプロポーションを女王様ボンテージで包んで迎えてくれるのだ。」
「そんなものですか。家のレイチェルはベビードールにうさちゃんのぬいぐるみですよ。」

なんだかとんでもない話なってきていたが、いっこうに4人は気づいていなかった。

「でもコレットはお風呂プレイに燃えてかわいいんです!」
「なんの!アンジェは蜂蜜だぞ!」
「フッ、やはり奥深いのは縛りだろう。」
「いや、赤ちゃんプレイですよ。」

4人の会話はさらにヒートアップしている。

「コレットは、そりゃあもうかわいい声で鳴くんですから。」
「そんなのアンジェの比じゃないね。アンジェのよがり声は、そりゃあもうかわいくてたまらないんだぜ!」
「何をいう!あの高飛車なロザリアの甘い甘えた声にかなうものなどないぞ。」
「そんなのレイチェルの絶頂に達したときの叫ぶような声を聞いたら歓喜に震えてもうたまりませんよ。」

このままどれくらいこの危ない会話が続くのか。

 

恐る恐る赤提灯のおやじは、目の色を変えて妻の自慢をし合う男たちに声をかけた。

「あの・・・旦那がた。・・・奥様たちが後に立っていらっしゃいますぜ・・・。」

その言葉に4人は固まった。
真っ青になりながら恐る恐る後を振り返ると、全身から怒りの炎がたちのぼっているかと思われるほどの恐ろしい形相の彼らの妻が立っていた。

「あなた〜!!」
「ぎゃ〜!!許してくれ−!!」

その後の彼らの行く末は神のみぞ知る。

 

END

 

「団地亭主はメロメロ」はいかがでしたか。
これは以前書いた「団地妻はお暇」の続編です。
団地亭主のほうはかなり壊れたお話になっています。
このシリーズに理性なるものはありません。
ただひたすら壊れまくっている男たちがいるだけです。
4人のファンの皆様ごめんなさい。許して〜!!
それではまた感想をお願いします。(逃走)