楽しげな音楽と共に艦内放送が行われている。
「…ユリカも好きだな」
ウサギの着ぐるみを見てつぶやくアキト。
先刻の呼び出しはもしかするとこちらが本題だったのかもしれない。
味方に追いかけられて、敵を蹴散らして、はるばるやってきました火星まで。
でもそこで私達にできたのは、ただ逃げることだけでした。
私達いったいなんのためにここまで来たんでしょう?
艦長。
テンカワさん。
いったいお二人はなにをしっているんですか?
いったいお二人はなにをしようとしているんですか?
機動戦艦ナデシコ 五つの花びらと共に
<医務室>
「いらっしゃい、アキト君」
机に向かっていたイネスが椅子ごと振り返って言った。
一日目にして既に医務室を占拠している。仮にも戦艦であるナデシコだ、当然他にも医療関係者はたくさんいるはずなのだが姿は見えない。イネスが呼ぶまでは別の仕事をしているのか、それともイネスが席を空けるのを待って交代するのか、いずれにしても…
「…違和感がないところが恐いな。さすがはナデシコ」
改めて思うアキトであった。
「何か言ったかしら?」
「いやなんでも」
「あ、アキトだ」
アキトの声を聞きつけたのかカーテンの向こう側から下着姿のユリカが顔を出した。どうやら着替えの途中だったらしい。
「わ、馬鹿!早く服着ろ!」
「はーい」
慌てるアキトと対照的にユリカはのんびりとしている。
「別に気にする事ないじゃない。夫婦なんだし」
「それもそうですよね」
再度顔を出すユリカ。
「いいから早く着ろ!」
「ふふ」
アキトの様子に笑みをもらすイネス。
「それでなんです?俺の身体の検査でもするんですか?」
「まぁいずれしなくてはならないけれど、アキト君の場合は精密検査が必要だしかなり時間がかかるの。だから火星を出てからのんびりやるつもりよ」
「はぁ。それじゃ一体なんで俺を呼んだんです?」
「ユリカさんの検査結果を話そうと思ってね。ご主人も一緒の方がいいでしょ?」
そういっていたずらっぽく笑うイネス。
ぽりぽりと頭をかくアキト。その横に着替え終わったユリカがパイプ椅子を持ってきてちょこんと座る。
「さて、ユリカさんの言っていた通りユリカさんの体は二十歳当時のもので間違いないわ。いたって健康そのもの、5歳も若返ってうらやましい限りね」
ふぅとため息をつくイネス。
「なんでいまさらそんなことを?」
「ユリカさんにも黙っていたのだけれど、ユリカさんの身体はぼろぼろだったわ。あなたの身体とは別の意味でね」
「!?」
「ほえ?」
「当然でしょ。大体、遺跡がいくらナノマシンで構成されていると言っても無機物の機械には違いないのよ?IFS程度ならまだしもあんな物体に融合して、活動しているのはほぼ脳のみ。そんな状態で長期間身体が持つはずないじゃない」
「へぇ大変だったんだ」
「他人事みたいに言うな!!」
「ぶー」
「たくっ、それで?」
「いずれ体組識そのものが自壊するか、全身の代謝機能が低下して徐々に逝くか、どちらにしろ長くはなかったわね」
「つまり…」
「結果オーライ」
「………」
どっと脱力して息をはくアキト。
「わぁよかった。あれ、どうしたのアキト?」
「あのなぁ!お前死ぬとこだったんだぞ!?わかってんのかよ!?」
「せっかくアキトとルリちゃんに助けてもらったのに水の泡になるところだったねぇ」
「もうちょっと他に言う事はないのか!?」
「でも、その前にアキトが死んだら後追い自殺してたかも」
「!!」
ぐっと言葉につまるアキト。
「ありえる話ね。ユリカさんだけならまだしも、ホシノ・ルリやラピスラズリも後を追ったかもね」
探るような視線から逃れるように席を立つと医務室の中をうろうろ歩くアキト。
「…ラピスは俺の記憶を消すように頼んである。ルリちゃんは…彼女は強い子だ。一度は俺達の死から立ち直ったんだ」
「今度こそ本当に死んだ、帰ってこない、受けるショックは糠喜びの反面で当社比2倍強というとこかしら?」
立ち止まると苦虫をかみつぶしたような顔をするアキト。
「………」
「ま、いずれにしろ仮定の話ね。実際はこうして生きているわけだし、会えないとしてもね。…そういえばルリちゃんからの手紙はもう読んだの?」
「手紙?」
「ん?ああ、ビデオレターだよ。ほら」
そういって懐からディスクを取り出すアキト。
「見る勇気はないけど、大事だから肌身離さず持っているというところかしら?」
「…解説は結構だ」
「見ないのアキト?」
アキトは壁にもたれるとディスクを顔の前に持ってくる。
「…俺はあの子にひどいことをした。別れも告げた。それなのに…まだ踏ん切りがつかないんだ。それまではこいつを見る事が出来ない」
「…アキト」
心配そうな声のユリカに微笑んでみせるアキト。
