どきどきするのは。
誰かに見られるかもしれないと思うから?
それとも。
大好きな人の鼓動と熱が傍にあるから?
「…お…にい…ちゃ…ん」
大きな手で、解いた髪を撫でられる。
優しく。
吐息が、耳にかかって。
くすぐったいのに、頭がくらくらして。
「フェア」
名前を呼ばれて、力が抜ける。
何度も何度もなんども。
呼んで欲しくて、伝えたいのに。わたしの口は、思ったように開かない。
一日の最初と最後に、必ず見回りにやってきてくれる年上の。
大切な人。
前よりずっと、わたしの傍にいてくれる人。
数えてみたら、見回りの回数が増えていたり。
街で見かけたら、必ず声をかけてくれたり。
荷物を持ってくれたり。
それはずっとそうだったけど。前とはすっかり変わって。
火が落とされた台所。
薄くあかりのついた、食堂の片隅。
吐息が絡まって。
音を立てる。
力が抜けて、すがりつくわたしを。
大きな体が、支えて。
全身で、熱を感じる。
あたたかい。
ううん。
もう、あつい。
何度も何度も、繰り返される口付けと。
唇を、舌で舐めとられて。
腫れちゃったらどうしようと、すこしだけ考える。
でも、すぐにそれは消えて。
息が苦しくなって、わたしは。
とんとんと、胸をたたいた。
「…どうした?」
熱っぽく擦れる声に、わたしは嬉しくって笑ってしまう。
ああ、おもわれているんだ。
「…ちょっと…くるし…」
ばつの悪そうな顔で、笑って。
今度は、わたしのまぶたに口付けを落として。
グラッドは。
「ごめん」
そう、言って。
うん。まだキスしかしてないんだけどもね(笑)
兄貴はエロゲの主人公なので(違います)、たとえ童…げふん、チェリーボーイだったとしても。
そういうときには、ものすごい手練手管を発揮するんじゃないだろうか。どうだろう。言葉攻めとかさ。
でもうちの兄貴は、きっと。これ以上しないんだろうなぁ。してもいいけど。
するとしても、このままやらないとおもわれ。
ちゃんと、ベッドまで運ぶと予想。