DON’T WORRY・・・VOL.3
・・・・・その日の夜・・・・・
「う・・ん・・」
夜中、新一は空腹と汗で濡れた服のため目が覚めた。
「熱はほとんど下がったみたいだな・・・」
事実、新一の熱はもうほとんどないに等しくなっていた。
「蘭姉ちゃ〜ん、ご飯作ってくれない?」
半分寝ぼけながら新一はそう言い、ドアに手を伸ばした。
「あら、起きたの?見た感じからするともう熱は下がったみたいね」
「うん、もう大丈夫だよ。それよりお腹がすいたから・・・・・?」
「あれ?たしか蘭は空手の合宿に行ってたはず・・・だよな?」
「何を寝ぼけているの?蘭さんなら居ないわよ」
「は・・灰原!!なんでここにいるんだ!?」
「話は後にしてさっさとシャワーでも浴びてきたら?それともその格好でいつまでもいるのかしら?」
「え?って!!うわ〜〜〜〜!!」
そう言うと新一は風呂場に駆け込んだ。
「フッ、工藤君といると退屈にならないわね・・・」
慌てる新一を後目に哀は至って冷静であった。
「さてと、あの推理フェチさんに御かゆでも作ろうかしら」
そう言いながら打っていたパソコンをやめ、台所に歩いていった。
・・・
・・・
・・・
「しかしなんで灰原がココに居るんだ?たしか帰ったはずだし、それにアイツがいつまでも居る理由は無いはずだよな・・・?」
新一は一人悩んでいた。
「ふう、さっぱりした」
新一は服を着替え、タオルを首に垂らしながらリビングへと向かった。
「あら、ちょうど用意が出来たところよ」
テーブルの上には哀の作った料理が並んでいた。
「おー、コレおめーが作ったのか?」
「他に誰か作る人がココに居るの?」
哀はちょっと顔を赤らめながら言った。
「オレが食べていいのか?」
「食べたくないなら無理しないで。博士にでも持っていくから・・・」
「いや、ありがたくもらうよ。そーか、オレが食っていいのか!」
朝からほとんど何も食べていなかったので、新一は極度の空腹であった。
「いただきま〜す!・・・お!うめ〜な!蘭の料理以上だぞ!!」
「一体誰が作ったと思っているの?」
「悪いな、灰原。飯、作ってもらっちゃって」
「ところでさっきから気になってたんだが、なんでおめーがココに居るんだ?まさかおめーがオレの看病を?」
「!!・・・・・」哀は驚いた様子を見せ、しばらく黙っていた。
次に口に出した言葉は、新一の想像とは全く違っていた。
「・・・ハズレよ。私はただ、普段より体温が急激に上昇した場合APTX4869を飲んだ副作用として私たちの体に何らかの異常をきたすかもしれないと思ったから・・・それだけよ」
灰原はもっともらしい事を言った。だが高校生探偵である新一には通じなかった。
「灰原、おめーなんでいつも自分を隠そうとするんだ?」
「あら、いつ私が自分を隠そうとしたかしら?」
哀は平静を保ち、普段のまま接しようとした。
「そういうのって疲れるだろ・・・ちょっと違うかもしれねーけど、オレも蘭に対して言いたい事があるのに言えなかった時は・・・・・」
「うるさいわね・・・」
哀が新一の言葉を遮った。
「どうせあなたは何もわかってないのよ!!・・・風邪が治ってよかったわね!それじゃあサヨナラ!」
バタンッ!!
哀はそう言い残して部屋から出て行ってしまった。
「おい!灰原!!」
新一は呼び止めようと思ったが、哀の姿はすでになかった。
「くそっ!」
それからしばらく辺りを探したが、影も形も見えなかった。
「・・・もう博士の家に帰ったのかもしれねーな。えーとイヤリング型携帯電話は・・・」
トゥルルルル・・・・トゥルルルルル・・・・・ガチャッ!
「はい、阿笠ですが・・・」
「あ、博士か?灰原帰ってねーか?」
「おお、新一か。哀くんならまだ帰っておらんよ。まったく、一体どこに行ってしまったんじゃろうな〜〜学校から帰ってきたと思ったらすぐどっかに行ってしまったんじゃ。新一は何か知らんのか?」
新一はこの時初めて哀が誰にも言わずに自分に会いに来た事を知った・・・
つづく!!