「けど、いつまでもそこで止まっているわけにもいかないからな。近いうちに必ず見るよ。…その時は一緒に見てくれるよな?」
「もちろん!」
二人を見て目を細めるイネス。
「ふふっ。さて、ユリカさんにはまだ用があるから残ってもらうとして、アキト君はもう帰っていいわよ」
第7話『共に歌おう、僕たちの歌!』
コンコン
「誰かね」
「テンカワ・アキトです。少々お話が有るのですがよろしいですか?」
「…はいりたまえ」
アキトは扉を開けるとフクベの部屋へと入っていった。
「いい趣味ですね」
純和風の室内を見てつぶやくアキト。床の間には掛け軸、畳敷きの床、部屋の中央にはこたつが居座っている。
「なに、ささやかな道楽だよ。契約金をもらったはいいが年寄りにはなかなか使い道がなくてな。ま、入りたまえ」
フクベはアキトにコタツの反対側の席をすすめる。
「失礼します」
素直にコタツに入って座るアキト。フクベはポットから紅茶を注ぐとアキトに渡した。
「それで話とは?」
「………」
「遠慮はいらん、話してみたまえ」
アキトはしばらくコップに入った紅茶をながめていたが、フクベに促されると口を開く。
「…提督がある覚悟をもってこのナデシコに乗ったのは知っています」
「………」
フクベは一口紅茶を飲んだ。
「…ほぅ」
「それはあくまで提督自身の問題であって他人が口出しする事ではありません。だから俺はあなたを止めようとは思いません」
「………」
「ただ、あなたと俺は似ている所があるからあなたと話す事で考えを整理できれば…」
「…若者の愚痴を聞くのは年寄りの義務だな…話してみたまえ」
<ナデシコ食堂>
「テンカワかい?ちょっと用事があるからって出てったよ?」
「そうですか…」
ホウメイに礼を言って食堂を出るユリカ。誘われてついて来たルリが言う。
「オモイカネに居場所を探してもらいましょうか?」
「うーん…そうね。お願い」
「オモイカネ、テンカワさんの居場所を教えて」
ピコッ
艦内のマップが表示されその中の一個所に光点が点る。
「フクベ提督のお部屋ですね」
「提督の?」
「はい。どうします?」
「うーん、たぶんあの件だろうから今はそっとしておきましょう」
「あの件?」
「さ、今日はなに食べよっかな?」
そう言ってユリカは食堂に戻って行く。
(…ごまかしましたね)
この世界に来たアキトは最初から昔の自分のようにユリカやルリに接している。その他のクルーに対しても同様だ。アキトが感情を消すのは黒装束をまとったときのみで、ユリカが正体を明かす前から既にそうしていた。
最初はユリカ達とは関わらないほうがいいのではないかと考えてもいたのだが、本当にそれで良い結果が生まれるのかどうかはわからない。なにより戦う仲間同士には信頼感系が必要だ。下手に避けてかえって悪い結果を招くのであれば冷たくした分だけ損である。
(それに自分自身に嘘はつけない)
心は貪欲にユリカ達を、温かさを求めている。アキトは闇の王子と化していた時同様自分勝手なエゴイストとして行動することを選んだ。
その結果が現状だ。アキトは微笑んでいても自嘲する心を消す事はできていなかった。
<医務室>
アキトが出ていった医務室。
イネスは扉をロックするとおもむろに言った。
「アキト君の悪い所ってどこだと思う?」
「アキトは悪くなんかありません!アキトはいつも一生懸命で!」
間髪入れず反論するユリカを手で制止するイネス。
「アキト君が悪いなんて言ってないでしょう?悪い所はどこかと聞いているの」
「? それって同じことじゃないんですか?」
「ほんのわずかな違いの様に聞こえるけどとても大きな違いがあるわ」
<フクベの部屋>
「俺はたくさんの人を殺しました。罪の無い人もたくさんです」
「…なぜだね?」
「それが俺の目的の為に必要な事だったからです」
「どういう目的の為かね」
「…ひどく、そうひどく個人的なことです。ただ、俺が俺自身を保つ為に、みじめでも生きていく為に、俺はその目的にしがみついていました」
「だが、それは君にとってとても大事な目的だったのではないかね?命を懸けるに値する程の」
「それは、そうかもしれません。けど俺は命を懸けるということより、ただみじめに死んでいくのがいやなだけで、その目的のめに戦うことで死にたかったのかもしれません。その為に大事な人たちまで苦しめて………結局、俺は俺自身が少しでも満足できる楽な死に方をさがしていただけなのかもしれません」
「…目的は達成したのかね?」
「ええ。…そして俺は大事な人たちを残して一人身勝手に死んで行こうとしました。よくやった、お前は偉いぞ、と自分を自分で慰めて…俺が死んだら泣いてくれる人がいる事にさえ目をつぶって、ただ、ただ自分が苦しむのが嫌なだけで…くそっ!!」
ドン!
