愛の果てに
霧龍 要瑪
 花屋”仔猫の住む家”を閉め、Weiβのメンバーはそれぞれへやに戻った。ヨージは部屋で思いふけっていた。理由は恋煩い。ナンパ師であるヨージが、である。ヨージが恋した相手は同じWeiβのメンバーのアヤである。
 ヨージは悩んでいても仕方がないとアヤの部屋を訪ねた。
 「アヤ、入るぞ。」
 アヤは読書をしているようだった。読書の邪魔をされて、不機嫌の顔がもっと酷くなったようだ。ヨージはそれを無視して部屋に入った。
 「何か用か?」
 アヤはそう言うと、瞳を本に戻した。
 何時もの態度だとはいえ、連日寝不足のヨージはアヤに怒りを覚えた。
 腹が立ったヨージは、アヤに近寄り顎を掴んだ。顔を自分の方に向かせ、いきなり口づけた。アヤは一瞬驚き、本を持っていない方の手でヨージの顔を殴った。
 アヤは唇を手首で拭き。
 「・・・何をする!」
 アヤの一言でヨージはアヤをベッドに押し倒しつけた。そしてまたアヤに口づける。今度は優しく壊れモノを扱うように・・・
 最初は抵抗していたアヤもヨージに口づけされる度に大人しくなっていった。そして無抵抗になったアヤの服を慣れない手つきで脱がしていく。
 アヤはヨージのなすがままだった。
 ヨージはアヤの首筋を口びるでたどった。アヤの身体はそれに反応する。反応する度にアヤは声を殺そうと手の甲を噛んで抑える。ヨージの手が身体をはい回り、アヤは片手でも止めようとする。
 ヨージの手がアヤを捕らえた時、手を叩きベッドの端へ逃げて行った。だが、ヨージはアヤの足を引っ張り自分の元へと戻した。そしてアヤ自身を口に含んだ。
 「・・・はっ!やめろ、よーじ!!」
 アヤはヨージを引きはがそうと頭を押した。だが、その手には力が入らず、引きはがすことを諦めた。そして、口びるを噛むだけでは声が抑え切れなくなり、手で口許を抑えた。
 「強情な奴だなぁ・・・イっちまえよ。」
 「ふざけるな!お前こそ離れ・・・うっ、うわぁ〜!!」
 アヤはイった時、ヨージに弱みを見せてしまったと思った。しかし、アヤはヨージになら弱みを見せてもいいと思っていた時もあった。だが、それは一瞬の迷いだったかもしれないとアヤは思った。
 アヤは両親を殺し、妹の彩を植物人間にした鷹取家を怨んでいた。そんなアヤを救っていたのはヨージの笑顔とジョークだらけの会話・・・
 「はぁ、はぁ・・・ヨージ・・・貴様を・・・絶対に・・・殺す!!!・・・」
 「殺す・・・殺す、か・・・なら俺がお前を殺してやるよ・・・”快楽”・・・でな・・・」
 そういうとヨージはアヤの中に入れた。
 「・・・う・・・うわぁ〜〜!!!」
 苦痛がアヤを襲った。ヨージは苦痛に歪んだアヤの顔を横目に最後まで入れた。そして、アヤが流した涙を吸い取った。
 「・・・や、やめて・・・くれ・・・ヨージ・・・頼む・・・から・・・やめて・・・くれ・・・頼む・・・から・・・」
 アヤの瞳からは涙があとから、あとから溢れ出て来ていた。アヤの顔にヨージは口づけを繰り返す。そして、ゆっくりと腰を動かす。
 「・・・あっ・・・んんんんっ・・・うぅぅぅぅ・・・」
 感じたのか一瞬、アヤはよがり声をあげた。だがすぐに手の甲を口に当てて声を封じる。
 ヨージはもっとアヤの声が聴きたくて激しく動く。
 二人の吐息が荒くなる。
 「・・・うっ!うわぁああああ〜!!」
 二人同時にイった。そしてアヤは意識を失った。
 「・・・ごめん、アヤ・・・ごめんな・・・」
 意識を失っているアヤにヨージは泣きながら謝った。アヤの顔と身体は涙と汗、唾液と精液でぐ ちゃぐちゃになっていた。
 ヨージはタオルを濡らしてアヤの顔を拭いたあと、涙で腫れた瞼の上に置いた。ヨージはアヤを抱いてしまった罪悪感か起きるまで傍にいた。

 アヤが目を覚ますと隣りにヨージが心配そうな顔で覗き込んでいた。
 「・・・大丈夫か?アヤ・・・」
 起きた気配を感じ取ったのか、ヨージの手がアヤの顔に触れた。まだ寝ぼけているのか、アヤはその行動にも反応がなかった。
 「大丈夫か?アヤ・・・」
 「・・・ヨー・・・ジ・・・??」
 横にヨージがいると判った瞬間、アヤは一瞬で目覚めた。そして、昨夜自分の身に起きたことを思い出した。そして、刀を探した。ヨージはベッドの上に置いてあった、アヤの刀を違う所に置いて来ていた。
 「刀はそこにはない。俺が違う所に置いた。」
 「どこへ・・・っ・・・」
 アヤはヨージに掴み掛かったが、腰に痛みが走った。そして、アヤは腰に手を当てて、ベッドに座った。
 ヨージはそんなアヤに苦笑した。
 「アヤ、そんなに慌てなくとも俺は逃げない。」
 ヨージは真面目な顔をしてアヤに言った。アヤもその真剣な声に戸惑った。こんなにも真面目なヨージは初めてだった。アヤの知っているヨージは不真面目で女性をナンパしている顔だった。
 「アヤ。本当に殺したいと思っているなら、俺のコレを貸してやる。」
 ヨージは腕にはめている時計をアヤに渡した。それは仕事の時に使っているヨージの武器だった。アヤは手の中にある時計を握り締めた。
 「・・・アヤ・・・」
 優しい声でヨージはアヤの名前を呼ぶ。アヤは涙を流していた。アヤはヨージを受け入れてしまったことを後悔しているようだった。そして、アヤは時計をヨージの腕に戻し、ヨージを抱き締めた。ヨージはいきなりのアヤの行動に一瞬驚いたが、すぐに抱き締め返した。
 「・・・殺せ・・・ない・・・」
 「・・・アヤ??」
 小さく呟くアヤにヨージは名前を呼んだ。
 「・・・俺は・・・俺はお前を・・・お前を殺せない・・・一瞬でも・・・心を・・・心を許してしまった・・・から・・・」
 「・・・アヤ・・・」
 ヨージは今度は力強く抱き締めた。そして、優しく口づける。アヤはもう、ヨージに抵抗しない。それは、自分の心がヨージを愛しているのだと判ったからだ。そして、ヨージのキスにアヤは応える。二人は抱き締め合い、そして再びキスをする。
 何気ない顔で朝、店番ができるように・・・
 「アヤ・・・愛してるぜ・・・」

愛の果てに  [終]

一言;初めてWeiβのヤオイを書かせていただきました。とても短いモノですみません。皆さんは気にっていただけなかったかもしれませんが、自分としてはできた方だと思っています。最初は襲うつもりじゃなかったんですが、何故か強姦に・・・(-_-;)最初のモノなので、押し倒しは簡単だったのかもしれないです・・・
BY 霧龍 要瑪


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