逃亡者と追跡者―――壮絶な、頭脳戦。


逃亡者


◆ 評点―――★★★★

リチャード・キンブル……………ハリソン・フォード
サミュエル・ジェラード…………トミー・リー・ジョーンズ




≪ あらすじ ≫

無実の妻殺害容疑で逮捕された、医師・リチャード(ハリソン・フォード)。
護送中に、ひょんな事故から自由の身となった彼は、自身の潔白を 証明しようと 決意。 そして彼は 警察に追われる身となり、街に潜伏する。
一方、連邦保安官の サミュエル・ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ)は、 リチャードの逮捕作戦を、先頭に立って指揮をすることに。
ふたりの男の、命懸けの 追走劇が繰り広げられる……。



サスペンス・アクション物 とでも言うのでしょうか。
実話をもとに、リメイクされたお話です。 めでたくも、アカデミー作品賞にノミ ネートされました(拍手)。

ハリソン・フォードさん演じる医師・リチャードと、ジョーンズさん演じるサミュ エルの頭脳戦が、絶妙な緊迫感を生んでいる作品です。 どっちも優秀な人です ので、着合いが入ります。
何度か対決していくうちに、やがて奇妙な心の交流(連帯感?)みたいなものが、 ふたりの間に生まれてくる……という過程の描写がうまいです。

いらん人助けをして 苦労するリチャードが、なんともいい人。
でも頭脳明晰な方で、真犯人を捜すやりかたが、下手な警察よりも よっぽど効率的 で、観ていて気持ちがすっとします

ジョーンズ氏は、かなりはまり役でしょう(アカデミー助演男優賞を受賞!)。
凄腕連邦保安官の、知的かつ沈着な雰囲気が 全身から出ています。 彼は頭のいい人 の役が似合う方だなあ、とわたしは勝手に思っているのです。 しかもハーバード大 出身ときたら、もうなにをか言わんや(それで俳優になってしまうというのが、少々 すごいのですが)。

疑問……というか、妙な突っ込みをひとつ。
作品中で、リチャードが逃走中、警察が『犯人は北に逃走!』『了解!』とかいう通話 をして、連絡を受けたほうが、なんの躊躇もなく北へ走っていくシーンがあるんです けれど――なんで、磁石もなにもない街中で、方角がわかるんでしょう……?
……目印になる 建物があったんでしょうか?
まあ、どうでもいいことですけど(……でも気にしている自分)。


息もつかせぬ アクションとはこのことなり、という作品です。
追われるリチャードの緊張感と、追うサミュエルの執念とプライドが、見ているこっち にも ひしひしと伝わってきます。 やはり熟練のハリウッド・スターはすごいです!

これはアクション好きの方にも、そうでない方にも 見て欲しい作品です。

続編……ではなく、番外編で、『追跡者』という作品が作られました。
タイトル通り、主人公は、あのサミュエル・ジェラード氏。 筋は……というか話の流れ は似ているんですけれど、ジェラード氏(もちろんジョーンズ氏が 演じています)と、 その部下との掛け合いが楽しい♪ ので、こちらもお薦めです。