思わずテーブルを叩くアキト。
だがフクベには動じた様子はない。
(なるほどな)
フクベは妙に納得していた。経歴を見る限りではとてもそうは思えない雰囲気と行動力。どこか親近感を覚える行動。
なにより、この青年もごくごく普通の悩める若者であるということが嬉しかった。
(さて?)
フクベはどう答えるべきか考えた。
<医務室>
「まずなによりもアキト君には自分が罪人だという意識がある」
イネスはユリカを生徒に見立てて講義するかのように説明する。
「…」
「これがそもそも間違いなんだけど、アキト君を始めまわりの人間はアキト君の影響でそう思いがちなのも事実ね」
「よくわからないんですけど?」
「順を追って話しましょうか。まずアキト君は自分が人殺し、それも大量殺戮者だと思い込んでいる」
「………」
「まぁある意味事実だけど、アキト君が思っているほどのことじゃないわね。軍人なら平気でやってることだわ」
「そ、そんな簡単に!」
「…アキト君が責任を感じているのはそうね、まず各コロニーの連続破壊。たしかにコロニーの守備隊は蹴散らしたでしょうしコロニーにも損害を与えはしたでしょうけど、コロニーを要員もろとも吹き飛ばしたのはいつも火星の後継者。アキト君は証拠を手に入れるために侵入した訳だし、そんなこと気にしてたらしょうがないわ。警察官が手入れに行って犯人が自殺したからっていつもいつも気にしてたら始まらないでしょう?
次はアマテラスね。これもアマテラスを爆破したのは火星の後継者。守備隊は…そうねユーチャリスのグラビティブラストに吹き飛ばされた人はお気の毒だけど、アキト君に蹴散らされた機動兵器のパイロットは大半が生き残っているはずよ。エステバリスもステルンスクーゲルも脱出機構は優秀だものね」
「で、でも人の命は数じゃ…」
「そうね。でもそれを言うならユリカさんの方がよっぽどたくさんの命を背負っているはずよ。木連との戦争中、ナデシコが一体どれだけの敵を落としたことか。ジョロやバッタは無人だけどジンタイプの脱出機構なんてお粗末なものよ」
「………」
「相転移砲を初めて撃ったのは有人部隊の大部隊に向けてだったわね。あの一発でアキト君が殺した人間の数なんてお釣が来るんじゃないかしら」
「………」
「でも、あなたはそれをやった。軍人だから戦争だからっていう理由に逃げないで、自分達の信じた道のために戦った。そして相手を殺した。それは艦長だけじゃなくナデシコのクルー全員が負わなければならない責任よ」
「そうです」
重々しくうなずくユリカ。
「それをちゃんと認識し、逃げもせず、背負った上でほけーっとしていられるからこそあなたは最高の艦長なんだけどね」
「やだなぁイネスさんそんなにほめないで下さい」
ぱんぱん、と笑ってイネスの肩を叩くユリカ。
こうしてどこまでも自分らしくあることができる。それがユリカの強さなのだろう。
「ふぅ。アキト君もあなたくらい強ければねぇ。なにも忘れろとか、割り切れ、とか言うつもりじゃないんだけど」
アキトのせいではない。
誰がそう言ってもアキトは聞きはしなかった。
ユリカがさらわれたのはアキトの責任ではない。
コロニーが消し飛んだのもアキトの責任ではない。
アキトがやらなければ他の誰かがやらなければならないことだったし、結局はアキトだからこそ成し遂げられたことだった。
だが、イネスは他の人間と違って、アキトにそう言ったことはない。どんな正論を言っても慰めを言っても結局アキトに聞くつもりがなければ無駄なのがわかっていたからだ。アキトが救出されてからのイネスは仕事以外の接触を取ろうとはしなかった。アキトがそれを望んでいないことがわかっていたから。
「アキトって優しいんですよね」
「え?」
唐突にユリカが言った。
「優しいから、優しすぎるから何も捨てることも忘れることもできない。わかっていて自分を苦しめてしまう。…でも、それってアキトの悪い所じゃないと思います」
そうしてユリカは笑顔を浮かべる。
「………」
「アキトは大丈夫です。今のアキトのままで一生懸命がんばって、そして今のままで生きていく方法をきっと見つけます」
「…そうね」
イネスは再度そう思う。この子は強い、と。この子と一緒ならきっとアキトも…
だからこそイネスはユリカにイメージ伝達とジャンプによる追跡を提案した。
ユリカの声を聞いたアキトはきっとジャンプする。そしてユリカと一緒に過去に飛ばされたアキトならきっと…
異世界に飛ぶことを考えなかったのは手抜かりと言えるが、とりあえず計画がうまくいきつつあることにイネスは満足していた。
<フクベの部屋>
