居眠りなあなたへ
クラヴィスは眠ることが好きだ。
昼間はほとんど寝ていると言っても過言ではない。
その為守護聖の仕事も滞り気味だ。
まあそんな人となりのおかげ?で彼に回ってくる仕事は少ない。
そんな昼行灯な彼にも一日のうちで、数時間だけ目覚める時がある。
その時間帯だけは目も頭もすっきり覚醒しているのだ。
もちろんそんな時間帯があることは守護聖の誰も知らなかったのだが。
覚醒の時はまさに寝ているのか起きているのかわからない一日が終る時にやってくる。
深夜0時・・・壁掛けの時計が、日付けが変わったのを知らせると共にクラヴィスの脳内から、アドレナリンが大量に放出され、彼は突如目覚めるのだ。
目はらんらんと輝き、今にもビーム光線が飛び出しそうだ。
ヌーボーとした表情は引き締まりなんだかさわやかな笑顔がこぼれ、背筋はぴしっと伸び、思わずハァッ!!と気合を入れたくなるところだ。
気分もめちゃくちゃハイだ。「ヒャッホゥ!」
などと叫んだりする。
そんなハイテンションなクラヴィスは人が寝静まったこの夜中に、ルンルン気分で聖殿の裏手にある小高い丘へ向かって行く。
向かう途中はもちろんハイテンションぽくスキップだ。
そのぞろぞろとした衣装を膝辺りまでたくし上げて、誰も見た事の無い生足をさらして、スキップする彼は一種異様だ。
丘の張嬢につくと、頂点に登る月を見上げてにんまりと笑うと、おもむろにもってきたMDプレーヤーをかけて歌い出した。「タラッタラッタラッタうさぎのダンス〜♪」
歌と共に軽快なステップがそのなま足から繰り出され、それはだんだん激しくなって行く。
最初は「ウサギのダンス」だった曲は、そのうち、チャールストンになり、はてはランバダにまで変化。
その重たい衣装を一枚一枚脱ぎ捨て、ランニングシャツ一枚にトランクスといった出で立ちで、玉の汗を流しながら踊りと歌は続けられる。
そしていつもの閉めはフラメンコだ。
真っ赤なバラを咥え、「オ・レ!オ・レ!オレオレオレ!」
と叫びながらタンタカタンタカステップを踏むのだ。
そしてそれは彼のハイテンションスイッチが切れる明け方の5時まで続くのだった。
こうして、彼は眠り姫ならぬ昼行灯になるのだ。
そんなクラヴィスが夜中以外でたった一度だけ覚醒したことがあった。
それはある日の昼下がり・・・。
彼は一人森の湖で、昼寝をしようとやってきた。
ちょうど湖には、休日に恋人達が乗ったであろうと思われるボートが一艘浮かんでいた。
クラヴィスは波に揺られて寝るのも気持ち良いかもしれないと思い、ボートに乗りこみ昼寝をはじめたのだった。
そよそよと風が渡り、ボートは風に吹かれてユラユラとゆれる。
自然と彼は眠りにいざなわれて目を閉じた。
波に揺られて眠るのはことほか気持ち良い。
だから、彼はボートが波に揺られて岸から遠く離れていたことに気付かなかった。
ちょうどボートが流され、湖の中心辺りまで来た時、あまりの気持ちよさで熟睡していたクラヴィスが無意識のうちに寝返りを打った。
とたんにボートは激しくゆれ、一気に傾いた。
寝ていたクラヴィスは湖に投げ出され、沈んでいった。
かなり深くまで沈んだ辺りで、クラヴィスは目を覚まし、突然の状況に驚いた。
しかしこの段階ではまだ昼行灯だったのだが、沈み行くクラヴィスの目前にザリガニが泳いで来たのだった。「!!!!」
ザリガニを見たクラヴィスはパニクった!
恐怖と嫌悪感で、脳内アドレナリン放出!「ハウォ〜〜〜!!」
雄たけびと共に彼は急上昇!
水面に踊り出たクラヴィスはさながらシンクロナイズドスイミング状態のきめポーズだ!
鼻を高々とあげ、腕をうつくしくきめ、水面下では立ち泳ぎの為に足をがに股にして水を掻き回していた!
その状態から大きく水を掻きながら、猛スピードで岸まで泳いで行く。
その形相はまるで、おしっこを漏らしそうな幼稚園児といったところか?
そして岸につくなり大急ぎで水から上がった。
しかし、彼のぞろぞろした衣装からは次々ザリガニが飛びでたのだった!「うひゃ〜〜〜!!」
頭の頂点からぬけるような声と共にクラヴィスは服を脱ぎ捨て、パンツ一丁で、真昼間の聖地を大急ぎで自宅へと逃げ帰ったのだった。
それからしばらくの間、クラヴィスのストーリーキングの幻を見たとの噂が聖地をにぎわしたのは言うまでもない。
END
守護聖趣味ネタ第3弾。もうなにも言わないで・・・。しのちゃんは病気です。
変なクラ様・・・。笑って許してね?ははは(泣)