クリスマスに向けて 3



 夕方までには最後の巨大手裏剣も飾り終え電飾を点灯させて完成となった。
 7班の4人は心行くまでクリスマスツリーを眺めた。彼等の後ろでは公園に来た者や遠くからツリーを見た者が集まって来ている。
「さて、これで今日の任務は終わり。何とか明日のクリスマスイブに間に合ったな」
「良かったってばよ」
「ねえカカシ先生。どうして今年は直前になって飾り付ける事になったんですか? しかも任務で」
 いつもならもっと早く、12月に入った頃には飾り付けは終っていた。それが今年は今になって下忍の任務として飾り付けが行われた。
「んー。これは毎年有志が飾り付けしてたんだが今年は木の葉崩しがあった影響で皆忙しくてな。見かねた五代目がポケットマネーから任務として依頼したんだ」
 その財源に反応したのはナルトだった。
「綱手のばーちゃん、ちゃんと金持ってるのかよ。また賭けでもして借金作って払えないなんて言わねぇだろうなぁ」
「ナルトー。それは言いっこ無しだ」
 綱手の人となりとをある程度知っているからこその会話だが一応五代目火影の面目もあるのでカカシはナルトのほっぺを引っ張った。 
「ひひゃいって!」
 カカシが手を離せばナルトは頬を擦った。
「でも修行にはなっただろ?」
 にっこりとカカシ、にぃっとナルト。
「楽しかったってばよ」
「ホントね」
「……」
 それぞれの満足した顔にカカシはこの任務は綱手の思いやりなのだと思う事にした。1人っきりでクリスマスの飾りつけなどあまりした事のないナルトとサスケに飾り付けをさせる事は。「尤も、ナルトがいる時点で一番精神年齢が低くて楽しんでやりそうだと思われてるのかもしれないけどね〜」と教え子を見た。
 ナルトの横ではサクラがしきりにサスケをクリスマスイブのデートに誘っている。
「ねえねえサスケくん。一緒に映画でも行ってその後はこの木の下で……(しゃーんなろー! メルヘンゲットなんだから!)」
 内なるサクラが見える。
「うざい」
 一言サスケが言う。
「サクラちゃん俺と行こうってば!」
 ナルトがサクラを誘う。
 いつもの構図。
「ま。俺は報告書を提出しなきゃならんがお前らはこれで解散だ。明日も任務があるんだから明日遊びたかったら頑張って任務をこなすようにな」
「「カカシ先生が早く来ればもっと早く終れるってば!」わよ!」
 相変わらず、部下の声は瞬身の術を使った上司に届いていたかは不明だった。


 その夜、赤と緑にラッピングされた2枚の紙が7班の下忍の枕元に届けられた。

1枚目
『任務変更通知 カカシ班
 12月24日 クリスマスケーキの販売手伝いを25日の別の任務へと変更する』

2枚目
『任務依頼書 カカシ班
 12月25日夕刻よりクリスマスツリーの撤収』


 それは頑張った部下達への、上司から一足早いクリスマスプレゼント。

 但し、各自の予定は各自で管理していた為に24日の7班のメンバーの予定が図らずしも揃ってクリスマスツリーを眺めに集まってしまった事は上司の関与した事ではない。






まあ何とか予定通り24日UPです。
本当は任務中の話をもっと書きたかったのですがちょっと手首を痛めてしまってこれ以上は無理でした。
それにしても2ページ目が長い。
でも楽しかったです。


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