「…罪とか罰とかそういったことはこの際どうでもいいことなのかもしれんな」
「え?」
フクベの言葉に顔を上げるアキト。
「結局、人は自分のやりたいことをやるだけだ。その為に周りがどうなろうとかまう事はない。自分が自分である為にそうすることが必要だというのならばためらわずにやればいいのだ。それが他人にとって許し難いことなら邪魔されるだろう。そしてその行為を許せぬ者もまた。…そういうものだ。周りの事など放っておけ。やりたいことをやればいい。許せない相手は倒し、守りたい者はあらゆる手段をもって守る。それが法に触れようと道徳に反していようとな」
「………」
考え込むアキト。フクベはじっとアキトの言葉を待つ。
「…助けるだけ助けて置いてきた奴がいます。でもそいつは俺を追っかけて来ました。だからって安穏とそいつと幸せになってもいいんでしょうか?」
(それは艦長のことか?だが、それでは…)
かぶりをふるフクベ。もはや自分が考える必要のあることではない。
「…彼女にとって一番大事な事は何かね?」
「…自惚れでなければ…俺と一緒にいること」
それに関してはフクベも疑う必要を認めなかった。
「では、彼女にとっては君の気持ちなどそれこそ知った事ではないのだよ。君がそばにいればそれでいいのだ」
「あいつらしい、といえばあいつらしい、か」
『私らしく、自分らしく!』とガッツポーズをとる姿が目に浮かぶ。
(まったく、あいつにはかなわない)
「ま、深く考えようが浅く考えようが一番芯の部分は変わりはしないということだ」
フクベはなにやら憑き物が落ちたような顔をしているアキトを見て目を細めた。結局、この若者のやることにも変わりはないのだろう。だが、自分が肯定してやることで少しでも気が楽になるのならばそれで十分だ。
「…提督はなぜ?」
最後にアキトはそう聞いた。
「わしもいい年だからな。子供でもおれば別だがここらが潮時だ。どうせ死ぬのなら老いさらばえるよりもせめて好きな死に方で死にたいだけだ」
「迷惑な話ですね。特においていかれるナデシコにとっては」
「それこそ知った事か」
「ははははは」
「ふっふふふふふふ」
笑いの花が咲いた。同じ罪を背負う老人と若者が、この時完全にわかりあったのだ。
「さて…もう一杯飲むかね?」
「いただきます」
アキトがコップを差し出すとフクベがポットを押した。
…もう語ることは何も無かった。
<格納庫>
「ウリバタケさん」
格納庫の隅で壁にもたれて休んでいたセイヤがその声に顔を上げると、白衣姿の女性が立っていた。
「ん?えーとイネス先生だったか?さっきの放送結構おもしろかったぜ」
「それはありがとう。ところで今少し時間いいかしら?」
「ああ、整備も終わってみんな一段落したところだ」
「そう。それはちょうどよかったわ。実はちょっとお願いがあるんだけど」
「なんだい?」
そういうセイヤにイネスはカードを差し出した。
「ロック解除用のIDカードか?」
ざっと見てそう結論をだすセイヤ。
「私の持ち込んだコンテナの鍵よ」
イネスはナデシコに乗り込む際にアキトにいくつかの荷物を運ばせている。とりわけ大きな荷物がエステバリスでも抱えかねたコンテナで、それは今格納庫の奥に鎮座していた。
「あれの鍵か?中に一体何が入っているんだ?」
「その中身の仕様書がこれ」
イネスはそう言って胸のポケットからディスクを取り出す。
「お願いを聞いてくれるならこのディスクとあのコンテナの中身の整備をする権利をあげるわ」
ディスクを受け取ったセイヤはややあって聞いた。
「…先に見せてもらってもかまわねぇか?」
「どうぞ」
イネスの返事を聞くとウリバタケはキーを片手にコンテナに向かう。
「さて、何が出るやら…」
ピッ
バシュゥ
コンテナが開いていく。
中に入っているいくつもの、どことなく見慣れた形状、見慣れたカラーリングの物体を見るセイヤ。
「…こいつは」
彼の感覚はそれがどういうものなのかを瞬時に認識し、それらの全体像を作り上げる。そしてそれが彼の見慣れたものとどう違うのかも。
愛用のハンディコムにディスクを入れて中身を流し読みする。
ややあって、彼の想像が正しいことが確認された。
知らず口元に笑みが浮かぶ。
「…お気に召したかしら?」
「ああ、気に入ったぜ。お願いとやらを言ってみな」
「あれを完成させてほしいの。あと予備のアサルトピットをそのディスク内に入っている仕様に改造して」
「了解だ。後でやめろと言ってもきかないぜ」
そういうとセイヤは彼の戦場に向かって歩き出した。彼の呼び声に応じて整備員達が集まってくる。
