がんばれ!実えんどうまん。

 

「キャー!助けてオスカー!」

聖地に響く美しき金の髪の補佐官の叫び。

「まってろお嬢ちゃん!」

何処に居ようがその声を聞きつけ、走りだすESPな炎の守護聖オスカー。
今日もまた、バカップルな二人に聖地は混乱していた。

 

「こら!またぬかオスカー!!」

ジュリアスが惑星調査の報告をオスカーから聞いている最中に突如それは起こった。
惑星ミドピースにおける最近の住民間闘争について報告をしていたとき、オスカーの頭にアンジェリーク声が響いたのだ。

「ハッ!待ってろお嬢ちゃん!!」

突然どこかへ向かって走りだすオスカーに、ジュリアスは思わず叫んだのだった。

「ミドピースのオカマ闘争はいったいどうなったのだ〜〜〜!」

空しく伸ばされた手の向こうに、ジュリアスは呟いた。

 

「大丈夫かお嬢ちゃん!」

補佐官室に踏み込んだオスカーの前には、椅子の上に立ち、棚の上から崩れかかった箱を倒れないように抑えるアンジェリークの姿があった。

「あっ!オスカー様お願い助けて……。」

オスカーは慌てて椅子に登り、崩れかかった箱を棚に戻して整えた。

「ふぅ〜。助かったわ、ありがとうオスカー様。」

チュッ(はぁと)

アンジェリークのキスでオスカーの気分は天国へ。

「どうってことないさお嬢ちゃん。いつでもこのオスカー、お嬢ちゃんのためなら何処にでも飛んでくるぜ。」

ウィンクを飛ばしながらオスカーは白い歯を輝かせて笑った。
毎度毎度、二人の間にはこんなことが起こっていたのだった。

 

そんなある日。
女王に謁見中に、またもやアンジェリークの叫び声が……。

「待ってろ お嬢ちゃん!」

ロザリアが、あきれ返るのもかまわずにオスカーは駆けだした。

アンジェリークは森の湖にいた。

「お嬢ちゃんどうした!!」
「あっ、オスカー様!この茂に大男が……!」

恐怖にうち振るえ、へたりこむアンジェリークをかばってオスカーは茂をにらみつけ、

「こら!出てこい!そこにいるのはわかっているんだ。」

とどなった。
するとのっそりとハッパを体中につけた大男が現れた。

(大きい!か・勝てるのか?)

オスカーは心の中であせった。

(よし!ここは必殺技だ!背に腹はかえられん。)

オスカーはあまり大きな相手を倒すため、究極の必殺技を使うことにしたのだ。

「覚悟しろ!これが必殺のアイテム、実えんどうだ!」

おもむろに掲げられた缶詰には、実えんどう(グリーンピース)と書かれ、オスカーはその缶詰のパッカンに手をかけ思いっきり引っ張った。
中には美しい緑色のつやつやとしたグリーンピースがぎっしりと詰まっている。
オスカーは覚悟を決めて、その大大大嫌いなグリーンピースを一気に口に流しこんだ。

「ウゲーーーーー!」

オスカーの叫び声とともに、オスカーのハートビートゲージ(トロワ参照)がゼロからさらに食い込んでマイナス、ぐるりとまわってMAXへ!
オスカーはキレれた。

「ウゲーーーウゴォーーー!」

わけもわからない雄たけびを上げながら、両手をぐるぐる振り回しオスカーは大男に突進した。

「ま・待ってください、オスカー様。私です。ヴィクトールですってばー!」

ヴィクトールが一生懸命訴えたが、今のオスカーには何にを言っても無駄だった。
オスカーは、火事場の馬鹿力作用を利用して、グリーンピースを食べることで実えんどうまんになり、キレて見境のない攻撃に出てしまうのだ。

「ウゲーウゲーウゲー!」

オスカーの容赦ない攻撃にさらされて、ヴィクトールは逃げ出した。
実えんどうまんと化したオスカーは無敵なのだ。
こうしてまたもや、オスカーによってアンジェリークは救われた。

「ありがとう、オスカー様。」

アンジェリークの無邪気な笑顔でオスカーは正気に戻る。
激しい吐き気と闘いながら、笑顔で答えるオスカーなのであった。

 

END

 

「がんばれ!実えんどうまん。」いかがでしたでしょうか?
オスカー様が激しく壊れまくっていますが、気にしないでね?
(いや〜ん!おこんないで!)
ポパイがもとネタですがここでは好物じゃなくて、大嫌いなものでぶちきれることにしました。
このあとオスカーがトイレに駆け込んだことは間違い無し!
アンジェのためならグリンピースも物ともしない実はかっこいいオスカーなのだ!(うそ〜!)
それでは聞くのが怖いけど、感想をよろしく!