★In the Past....

1/2


注;この物語はいつもの事ながら、キャラクター登録の設定だけで描かれています。なので、実在の人物・団体どころか今の所『ユニバース・エンド』のリアクション等とも全然関係がありません。……つまり、この話を歴史の一環として信用しないように(笑)。単なる雰囲気作り、という事で許してね。

Act.1 Shriek

 ヒトの口から紡ぎ出されるのは如何なる場合でも嘘と偽り言。それは愚劣なる存在。
 ――足元には数多の屍。鮮血の赤、汚濁の色、腐敗した肉。悲鳴と呪詛の言葉が連なる。
 どす黒くこびりつく両腕の赤い血。剣で身を割る。幾重にも流れる、同じ赤い血の色。おかしいと思う。そんな筈はない。

 ……だって、ワタシハ、ヒトデハナイカラ。
 ヒトとは共に暮らせない。ヒトなど此処に存在する価値が無い。無責任の塊。『生きる』気概のないもの。偽りのみ賛同される世界。

 ……異ナル精神。異質ノ魂。
 ……ダカラ、ワタシニハ、友ナド要ラナイ。

Act.2 CY3604

 シンクタンク・デルタ。ニューウェールズでも名の知れたシンクタンクのひとつである。ここでは、もう数十年に渡って、軍事目的を兼ねたある生物の開発が行われていた。
 [Hope Children]構想。それはイゾルテ社のラヴィアンが提唱した人類進化計画のひとつである。人類が発展するベクトルを、自然発生のものに全て任せるのではなく、積極的にその機会を増やし、文明発達を加速度的に行う為に『人間より優秀なの存在』を――支配される人間達には気づかれる事なく――置こう、という構想である。遺伝子操作によって造られる『人間より優秀な個体』の事を[Hope Children]とラヴィアンは名付けた。その発生条件・目的等によって幾つかの種類に分類されるが、彼らは全て人間のそれを材料に使った遺伝子改造生命体である。分類に応じて、同じ姓を与えられ、管理される。
 今ラヴィアン自身が指揮をして発生を管理しているのが、エレザール姓を持つ[E−ナンバーズ]である。まだその実験体発生に着手したのは7年程前の事だ。未だ[E−ナンバーズ]は[E−A]の発生のみに止まっている。が、細心の注意を払って発生させたこの数個体達の中でも――ラヴィアンの満足のゆく物があった。[アベル]と名付けられた個体である。十分な思考能力、思索力。理性と感情をコントロールする術を持ち、理不尽を嫌う。ラヴィアンが今、最も気に入っている物は、この個体であった。