注:これは、あくまでも私が勝手に、「マグナ」と「トリス」を同軸で存在させた上で、こんなのが映像なり音声なりで、商業用作品になったら、絶対に許せないだろうという前提ももとに書いている物です。当然フライト・プラン様にもバンプレスト様にもシナリオ担当の方にも、全く非公認で無責任に書き綴っております。なので当然、面白いものではないと思いますので、心の広い方以外はお読みにならない方がよろしいかと存じます。しかも、長い上にいつ終わるのかさえ定かでない続き物です。最終話が頭の中で出来上がっていたとしても、形として発表できないのであれば、存在さえしていないのと同じ事なので、今の段階では、HP上に全てUPできるかどうかもあやしいです。何故、こんなに長い注釈がついているのかというと、面白くない事についての言い訳がしたかったのかもしれません。小心で卑怯なやり方です。ですが、ここまで目を通して下さった方ならば、文句の一つも飲み込んで下さるかもしれませんので、よろしければ読んでいってくださいませ。
ちなみに、私まだマグナでプレイしてないので、マグナは偽物以前に全くのオリジナルでございます。すいません。
それと、1話2話・・・と順序だててはいないので、色々と混ざりあっております。便宜上、番号は振ってあります。
それではどうぞ・・・








「Beautiful Alone」



 その姿を見て、マグナは軽く驚いた。
「・・・あれ、マグナ?どうしたの」
 どうしたのもこうしたのも、マグナの眼前にいる人物は、勉強嫌いで兄弟子を散々困らせていたはずなのだ。
「トリスが参考書を・・・?」
 かなり困惑した様子のマグナに、少女はむくれて頬をふくらませた。それは彼女の子供っぽいくせで、小さな頃から変わらない仕草だ。
「あのね〜あたしだって、本の1冊や2冊読むわよ。失礼ね」
「そりゃぁ、読むだろうけどさ・・・」
 たしかトリスは、朝から部屋を抜け出していて、兄弟子が探していたはずではなかったろうか。たしか、講義をさぼって。
 よりにもよって、講義をさぼっておきながら、中庭で自習なんかしなくてもとマグナは思ったが、口先でトリスに勝った事がないので、ちょっと言い淀んだ。
「まぁね〜ほとんど眠ってたから、あんまり読んでないんだけど」
 あははと笑って、トリスは身軽に立ち上がった。
「で、マグナもさぼり?ネスに怒られるわよ」
「・・・もう怒られたよ」
 とばっちりで、とは言わない。
「あのさ、本当は俺、トリスを探しにきたんだ」
「あんた、ネスの回し者?」
「誰のせいだと思ってるんだよ」
 しょうがないなぁと、トリスは呟くと、持っていた本をマグナに押し付けた。
 押し付けられたマグナは、嫌な予感に狼狽する。
「後はよろしくねv」
「ち、ちょっと待てよ!トリス!」
 笑顔で言うと、トリスは身軽に駆け出していった。足の速さでは、ちょっとトリスにかなう者はいない。
「だから、俺が怒られるんじゃないか〜ううっ・・・」
 押し付けられた参考書を抱き抱えながら、マグナはがくりと肩をおとした。


 マグナとトリスは、兄弟であるらしかった。
 双子なのかもしれないし、本当は血の繋がりなどないのかもしれない。どちらが兄なのか姉なのかも判然としない。
 ただ気づいた時には一緒にいたし、特に不都合もなかったから、ふたりともあまり真剣にその事について、考える事はなかった。
 だからあまり、マグナには記憶がない。
 思い出そうとすればするほど、記憶に霞がかかって、はっきりしなくなっていく。
 どちらが先に、石に触れたものなのか。
 まばゆい閃光の後には、瓦礫の山しかなかったから。
 その記憶はトリスも同様で、はっきりとしない。
 思い出しても仕方のない事なのだろうと、半ばなげやりに諦めたのは、今更思い出したとしても、マグナもトリスも現在からは逃れられない事を知っているからだ。
 召喚術の暴走によって、二人は派閥に身柄を引き渡された。
 身寄りのない二人には、ここ以外に行き場などなかったから。


 戻るのも面倒になって、マグナは先刻までトリスが座っていた木の根元に座りこんだ。さわさわと、葉が鳴って、耳に心地好い。
 ぼんやりと座っていると、軽く眠気が襲ってきた。
「・・・ちょっとだけ寝るかなぁ」
 ふぁと欠伸をしたとたん、がつんと頭部に痛みが走った。
「・・・って〜!」
「全く、こんな所で油を売っているんじゃない!」
 聞き慣れた怒声に、マグナはうへっと舌を出した。
「よぉ、ネス」
「よぉ、じゃないだろう。この馬鹿者が!トリスはどうしたんだ」
「・・・逃げられた」
「にげ・・・逃げられた・・・?」
 怒りの為か、頬がひきつっている兄弟子に、マグナは視線を逸らせながら答えた。
「一応さ、自習してたみたいだけど」
 ほらこれと、トリスに無理矢理押し付けられた参考書を、ネスティに渡す。
「・・・・・・」
「だから、今日は放っておいてもいいんじゃないのか?」
   何故トリスの弁護をしてやらないといけないのかと思いつつも、マグナは兄弟子にこれ以上の捜索を打ち切る事を提案した。
「そんなに心配しなくても、腹が減ったら帰ってくるって」
「べ、別に僕は心配なんか・・・」
 軽く頬が紅潮した事を、マグナを見過ごす事にした。あまり突っ込むと、後が恐い。
 暫く考えこむようにしていたネスティは、ふぅと息を吐き出して、仕方ないなと呟いた。
「その代わり、君がトリスの分の課題も片付ける事」
「ええ〜!なんでだよ〜!」
「僕の目が届かないと思って、さぼる気でいただろう」
「ううっ・・・!」
 半ば引きづられる様にして、マグナは本部の建物へと連行されてしまった。




 知っている事は少なくて、知ろうとさえしなくて。
 願っていたのは、ぬるま湯のような関係が続く事。





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