98年度春季古豪新鋭戦記・第1戦

98年度春季古豪新鋭戦記・第1戦


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  先のリーグ戦で初の出場を果たしたとはいえ、一試合のみである。当然の結果として例年通り
 古豪新鋭戦にも参加することになるわけだ。とはいえ嫌な気持ちはまったくない。むしろ、自分
 のいるべき舞台に戻ってきたような安堵感を覚える……こんなことを言っているようでは、レギ
 ュラー定着は遠いような気もするのだが。
  ただ、これで5回目の古豪新鋭戦参加となったわけだが、まだ全勝をしたことがない。今度こ
 その気合いを込めて、将来が楽しみな一年生たちと大会に臨んだ。
  私は三将である。大将は風貌も性格も個性豊かな丸山君(東大の下山君の後輩)。副将は一年
 にして先の個人戦でベスト32、リーグ戦にも出場した工藤君。上記の二人に優るとも劣らぬ実
 力者である鷹取君を四将に起き、丸山君の同僚で後の新人戦ベスト16の伊藤(達)君が五将を
   つとめる。最後に六将は中村(康)君である。
  私をのぞく5人すべてが一年生という、なんともフレッシュな顔ぶれとなった。以上の六人が
 「早稲田Aチーム」となり、Eブロックに編入されて春の古豪新鋭戦は開幕である。
  実力者揃いの一年生をそろえ、かなりいいところまでいくのでは、あわよくば優勝も……。野
 望を抱いて初戦を迎える。
  一回戦の相手は東工大C。振り駒の結果は早稲田奇数先、すなわち私は先手である。対局が
 はじまり、指し手もテンポよく進み迎えた第1図。藤井システム対左美濃の基本型だが……。
 第1図  
  第1図以下の指し手

        △8六歩 ▲同 歩 △同 角 ▲8八飛 △8五歩
  ▲6六角 △5三角 ▲2五歩 △1二玉 ▲2四歩 △同 銀
  (第2図)

  △8六歩からの仕掛けはありがたいと感じた。だが後手△5
 三角のところで△3一角と引かれていたら、本譜のように▲2
 五歩と攻めても△同歩▲同桂△2二銀で▲2四歩を△同玉と取
 ることができ、まだまだ大変だったように思う。▲2四歩△同
 銀として後手陣に大きな傷を作ったところで、どう攻めを継続
 するべきか。

 第2図
  第2図以下の指し手

  ▲8三歩 △同 飛 ▲8四歩 △8二飛 ▲8五飛 △7三桂
  ▲8三歩成△8五桂 ▲8二と △7九飛 ▲9一と
  (第3図)

  後手陣に隙があるので、飛車先を叩いて単純に飛車交換の変
 化を選んだ。と金もできるので充分という読みである。
  ▲8二ととなったところでいったん△3三銀引とでも受けて
 おけば容易ではなかったが、本譜は単純に攻め合う展開となっ
 た。最後の▲9一とは詰めろだが、相手は気づかずに△8九飛
 成としてきたので▲2二飛以下の即詰みに討ち取った。

 第3図
  チームの中でも一番早い終局である。観想戦を終えたあと、
 他のメンバーたちの戦いを見守っていたが、やがて他の試合の
 秒読みをすることになった。
  秒読みから戻ると、すでにチームの対局はすべて終了してい
 た。どうやら全員勝ったらしい。幸先のよい滑り出しとなった。

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