「闇の王子様…か。アキト君、闇というのは安息の場でもあるのよ」
つぶやくとイネスは肩をすくめて踵を返した。
<ブリッジ>
『きしょーめ帰ったぜ!』
ウィンドウが開くなりリョーコが言った。見るからに疲れたという顔をしている。
「お疲れ様です」
ウィンドウに向かってねぎらいの言葉をかけるメグミ。
北極冠にあるネルガルの研究所へ先行偵察に出ていたリョーコ達3人が帰還した所である。
『データ転送しまーす』
『こんなデータがでーた。ぷくくくく』
「…オモイカネデータ受け取りよろしく」
どうにか表情を変えずに言うルリ。
『てめぇイズミ!疲れてんのにくだんねーこといってんじゃねーっ!どつくぞ!!』
『リョーコこそそんなに叫んで疲れない?』
『つかれた女にどつかれた。…ぷ、くくくく』
『ぶっ殺す!!』
「…馬鹿ばっか」
<ナデシコ食堂>
「はいおまちどう」
そう言ってイネスの前に盆を置くアキト。
「待ってました」
そういうと嬉しそうに割り箸を割るイネス。
盆の上にはラーメンとチャーハンが乗っており、デザートとしてみかんが添えられている。
ズルズルズル
心底おいしそうに食べているイネスとそれを見守るユリカ、ルリ、アキト。
「わーみかんまでついていたれりつくせりね」
「そうなんですか?」
「うん、そうなの」
自分の事の様に嬉しそうな顔をするユリカ。
「ま、約束は約束だし、これから何かと面倒を掛けるだろうしな」
「はぁ」
相変わらずルリにはこの二人のことがわかるようでわからない。
イネスはあっという間にラーメンセットを平らげるとみかんの皮をむく。
「見掛けによらず食べるのが早いんですね」
ついルリは言ってしまった。昔の自分なら口には出さないようなことを。
「あらそう?久しぶりに食べたものだからついね」
「久しぶり?」
「あ、えーとほら一年前から火星じゃラーメンなんて食べられなかったから」
「はぁなるほど」
答えるルリの前で次々とみかんを口へと運ぶイネス。
『艦長』
「あ、メグミちゃん。なに?」
『そろそろミーティングを始めるそうですのでブリッジまで戻って下さい。ルリちゃんとイネスさんもお願いします』
「はーい」
<ブリッジ>
三人娘が持ち帰ったデータを元に起こされた画像を見ながら討議する一同。
「チューリップが5機か」
フクベがうなる。
「現状のナデシコでは5機ものチューリップを破壊するのは不可能ですね」
「確かに」
ジュンの言葉にゴートもうなずく。
「しかし他に手段もありませんし…」
プロスペクターが言うように研究所でナデシコを修理する手だてを見つけなければ地球へ帰還する術はない。
「ふむ、あれを使うか」
サブウィンドウに視線を向けるフクベ。
そこには先刻発見されたものの人員も時間も余裕が無いため放置されている戦艦クロッカスが映っていた。
かくしてクロッカスを陽動に使えないか調査するために部隊が派遣されることになった。
「なにも提督が行かなくても自分が行きます」
そう言ってゴートは引き止めるがフクベは首を振る。
「君では無理だ。手動での操船は経験があるまい。なに、動くかどうか少し見てみるだけだ」
「ですが…」
「フレサンジュ博士、御同行願えるかな?専門家も必要だろう」
「わかりました」
特に反対する理由も無いのでうなずくイネス。
「後はあそこまで運んでくれるエステバリスのパイロットだな」
言われてジュンが言う。
「女性陣はさっき帰ってきたばかりですから居残り組のどちらかですね」
「で、なんで俺なんだよ?」
狭いコックピットでフクベとイネスの二人に挟まれたガイが言った。
『悪ぃなヤマダ。テンカワのエステは調整中で使えねんだよ』
「ま、いいけどよ。どうせなら戦闘してぇなぁ」
ぼやくガイの前にウィンドウが現れる。
『ガイさん、これもお仕事ですよ。がんばってくださいね』
「おぉぅ!!まかせろメグミ!いっくぞぉぉぉゲキガンガー!!」
気合い十分でカタパルトを飛び出していくエステバリス。
『いってらっしゃーい』
<ブリッジ>
手を振るメグミを見た後プロスペクターに向き直るユリカ。
「プロスさん、ひょっとしてこういうことなんですか?」
「こほん、戦場という過酷な環境の中で生きるパイロットのみなさんのストレスは相当なものです。そんなパイロットのみなさんとお話するオペレータさんには可愛らしい声と元気な笑顔が必須条件でして、はい」
「ほぉ」
納得納得といった顔をするユリカ。
ちなみに前回はメグミもアキトにぞっこんであり、アキト争奪戦が繰り広げられていたこともあり、メグミの能力がすべて発揮されていたかどうかは怪しい。
