「獣使い」の多くは、もとは人間である。
彼らは「虐げられし者」だ。
集団が発展し、存続していくためには、異分子を受け入れる
寛容さと、逆に異物を排除する厳格さが必要である。
しかし、人間はあまりにも増えすぎたため、人間社会での
多様さが非常に多くなった。
本来同種であるため、それが必要な異分子であるか否かが
非常に曖昧となり、結果として、少しでも毛色の異なる者は
異物として排除されるようになってしまった。
「獣使い」達はこういった歪みの犠牲者である。
彼らは虐げられるうちに、憎しみや恨みなどのエゴを芽生え
させて行った。
これは「鬼」達のそれに近い。しかし現代の日本においては
例え虐げられ、蔑まれるとしても、生活していく事は不可能で
はない。「鬼」達と違って、生きるためにエゴから魔力を引き
出す必要は無いのだ。
しかし、エゴは絶えず虐げ、蔑む者達へ向けられつづける。
魔力はやがて実体を持ち、そのエゴを満たすべく動き始める。
それが、獣なのだ。