アスカ「牡羊座の人はね、短気だっていう話を聞いたことがあるわ」
シンジ「アスカ、すごいや。何でも知ってるんだね」
アスカ「あったりまえよ。天才少女であるこのあたしに、分からないことなんて
ないわ。牡羊座の守護星は、戦の神マーズ(火星)なの。だから、喧嘩っ
早いのよ」
シンジ「なるほど。でも、短気でいいことってあるのかな」
アスカ「甘いわね、シンジは。短気なだけじゃ、ダメなのは当然よ!それを行動
で示すのが牡羊座のいいところなんじゃない」
シンジ「人間、行動しなきゃダメなんだね」
アスカ「その通りよ!でも、あんたが言うと説得力に欠けるわね」
シンジ「ひどいよ、アスカ」
アスカ「落ち込まないでよ。即、行動するのが、必ずしもいい結果を生むとは、
限らないんだから」
シンジ「どういうこと?」
アスカ「短気なだけに私利私欲でつい行動しがちになって、他人に迷惑をかける
ことがあるらしいのよ。この星座生まれの人に独裁者になった有名な人が
いるんだもん」
シンジ「アスカ、今思い出したんだけど、冬月さんが牡羊座なんだって」
アスカ「副司令が?ウソ〜!?あんな落ち着いているおとなしそうな人が・・・。
信じられないわね」
シンジ「そう言うと思ったよ。だから、呼んどいたんだ」
アスカ「へっ?」
冬 月「なにか用かね?そう時間がないから手短に頼むよ」
アスカ「副司令、なんで?」
シンジ「冬月さん、牡羊座ですよね?」
冬 月「そうだが・・・それがどうかしたのかね?」
アスカ「副司令、全然違うなぁと思ったんです」
冬 月「星占いかね?あながち間違ってはおらんよ。若い頃は無茶をやったもん
だよ。カブキ町のコウさんといえば、結構有名だったんだがね」
遠い目をする冬月とは、対照的に思い切りひいているシンジとアスカ。
冬 月「おっと、いかんな。もうこんな時間か。碇のヤツ、時間にはうるさいか
らな」
2人は言いたいことだけ言って、去っていく冬月の後ろ姿を呆然と見送った。
シンジ「ひ、人に歴史ありとはよく言ったもんだね」
アスカ「あの副司令がねぇ。なんかにわかに信じがたいわね」
そう言いながら、シンジの頬を思い切りつねるアスカ。
シンジ「いたいよ、アスカ。やめてよ」
アスカ「ゆ、夢じゃない・・・ニャハハハハ」
シンジ「アスカ、しっかりして!うわ〜ん、アスカが壊れたよぉ」
その後、アスカが正気を取り戻すまで数日を要したという。恐るべし冬月。