「でも、俺のエステって何の調整をしてるんですか?」
再び居残り組となったアキトがブリッジから聞いた。
『…お前エステのスペックぎりぎりで使ってるだろ?』
「………」
『機体の仕様上の限界じゃない、機体の破壊強度ぎりぎりのラインまでエステバリスを酷使してるだろう?ごまかそうったって駄目だぜ。たくっプログラムまで書き換えてリミッターを解除なんかしやがって、フレームどころかアサルトビットまであちこちで部品強度の限界が近いぞ。俺達が二流のメカニックだったら空中分解してたところだ』
「…さすがだな」
『…お前、その唐突に口調が変わるのどうにかならんか?』
アキトは苦笑するとブリッジから出ていった。
数分後。
ブリッジの上部デッキのドアが開く。
「あ、アキト」
はぁ、とため息をつくジュン。
「…テンカワ、その黒装束はどうにかならないかい?」
そう言うジュンをじっと見てから口を開くアキト。ちなみにおなじみの黒づくめである。
「…考えておこう」
「…あ、そう。ま、いいけどね」
なにやら肩を落とすジュン。
「ところでアキトどうしたの?」
「…今、少しいいか?」
「うん、全然オッケー!ジュン君?」
「わかったよ」
「悪いな」
ドアを開けブリッジの外に出る二人。
ドアが閉まるとユリカが口を開いた。
「なにアキト?」
「少し待て…オモイカネ、ルリちゃんにつないでくれ」
ピッ
すぐにルリのウィンドウが現れた。
『なんですかテンカワさん?』
「…君の周りに俺達を映しているウィンドウがいくつか開いているだろう?」
『えぇいっぱい』
そう答えるルリの背後から慌てた声が聞こえる。
『わっルリルリ』
『これはその純粋な好奇心というか』
「すまないがしばらく開けないようにしてくれないか」
『わかりました』
『わぁ』
『知る権利をぉーっ』
「ありがとう」
『いえ、それでは』
ルリのウィンドウが消える。
「はぁ」
ほへーっとした顔をしているユリカ。
「さて」
アキトが視線を向けると真面目な顔になるユリカ。
「提督とは?」
「…話したよ」
「そう…今度も無事だといいね」
そう言ってまたもユリカは笑う。
「そうだな…」
「それでアキトの話は?」
「とりあえず今の所は予定通りだ。このままいけばナデシコは8ヶ月後の月に出るはずだが…」
「ふんふん」
「俺はイネスさんを連れて一足先に地球に戻ろうかと思う」
「ふんふん…えぇえぇえーっ!?」
「声が大きいぞ。どうせジュンとか女性陣がドアに張り付いているんだから」
ズザザザザとなにやらドアの向こうから音がする。
「まったく…」
だがユリカは聞いていない。
「な、なんでイネスさんと…は、さてはアキト、私というものがありながらーっ!?」
暴走ぎみのユリカを静かに見つめるアキト。
たらーっと大粒の汗がユリカの頬を伝う。
「…今度言ったら木連式柔の練習台だな」
「あははは、やだなぁアキト」
笑ってごまかすユリカ。
「…理由はいくつかある。まずはラピスを引き取りに行こうと思う」
「ラピスちゃん?」
「ああ、今なら5、6歳というところか。トラウマがつく前に引き取ろうと思う。ナデシコで育てれば明るい子に育つだろう」
「そうね…」
「後は技術面だな。たったの8ヶ月といってもイネスさんを連れて行けばブラックサレナを作るまでは無理でも相当の進歩が望めるだろう」
「うーん、でもアキト」
「なんだ?」
「前回は私たち3人がいたから8ヶ月後にジャンプした訳だけど私一人だとどうなるのかな?」
「…それは考えなかったな」
もとより異常な状態でのジャンプのデータなどない。一体なにが起きるやら、である。
「それに私って遺跡にリンクしちゃってるから無意識にジャンプをナビゲートしちゃうかも知れないよ?」
「それも問題だな」
「いっそ、今のうちにジャンプしてみる?」
「ここはイネスさんに聞いてみるか」
「でも、もう時間がないよ」
ピッ
『説明しましょう』
「どわっ!?」
「きゃっ!?」
いきなり二人の間にウィンドウが割ってはいる。
「心臓に悪いぞ!」
「あーびっくりしたぁ」
どきどきする胸をおさえるユリカ。
『あらあらアキト君もナデシコに来てたるんじゃったのかしら。その装束は暗示を兼ねているんじゃなかったの?』
「…そこには提督とガイがいるんじゃないのか?」
とりあえずイネスの皮肉は聞き流すことにするアキト。
『提督にはこれからのことを見過ごす変わりに黙っててもらいましょう』
『………』
ウィンドウの向こうのフクベは無言だ。
「ガイは?」
『未来のアイドルとの素敵なスナップ写真をいくつか撮らせてもらったの。データディスクと交換に黙っていてといったら快く了承してくれたわ』
