「おい!工藤お前宮野さんとどういう関係なんだよ?」
「え、えーと、まあ俺の家の隣に居候してるらしいんだ」
必死に言い訳をする俺、何故言い訳をしなければならないかと言うと・・・
蘭が「あなたは確か博士の家に住んでいる、宮野さんよねえ?ね、新一も知ってるでしょ?
私は毛利蘭、哀ちゃんからなにか聞いてるかしら・・」
などと言って俺が宮野と知合いであることをみんなの前
で公言してしまったからだ、
「なんだ、やぱっり工藤の知合いかよ、どうして工藤ばっかし・・」
「あんな美人が隣に住んでるのかよ、いいなあ・・」
などという声まで出てくる始末、
しかし、宮野がまさかこの学校に転校してくるなんて夢にも思わなかった俺は戸惑うしかなかった、とんだ厄日である。
で当の宮野はというと・・・
「ねえ、アメリカからの帰国子女っていう話だけど、ホント?」
「向こうで大学卒業してるとかっていう話だけど、どうしてこの高校に転校してきたの?」
「携帯の番号教えてよ、え!持ってないの?」
などと質問攻めにあっている、しかし最も多い質問は、
「工藤君とどういう関係なの?お隣さんなんでしょ?」
この手の質問だった、でもって宮野の返事はというと
「さあ、最近引っ越してきたばかりだし・・」
こんな感じで適当にごまかしているようだ。
(実際の話、宮野に一番ききたいことがあるのは俺なんだけどな・・・)
しかしこの状況では宮野と話すどころか近寄ることすらできない感じである(隣の席であるが、新一の席は占領されていた)
(しかたないな、放課後あいつにきいてみるか、どっちみち学校じゃあ話せることでもないしな・・)
あきらめて人だかりから離れようとした時に、蘭が話し掛けてきた、
「やっぱあの宮野さんよねえ、あんた本当に何もきいてないの?隣に住んでいるんでしょ?」
「バーロ、知ってたらあんなに驚きゃしねえよ、しっかしアイツ何もホント何も言わずに・・」
「ん?アイツって誰のこと?」
「あ、ああ、博士のことだよ。隣に住んでるんだから一言知らせてくれてもいいよなあと思ってな・・」
「ふ〜ん・・新一あなた私になにか隠し事してない?」
「はぁ?いや何も知らないって・・そんなことよりもさあ、忘れ物しちまってさあ、これ貸してくれよ・・」
「バカねえ、なんでこんなもの忘れるのかしら・・・」
放課後
とりあえず宮野を探すが、既に教室からはいなくなっていた、
「おっかしな〜、アイツどこいったんだろ?」
すると下駄箱でアイツの姿を発見した、しかしどうやら1人ではないらしい、数人の男子生徒に囲まれているようだ。
「ねえ、一緒に帰ろうよ・・」
「どっか寄ってこうよ、引っ越してきたばかりでこの辺詳しく知らないんでしょ?」
どうやらデートのお誘いのようだ、まあ本人には全くその気はないらしいが・・
(しょうがない助けてやるか・・)
「おい、宮野!俺の手に掴まれ!」
大声を出して、周りの男子生徒の注意をそらしてから宮野の手を掴んだ俺はそのままダッシュして学校を飛び出していった。
「ハアハア、ここまで来ればもういいだろう・・しかし大変だなあ・・」
(こいつの正体も知らずに・・のんきなヤツが多いぜ・・)
「とりあえず、お礼は言っておかなきゃならないわね・・ありがとう工藤君、でもそろそろ手離してくれないかしら?」
「あ!わ、悪い、走るのに夢中になっててな・・」
俺は手を握りっぱなしだったことに気づき、慌てて手を離した、
「で、何か用かしら?」
「何か用かしらじゃないだろ、なんなんだよ一体全体?」
「あら、言ってなかったかしら?帝丹高校に転校するって・・」
「バーロ、全く聞いてねえよ、だいたいお前歳いくつなんだよ?確か19歳なんじゃないのか?」
「あら、レディに向かって歳を尋ねる気かしら?」
「ぐっ、じ、じゃあ何のためにうちの高校に入ってきたんだよ?」
「それはね、あなたがいるからよ、あなたがいるから帝丹高校に入ったのよ・・」
「はぁ?ど、どういう意味だよそれ?」
宮野がさらりと言った言葉に対して俺は完全に動揺してしまった、顔が自然と赤くなってしまう・・
「そのとおりの意味よ・・」
「・・・マジか?」
「クスッ、もちろん冗談よ・・」
なに食わぬ顔で答える彼女、
「・・・」
俺はまんまと嵌められたこと悟った・・
「まあ、半分は本当よ、あなたと一緒の高校生活ってのもおもしろそうじゃない?」
「けっ、こっちはいい迷惑だぜ・・」と俺はつぶやいた、
「あら、何か言ったかしら?」
「別に・・・」
「ところで、ここってどこだかわかるかしら?」
「ここってただの帰り道だろ、もうすぐで家に着くけ・・あ!そういえば・・」
俺は突然ある事実に気がついた、通いなれた通学路、そしてこの場所は・・
「そう、初めてあなたに正体を告げた場所よ、ここは・・」
そにとおりだった、ここは偽札事件を解決した帰りに泣きじゃくる灰原(うそ泣きであったが)を家まで送って行く
途中に起きた出来事・・「シェリー・・これがコードネームよ・・」呼び起こされる思い出・・
「結局あん時もまんまとお前に嵌められたんだよな・・」
「ウフフ、ごめんなさいね・・工藤君ってからかいがいがあるのよね・・」
「ったく、ひでえもんだ・・」
「あら、名探偵たる者かたときも油断してはダメということよ・・肝に銘じなさいね・・」
などとクスクス笑いながら話す灰原、いや宮野を見ているとまるで以前の灰原であった時とは別人のような明るさだった、
(まあ、こいつと一緒の学校生活ってのも悪くないかもな・・)
終わり