がんばれ!実えんどうまん。
(都こんぶ編)

「キャー!助けてオスカー様!」

聖地に響く、美しき金の髪の補佐官の叫び。

「待ってろお嬢ちゃん!」

何処にいようが、その声を聞きつけて走りだすESPな炎の守護聖オスカー。
今日もまたバカップルな二人に聖地は混乱していた。

 

「ほらぁ〜アンジェ、これなんかいいと思わなぁい?」
「え?困りますぅ〜!」

アンジェリークは今、困っていた。
書類を届けに立ち寄っただけなのに、夢の守護聖オリヴィエに新作化粧品の試し塗に付わされていたのだった。

「このリップなんてラメ入りの紫よ!セクシーな大人の魅力パワーアップってとこね。これいってみようよ!」
「ええ〜!いいです。私あまりお化粧好きじゃないですぅ〜。」

真紫のラメ入りリップを口に塗られそうになって、アンジェリークは叫んだ。

「キャ〜!助けてオスカー様!」

 

そのころオスカーは、午後の優雅なティータイムの真っ最中だった。
ソファーにゆったりと腰掛け、コーヒーカップにはカプチーノ。
豊かな芳香が鼻をくすぐる。
テーブルには真っ赤な大輪のバラと、淡い黄色のミニバラ。

「まるで俺とお嬢ちゃんのようじゃないか。」

思わず微笑むオスカーであった。
と、突然アンジェリークのSOSが……。

「ハッ!お嬢ちゃん!」

オスカーは持っていたコーヒーカップを投げ捨てて走り出した。

「オスカー。いるのか?入るぞ。」

ジュリアスがドアを開けると、大きく放物線を描いて飛んできたコーヒーカップが・・・・・・ゴン!

「はう!」

今日の被害者・・・一名。

 

オスカーが駆け付けた時、アンジェリークはオリヴィエにリップぬりぬり攻撃されている真っ最中だった。
オリヴィエは、今日は特に念いりな化粧を施し、ビラビラのキラキラだった。

(う!まぶしい!・・・このままでは負ける。よし、ここは必殺技だ!)

オスカーはやおらポケットの中から都こんぶ(酢こんぶ)を取り出し、口の中へチュパッパ〜!
都こんぶを食べたオスカーのハートビートゲージ(トロワ参照)はマイナスの方向へググ〜ッと下がって、ぐるりと回りMAXへ!

ピロリロリ〜ン!

「必殺!ヤマンバコギャル!」

叫ぶのと同時にオスカーは、ヤマンバコギャルに変身した!
赤い髪は白くすすけ、顔はガングロ。
白いアイシャドーにバチバチの付けまつげ!唇はもちろん真っ白!
白いVネックセーターにチェックのミニスカ!ダブダブルーズソックスをはいた足は内股。
やおら、Vサインを目じりに横に出して、ペコちゃん舌で、

「イェ〜イ!」

声に振り向いたオリヴィエは固まる。

「な・なにあれ?・・・」
「さ・さあ・・・・。」

どんよりと見つめる2人に、オスカーは続ける。

「うんッもう!ヴィエったら超ダサい〜!今どきそんな化粧、はやんない〜!」
「・・・・・・・・。」
「オスカー的にはぁ〜こっちの方がいけてるぅ〜ってかんじぃ〜!」

もう声にもならないオリヴィエだった。
オスカーは、呆気に取られるアンジェリークの手を取り、

「じゃあねぇ〜!バイバイキ〜ン!」

と言う謎の言葉を残し立ち去った。
後には白く燃え尽きたオリヴィエだけが残った。
その後、オリヴィエが、コギャルメイクの研究に奔走したのは言うまでもない・・・。

 

END

 

「がんばれ!実えんどうまん。(都こんぶ編)」はいかがでしたでしょうか?
しのちゃんは本当に、コアなオスカーファンです。
オスカーにメチャぼれしてます。
信じて〜!本当なのよ〜!
こんなオスカーでも許していただける、心の広い方!感想をお待ちしてます。