『うぉぉぉぉぉぉぉーっ!!』
滝のような涙を流しながら叫ぶガイ。
「…哀れな奴」
『さて、結論から言えば私たち3人はナデシコにいるべきね。制御できないのがわかっている以上、可能な限りリスクは減らすべきよ。時間が短期間になるならまだしも10年後なんかに飛ばされたら目も当てられないものね。今回の所は出来る限り前回の状態を踏襲しましょう』
「でもアキトはラ…むぐむぐ」
「…固有名詞を使うな」
ユリカがうなずくと手を放すアキト。
『先に技術面の話をするけど私が持ち込んだ荷物の中には大量の技術資料、実験データがあるわ。時間はあるんだから給料分の仕事はしてもらわないとね。それに彼女のことだけど、それは手配だけしておいてアキト君はそばにいるべきではないわね』
「…なぜだ」
『いくら彼女が優秀でも6歳の子供にオペレートは難しいわ。今はその訓練に専念すべきよ。それが終わってからでも情緒教育は遅くはないわ。そしてその方が彼女の為でも有ると私は判断するわ』
「…あんたがそう言うならそうかも知れないな」
『あらどういたしまして』
「ユリカはそれでいいか?」
「うん」
「じゃあ、とりあえず俺は今からあいつの所に行ってくる。荷物はどこにある?」
『行きがけにアキト君の部屋に放り込んどいたわよ』
「………ならその時に説明しろ!!」
『あらごめんなさい』
涼しい顔で答えるイネス。
「…まったく、そういう訳だからなるべくのんびり頼む、以上」
『了解』
そう言うとイネスのウィンドウが消えた。
ユリカの視線に気づいて顔を向けるアキト。
「…どうした?」
「いや、アキトもイネスさんも器用に話すなって思って」
「…まぁな。エステバリスとの回線なら傍受は容易だからな用心に超した事はない」
「ふーん」
「じゃ、俺はちょっと行ってくるから後は任せるぞ」
「ちゃんと時間までに帰ってきてね」
「…努力する」
<ネルガル重工本社会長室>
「ショートケーキかい?参ったなぁ太るじゃないか」
時刻は午後三時。アカツキ・ナガレは天井を振り仰ぎ嘆いていた。
「子会社からの贈り物ですからあきらめて食べて下さい」
「やれやれ茶菓子すら選ぶ権利もないのかい。ネルガルの会長って言うのは少しは偉いはずなんだけどねぇ」
「会長………」
エリナのこめかみに青筋が立つ。
「ははは…おや?」
デスクの前の空間から光が生じる。
「これは!?」
「2ヶ月ぶりくらいかな」
「………間が悪かったか?」
なぜかショートケーキが載ったお盆を抱えているエリナを見てつぶやくアキト。
「いやちょうどいいタイミングだよ。これからおやつの時間でね」
「…たしかに」
でんと会長の机の上にポットを置くアキト。
「…なんだいこれは?」
「フクベ提督お手製の紅茶だ。うまいぞ」
「…はぁ」
スーツを着こなしたネルガル重工会長と怪しさ爆発の黒づくめの青年がいちごショートを食べながら談笑するという世にも珍しい光景を眺めながらため息をつくエリナ。これで話している内容が内容でなければ真剣に転職を考える所だ。
「なるほど、だいたい事情は飲み込めた。するとしばらくは音信不通かい」
「ああ。だがそちらにとってたいして痛くはないだろう。どのみち予想していた事だろうしな」
「ま、技術データも頂いたしこちらとしては言う事はない。そのラピス君だっけ?彼女のことも引き受けたから任せておき給え」
「ああ信用している」
そこでアキトのコミュニケが電子音を発した。アキトが設定しておいたアラームだ。
「…そろそろ時間だ。俺は引き上げる」
そう言って立ち上がったアキトにアカツキがケーキの載った皿を示す。
「まだたくさんケーキはあるんだがね」
「…ユリカとルリちゃんに持って帰るか」
しばしケーキを眺めていたアキトがぽつりと呟いた。
「ほぅ」
「…なんだ?」
「いやいやなんでもないよ。エリナ君、テイクアウトの準備をしてあげてくれ」
「わかりました」
「…では8ヶ月後に」
ショートケーキの入った箱をいくつもかかえる黒づくめ。
思わず吹き出しそうになりながらアカツキは返事を返した。
「気を付けてくれたまえ」
そう言うアカツキを見ながらアキトは再度口を開いた。
「そうそう、アカツキ」
「なんだい?」
「ナデシコに来るのを止める気はないがもう少し身分の隠蔽に気を使ったほうがいいぞ」
わずかに笑みを浮かべたアキトの姿が光に包まれる。
シュン
「…忠告は聞いておこう」
「ちょっと!?」
「なんだいエリナ君?」
「あなたまでナデシコに乗ろうなんて考えてたの!?」
「あっちゃぁ」
片手で顔を覆うアカツキ。
