約束



 「皇太子が約束やぶるなんてことないよな?」
鬼畜とも思えるシオンの声がセイリオスの部屋に響く
「しかし・・・夜とはいえ・・・人が」
「気になるか?セイル」
”セイル”そう呼ばれるとセイリオスは体が動けなくなる
悪い魔法にかかったように・・・逆らえなくなるのだ
「セイル・・・」
「っ・・・約束は約束だ・・・すきにしろ・・・」
「それじゃ・・・お言葉に甘えて」
シオンはセイリオスについてくるように指示をすると王宮の中庭へと出た
吹きさらしになったろうかの続くそこにシオンはセイリオスを手招きする
「っっ・・・シオン・・・気が変ったりはしないか?」
セイリオスはぼそりときくがシオンはにんまり笑うと一言
「ぜんぜん」
そういって廊下にセイリオスを寄りかからせてその首筋に突然唇をはわせる
「っ・・・まさかシオン・・・こんなところで?」
「そ、そのまさか・・・ん〜?セイルまさかいやだなんていわないよな?」
既に上半身の衣服をはだかられていて冷たい風がセイリオスの体を
覆っていく
「寒いか?これが気にならないくらい・・・熱くしてやるよ」
シオンの舌が胸へと落ちていく・・・
「っ・・・ぅ・・・ん」
既に彼の手で何度も慣らされたその体は過剰なまでの反応を示す
「ぁ・・・・っく・・・」
そらした喉に軽く噛み付かれた
「・・・いい声上げるな・・・セイル・・・皇太子殿下が聞いてあきれるね〜
臣下ごときにこんな風にされて・・・こんな場所で感じてるのか?」
まるでその様をあざけわらうかのようにシオンは愛撫の手を激しくする
噛み付くような口付けにセイリオスはただただ従う・・・
「んん・・・んぅ・・・」
それすらもが快楽になる・・・
羞恥を煽るような言葉も・・・こんなところでこんなことをされていることすら
「夜とはいえ今日降誕祭だしな・・・デートがえりの女官達が
通りかかってこんなところを見たらどう思うだろうな?
憧れの皇太子様が・・・ただの一魔道士に犯されてるなんてな
「いう・・・・な」
もれるといくは熱く・・・唇が震える
だけど体は求め続けるのだ・・・快楽を・・・
「シオン・・・」
セイリオスの言葉は消えてしまう・・・
発すれば発するほどどんどん言葉にならなくなっていく
「ぅぅ・・・」
それが悔しいのそうではないのかそれすらも分からない・・・
ただひたすら欲しいのだ・・・
彼を欲することで自分にない何かを埋めようとしている・・・
欲しいのだ・・・誰かに・・・強く抱きしめつづけていて欲しい
支配されることで自分は高貴なものなどではないと・・・そう思いたいのだ
「セイル・・・」
「ぅぅ・・・っ・・・」
「欲しいって言えよ・・・」
セイリオスは羞恥に首を振る
大きな声を上げればシオンの云う通り誰かにきづかれてしまうかもしれない
首を左右に振ってどうにか快楽から逃れようとする
分かってはいるのだ・・・
逃れられないことなど・・・・もうずっと前から・・・
分かっていても・・・あらがわずにはいられない・・・
どうしようもないくらいにほっしている・・・
「シオン・・・」
求めるような瞳がシオンに火をつける
「いえよ・・・セイル・・・そうしないといつまでもこのままだぜ?
風邪でもひいたら執務に差し支えるぜ?」
熱っぽい瞳をシオンにむけてセイリオスはどうにか言葉を口にする
「・・・欲しい・・・お前が・・・シオン」
瞬間シオン自身がセイリオスを貫く・・・異物感というよりは熱の固まりが
押し入る感覚にセイリオスは瞳を閉じる・・・
出し入れされるたびに鳥肌すら立ちそうになる
「っっ・・・っく・・・ぁうあ!!」
ひときは激しく体が震えた瞬間視界にあったすべてが消えていった

・・・なんだ?体が温かい・・・
人肌の温もりを感じてセイリオスは目を開ける
「シオン?」
「ああ。おきたかセイル?」
少し明るくなった空とオレンジ色の暖炉の火が視界に入る
「ちょ〜っと激しくしすぎたみたいだな〜」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「いやだったか?」
「そ、そういうことを聞くお前は嫌いだ」
「だってセイルがなんでもくれるっていったんじゃないか」
「だからって・・・見つかったらどうするきだったんだ?」
「さあ?」
「さあってな〜」
「今日くらい・・・女神様も目をつぶってくれるさ」
そういってシオンは再びセイリオスに口付けをする
ため息を吐きながらも・・・セイリオスはシオンのうでの中で眠りに落ちていった

いつもシオンには驚かされる
自分が躊躇して足を竦ませてしまうことを平気でやってのけるのだから
「・・・お前には恐れ入ったよ・・・」
ため息交じりにそういうセイリオスにシオンは少しだけわらった




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