『第三回エクストリーム大会東京都地区予選』
綾香と葵ちゃんと俺はそろってこの大会に参加していた。 なに、参加するだけなら自由だ。
・・・・・・実は俺は二人に半ば強引に連れて来られたのだ。 そもそも二週間前・・・・・・
「先輩なら絶対大丈夫ですよ!」
「う〜ん・・・・・・」
「大丈夫。 このあたしから一本取ったんだから。 自信持っていいわよ」
「でもなぁ・・・・・・」
「雰囲気を味わうだけでもいいですから・・・・・・」
「そうよ〜。 何事も経験が大切なんだから」
「・・・・・・わかった。 やるだけやってみるわ。 多分、早く負けて応援になると思うけどな」
事の経緯はこういう訳だが、何故か俺は一回戦はKOで、二回戦は判定で、と勝ち進んでしまった。
どうやら葵ちゃんと綾香に鍛えてもらったのが相当効いているらしい。
(運も相当いいと思うが・・・・・・)
『成人男子の部、34番藤田浩之さん、三番会場で試合です』
館内アナウンスが流れる。 しかし、三回戦ともなるとそう簡単に勝てないだろう・・・・・・。
そうこうしているうちに試合の時間がきた。 次の対戦相手は――長瀬、という人らしい。
「頑張ってください! 練習通りにやればきっと大丈夫ですよ」
「ああ、ありがとう。 やれるだけやってみるさ」
「三回戦あたりからいよいよキビしくなるわ。 気を抜くとすぐにやられるわよ〜」
「気なんか抜けるかっての・・・・・・」
綾香と葵ちゃんは順調に勝ち進み、三回戦突破を果たした。 女子の部は参加人数が少ないので
次から準々決勝らしい。 このままいけばひょっとすると決勝で二人が戦うことになるかもな・・・・・・。
さあ! 俺もいっちょやってやるか!
「・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・・・?」
対戦相手を見て俺は驚愕した。 俺の良く知ってる、かつ会いたくない人物・・・・・・それは
せばすちゃん!!
かなり使い込んだと思われる道衣を着ている。
「な・・・・・・! なんと、小僧! 貴様、芹香お嬢様だけでなく、綾香お嬢様まで!!」
「いや・・・・・・ 俺が手を出したのはお嬢様じゃなくて格闘技なんだけれども・・・・・・」
「むうぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ もはや生かしてはおけん・・・・・・」
「・・・・・・やっぱり聞いてねえな・・・・・・ おい、綾香、あのオッサンの実力は?」
小声で聞いてみる。
「実力も何も・・・・・・ あたしと同じか・・・・・・ 多分、それ以上・・・・・・」
うわっ、綾香の顔が引きつってやがる・・・・・・ 執事ってボディーガードもやんのかよ・・・・・・
「滅殺じゃあぁああっ!」
もう、やつは完全に出来上がっていた。 叫んだ時に全身の筋肉が一回りでかくなったのは俺の
見まちがいではないだろう・・・・・・。
「殺しはせん・・・・・・・・・ が、小僧、骨の一本や二本は覚悟せぇよ・・・・・・・・・」
・・・・・・目ぇすわってます・・・・・・。 できれば(いろんな意味で)こんな厄介なのと戦いたくはない。
しかし、無常にも戦いの火蓋は切られたのであった。
「制限時間10分、それでははじめっ!」
審判が右手を挙げる。 試合開始だ。
「喝!!」
ものすごい咆哮をあげて奴が飛び掛ってきた。 超接近戦タイプだ。 そのまま全体重をのせた
左正拳突きを放つ!! ”ブオンッ” 一発目は辛うじて躱した。
『よっしゃ! 隙ができた!!』
と思ったのも束の間、いきなり回し蹴りを脇腹めがけて撃ってきた! 何とか防御するも体制が
大きく崩れた。 その瞬間足元をすくわれ、内股が見事に決まってしまった。
さらに攻撃は続くがもうページがない! この続きは次回明らかに!!(多分)
〜続く〜