「いったい何を考えているのよ!?」
「とほほ…うらむよテンカワ君」
「少しは自分の立場ってものを!」
「立場ねぇ…それより見たかい?」
「…ええ一応」
手際良く話を変えるアカツキを苦々しく思いながらもうなずくエリナ。
「一瞬だけだが口調も表情も柔らかくなった。あれが彼の本当の姿なのかもしれないね」
「………」
「気の毒な話だ」
「気の毒?」
「こんな御時世じゃいい人間はろくな目にあわない。しかも能力が有れば余計にね」
「………」
<ブリッジ>
「御自分の選んだ提督が信用できないんですか!?」
アキトがブリッジに入るのと同時にユリカの大声が響いた。
アキトは逡巡しているミナトの側に行く。
「…設定したルートへ全速力だ」
「アキト君!?」
突如現れたアキトに驚きながらもバイザー越しにアキトの真剣な目を見てうなずくミナト。
「…わかったわ」
すぐにエンジンを目いっぱいに吹かしてナデシコがチューリップに向かう。
『さすがだな艦長』
「提督」
『私には君に教える事など何もない。
私は良い軍人ではなかった。良い大人ですらなかっただろう。
自分の大事なものを守る為とは言えこんな身勝手な真似をするのだからな』
「なんだよそれは!?」
ガイが叫ぶ。
『それは言えない。だが、それは君たちの中にも必ずある!
…もっとも君はすでにわかっているんだったなテンカワ君』
「………わかったつもりだけかもしれませんが」
『それでいいのだ…さて、そろそろ時間だな。
いいかこれだけは言っておく!ナデシコは君たちの船だ!!そしてそれが…ザザ』
ウィンドウが砂嵐に覆われ掻き消えた。
メグミが報告する。
「通信切れました」
「チューリップの中に完全に入ったのか」
そう言うジュンにうなずくイネス。
「そのようね。チューリップの口が閉じれば通信回線どころか…」
イネスの説明を遮ってユリカが指示を出す。
「ルリちゃん、ディストーションフィールド出力最大。ミナトさん、エンジンを止めて下さい。推進システムは今は必要ありません」
「でも、前に進んでるわよナデシコ」
「いいんです。戦闘態勢解除。通常シフトに移行して下さい。イネスさん、ジャ…どのくらいこの状況が続くと思いますか?」
「そうね。目的地が定まっていないとは言えシステム自体がいつまでもナデシコをこの空間に留めておくとも思えないわ。どんなに長くても数日以上はかからないはずよ」
「わかりました。ではこれより全乗組員に状況を説明します」
<ナデシコ食堂>
「そうかい、いっちまったか」
「ええ」
ジャガイモの皮むきをしながらホウメイに答えるアキト。
「お前さんは落ち着いてるね。直接見たブリッジの連中なんか元気がないよ。ついでにうちの若い子達もね」
「………」
どう答えるべきかアキトは悩んだ。
「ま、あたしらみたいに軍にいたことのある連中に取っちゃ人間が死ぬのも日常茶飯事だけど…それはそれで嫌なもんだね」
「提督はもともとそのつもりでこの艦に乗ったんです」
「知ってたのかい?」
それには答えないアキト。
「…どんなにみじめでも死んだ人の為に生きていかなきゃならない、か」
「提督にそう言ったのかい?」
「いえ、以前同じようなことがあってその時に…まったくどの口が言ったんだか、自分の時には都合よく忘れて…他人のことなんか言えやしない」
「人の振り見て我が振り直せか…だったらあたし達は生きなきゃいけないね」
「ええ」
(そう、俺は生きなきゃいけない)
今回のことでアキトが得ることの出来たたった一つの確信だ。
願わくば、あの人が今回も無事でありますように…
「アーキート!」
その時食堂の入り口から声がした。
「おやおや、もう一人元気な子のお出ましだ」
「はは…」
アキトはホウメイと一緒に肩をすくめると、包丁を置き食堂に出ていった。
「こんにちはテンカワさん」
「やぁルリちゃん。今日はなんにする?」
「テンカワさんにおまかせします」
「ぷんぷーん!私の方が先に声かけたのにーっ!!」
「お前は子供みたいなこといってんじゃねーっ!!」
いつもの光景を眺めながらカウンターに頬杖をついたホウメイが言った。
「やれやれあの二人はいつも元気だね」
コップに水を汲みに来たルリがその言葉を聞いて笑う。
「だって、あのお二人ですから」
つづく
艦長からの謝辞
はい、艦長です。
神崎悠さんから第五話が届きました。
さて。
イネスさんが持ってきたコンテナ。
”アレ”でしょうか?
アレでしょう。
アレですよ、たぶん(笑)
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