terrystorch.gif (15653幽霊狩りの夜−4

『Ghost Hunt Night Walk−3 』
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アリス@PACHIさん

ショーンはナイトツアーの一行の後を追って、スタスタと先に立って歩いて行く。

アリスと竜酸は、やれやれという感じでその後を追いかけた。

次の目的地は「タウンウォール」とわかっている。特に急ぐ必要もない。

道すがら、竜酸はさっきのグラディスとの約束のことを考えてでもいるのだろう、しばらく無口なまま歩いていたが、唐突にアリスに話しかけた。

「さっきの、グラディスさんとショーンさんの様子を見ていて思ったのですが、

 二人は仲が悪いみたいですね。

 過去に何かがあったのでしょうかねぇ?」

アリスはあごのところに人差指をあてて、ちょっと考え込んだ。

「う〜ん、なんなのかしらねえ?

 あの2人があんなふうなのは、もうずいぶん前からなんだけど……。

 確かに寄るとさわると口ゲンカばっかりしてるわね〜。たいてい先にちょっかいを出し始めるのはショーンのほうなのよね。

 でも特別仲が悪いってわけでもないみたいなのよ? だって、本当にキライな奴には口きかないもの、あいつ」

アリスと竜酸がタウンウォールに着くと、そこではちょうどセヴァーン河の河川敷を舞台に、12世紀の騎士たちの戦いのアトラクションが繰り広げられていた。

闇はそこだけあかあかと松明の灯に照らされて、打ち合わされる剣と剣との火花がときおり華を添える。剣の触れ合う音と騎士たちの上げるときの声は、大きく小さくこだましながら暗い川面に吸い込まれていく。

アリスと竜酸は、ツアーの一行からは少し離れたところから、しばしその中世の幻影をうっとりと眺めた。

ふと気がつくと、川辺にぽつりとショーンがたたずんでいる。騎士たちの戦いの様子を見るでもなく、河の流れを見るでもなく、ただぼうっとしているようだった……。

SKYFISHさん

「...でも特別仲が悪いってわけでもないみたいなのよ? だって、本当にキライな奴には口きかないもの、あいつ」

アリスと竜酸は、ツアーの一行からは少し離れたところから、しばしその中世の幻影をうっとりと眺めた。

「アリス」

アトラクションを堪能しているアリスに、SKYFISHが声をかけた。彼女の腕をそっと引いて、竜酸からは距離を置くようにしている。

「...グラディスが、例の頼みごとをしたでしょう?相手は竜酸さんだろうけど...。今夜は危ないからね、あなたが、彼を守れるんならやってもかまわないよ。確かに、今夜ならチャンスはある。だけど、彼を守れなかったら、私が『鍵』を使うからね。その時は....」

「何よ、それ!?」

アリスは明らかに驚いたようだ。思わず声をあげてSKYFISHをにらみつける。

「わかってると思うけど、今夜の騒動は、最初から決まっていたことだよ。『混乱の時、3つの扉から糸を解く鍵が現れる』ってね」

「鍵は他にもあったんじゃない?」

アリスの瞳がきらりと光って、SKYFISHを糾弾する。

「ま、いくつかはね。仕事ですから」

「それって、ずるいんじゃない?」

SKYFISHのお返しは、チェシャ猫まがいの罪のない笑顔だった。

「竜酸さんとグラディスの件、任せたよ」

「ちょっと、ガイド怠慢!!」

「じゃ、またあとで」

SKYFISHは、なにやら黄色に光る鍵状のものをアリスに振ってみせてから、ゴーストウォークの一行に合流していった。

竜酸さん

「う〜ん、なんなのかしらねえ?

 あの2人があんなふうなのは、もうずいぶん前からなんだけど……。

 確かに寄るとさわると口ゲンカばっかりしてるわね〜。たいてい先にちょっかいを出し始めるのはショーンのほうなのよね。

 でも特別仲が悪いってわけでもないみたいなのよ? だって、本当にキライな奴には口きかないもの、あいつ」

アリスの話を聞いて竜酸は少し安心したようだ。

(何かの本で読んだことあったなぁ〜 なんか、好きな相手ほど意地悪をしてみたくなる人間の心理ってやつ…‥

 もしかすると、ショーンさんやグラディスさんもその1種なのかもしれない…)

竜酸はそう思いながら歩いていた。

そして、アリスと竜酸がタウンウォールに着くと

竜酸は騎士達の戦いに見入っていた。

「うわぁ〜 はっくりょくぅ〜 こういうものを肉眼で見るのは初めてですよ。

 ショーンさんはどうなんですか? ………‥‥って え?

 ショーンさんは??」

竜酸はあたりをきょろきょろと見回すと、川辺にぽつりと立っているショーンを見つけた。

アリスはSKYFISHと話をしているようなので、

竜酸はショーンのところへ行き、ショーンに話しかけた。

「ショーンさん? どうしたんですか、ぼんやりとして……‥‥?」

竜酸は少し心配なようだ。

ぼんやりとしているショーンなんてショーンらしくないと思ったからだ。


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