「旧休日」





10月10日。
起きて日付を確認するまでもない。それは昨日のうちにしたから。
「前は体育の日で休みだったのに」
少しの溜め息と共に仕度を済ませて朝食を取りにリビングへ行く。
TVの音をBGMに朝食を取っていると何気なく体育の日についてのコメントが耳に入ってきた。
「……年ですね」
何となく複雑な気分。
粗方朝食を取り終わってふといつもと違う事に気付く。
「豪がまだ起きて来ないのよ」
丁度良いタイミングでリビングから母さんが言った。
「起してきてくれる?」
「分かった」
まさか今日が平日だと忘れているんじゃないだろうか?
「ありえるなぁ」
階段を上り、とりあえずノックをしてみる。
「豪?」
起きている気配無し。
「入るぞ」
部屋に入れば布団を蹴った豪の姿。
「起きろ、豪!」
「〜〜〜」
体を揺すってももごもごと聞き取れない何かを呟いているのみで起きる気配無し。
「ふむ」
豪の枕元の目覚し時計を手に取ってタイマーオンに、そして豪の耳元でタイマー針を回す。
ジリジリジリジリジリ
「なっ!」
ガバリと飛び起きる豪。
「おはよう、豪」
ににっこりと目覚し時計を渡してやる。目覚ましを止めながら恨めしそうに見上げる豪に止めを刺す。
「今日は平日、学校だぞ」
「そうだっけ?」
「そうなの。お前……年か?」
「何だよそれ!」
一気に豪のテンションが上がる。これで完全に起きたな。
「もう体育の日は第2月曜日に変わっただろ。適応力がないのは年の証拠。若ければ適応できるだろ」
まあ、昨日の内に日付確認して「体育の日のはずだったのに」と思ったのは棚に上げる。
「む〜」
言い返したいけどできない豪。
「早く起きないと遅刻するぞ」
豪は目覚ましを見て「何でもっと早く起してくれなかったんだよ」と大慌てで仕度を始める。
「それから、タイマーセットし直しとけよ」
慌てる豪を尻目にパタンと扉が閉める。部屋の中から騒がしい音が聞こえている。
来年もこうなんだろうか?
それはそれで面白いかもしれない。
でも……少し面倒が増えたから、これ以上の休日変更はしないで欲しいなと政治家さんに思ってしまった。








閑話小話で書いた話ですね。
相変わらず日常的話は星馬兄弟。
好きですからね〜私が星馬兄弟が。