少年は、たった1ドルで女弁護士を雇った。
――――血塗られた真実から 逃れるために!



依頼人






◆ 評点――――★★★★

◆ マーク・スウェイ………………ブラッド・レンフロ
◆ レジー・ラブ……………………スーザン・サランドン
◆ ロイ・フォルトリッグ…………トミー・リー・ジョーンズ




≪ あらすじ ≫

11歳のマーク(ブラッド・レンフロ)は、ちょっとした偶然から、ある弁護士 だという男の 自殺現場に居合わせ、その男の口から、あるマフィアによる 議員 殺害事件の 真相を聞かされてしまう。
秘密を 口にしたらしたら殺される――そう思ったマークは、自分はなにも知らない と、周囲に嘘をつき続ける(けっこうすぐに ばれてしまいますが)。

しかし、事件の解決を急ぐ 連邦検察官・フォルトリッグ(トミー・リー・ジョー ンズ)は、そんなマークに、あの手この手で 証言を強要する。
追い詰められたマークは、自分の全財産・1ドルで 弁護士レジー・ラブ(スーザン ・サランドン)を雇い、フォルトリッグに 対抗。
彼女に 『嘘はつかないで』と 諭されるが、マフィアの手下に『真相を喋ったら殺す』 と 強く警告されてしまったマークは、頑なに口を閉ざす。

それでもレジーは、ただ必死に マークを守り続ける。
だが、経験豊かな フォルトリッグの方が、彼女より一枚上手で。
レジーの 努力もむなしく、マークは 法廷に引きずり出されることになる。
黙秘を続けるマーク。
彼は 証言を拒んだために 拘置所に入れられるが、 やがて看守たちをうまくだまして、 脱走。 ふたたびレジーの協力を仰ぎ、ふたりは あることを実行に移す――




主役は、たぶん一応ブラッド・レンフロくんなのですが…… やはりベテラン俳優の お二方――トミー・リー・ジョーンズとスーザン・サランドン(この作品で、 アカデミー主演女優賞にノミネート)のほうが、大写しになっていますね……まあ、 しょうがないのでしょう。


ブラッド・レンフロくんの 演技が、良いです。
すれていて意地っぱりなようで、その実、家族想いの優しい子、という役どころを、 十二分にこなしています。 タフなように見えて、どこかナイーブ。
個人的には、彼の悪戯っぽくて 妙に賢いところが 好きですね。 シリアスに展開する ストーリーの中に、ちょこっと笑えるシーンを挟んでいます。
さわやかタイプの 美少年ですねえ。 美中年もしくは美壮年の好きなわたしですが、 この人の ちょっとしたたかそうな顔立ちは、けっこう好みです。

彼は 『スリーパーズ』で、 あのブラッド・ピットの 少年時代も演じています(名前が一緒なのは、単なる偶然だろうか……)。 顔だけ じゃなくて、実力もあるということが、よくわかります。

トミー・リー・ジョーンズ氏は、やっぱり 決まってます!
彼は、年を取ってから 名前が売れ出した俳優さんのようです。 確かに若いころの彼 は、あまり貫禄もなくて、雰囲気も どこか安っぽい感じでした(失礼!)。
年を重ねる、というのは やはり重要なことなんですね。 年の取り方が上手い人です。 こういう人が俳優さんに多いというのは、格好いいおじさま好きの わたしにとっては 嬉しい限り。

……さて、内容について。
サスペンスとしても、人間ドラマとしても、一級品と言えましょう。
最初マークは レジーのことを、『女なんて』と なめてかかっていたんですけれど、 やがてだんだんと 心を開いていくあたりの描写が、秀逸。
最後の方では、まるで本当の母子のように接してました。 ……あるいは、それ以上の 絆だったのかもしれませんけれど。



◆ 原作…………ジョン・グリシャム
◆ 監督…………ジョエル・シュマッカー