Star Craft Another Story
「登場人物紹介」
ウィル・・・一目ぼれした女性を追い掛け、軍に入った少年・一等兵
オルソン・・ウィルと同じメタロ基地に配属された新兵、気が弱い・一等兵
マリーク・・・ウィルと同じメタロ基地に配属された新兵、女性だが、男顔負けに気は強い・一等兵
ラミル・・・ウィルと同じメタロ基地に配属された新兵、がっしりとした体躯をしているが、優しく無口・一等兵
ロイド・・・メタロ基地の隊長・軍曹
ラナ・・・ウィルの人目ぼれの相手、Terran特殊任務班に所属・少尉
Act1.失踪
1
親父が軍の上層部に居たため、12歳の時にゃー軍に入ってた。
言っちまえば、親の七光って奴で、かなり好き勝手できたっけか。
むかつく奴を、勝手に罪名でっち上げて戦犯にした事もあったな。
しっかし、初陣は良かったな―、迫り来るザーグの犬ころの群れ!!
それに向かって、「シャコーン・・・ドゴォッ!!」っと、シエージェキャノンをぶっ放す!
あっけなく砕け散る、げろいぬども!!!・・ああ、俺様のタンクを防衛してるマリーンのかすどもも、
一緒に何人も吹き飛ばされてたが、まー、俺様が生きてればそれで良いって感じか?
一人で100以上のげろいぬをぶち飛ばし、名誉勲章も間違いね―って思ってたんだが、
参戦した50人のマリーンの七割が、俺のキャノンに巻き込まれた事を、ジムとかいう禿げが、
わざわざ進言しやがって、逆に処罰を受けかかってよ―・・あのぼけが。
戦争中に、仲間をいちいち避けてられるかっての。
まー、親父のおかげで、当然お咎め無しだったが・・・勲章も無し。かー、む・か・つ・く!
そんでも、大概の無茶は、親父のおかげで何とかなったし、まー楽しかったわな。
ああ、過去形な?過去形。
ちょこぉぉぉっと、メディックのねーちゃんに手を出しちまって、それがまた、お偉いさんの娘でなー・・・ってか、良いとこのお嬢が、メディック何てすんなよな?
まぁ、さっすがにそれをもみ消す事までは親父も無理でな。って言うか、もみ消そうとしなかった。
「お前には、今までずいぶんと好き勝手させてきた。だが、それもいつかは立派になってくれるだろうと思っての事。しかし、お前はいつまでたってもろくでもない事ばかりしおって・・・。」
等など、うんぬんうんぬん、エトセトラ エトセトラ。
結局どうなったかっつーと、少佐だった階級を、あっさり一等士官まで叩き落された。そんでもって、前線の兵士の苦労を見て来い!なーんて言われて「メタロ基地」とか言う、辺境に送り込まれちまった。それも、新兵かつ、マリーン。
俺のほかにも、3人ほどマリーンが送りこまれてはいたが・・・どいつもこいつも、ぼんくらばかり。
しかし、こんなところで俺は死ぬ気はさらさらない。せいぜい、うわべだけでも仲良くして、上手く利用させてもらうかね。
2
「では、早速だが・・・・を殺しにいってこい、ウィル。」
は?・・・誰が何を?
僕はぽかんと口をあけて・・・煙草をふかしているロイド隊長の顔を見た・・鼻毛が出てる・・
「聞こえなかったか?このメタロ基地から10Km東に、ザーグの前哨が出来かかっている。
今はまだ、ハッチェリーの変体は30%までにすぎないし、護衛のザーグどもも、イヌが6匹確認されただけだ。
しかし、変体が終わってしまえば、そこから爆発的に、新たな戦力が生産される。
だから、変体が終わる前にイヌを皆殺しにして、変体中のハッチェリーを破壊して来い。
お前を小隊長として、新兵4人で行くんだ。まぁ・・初陣だな。」
ロイド隊長は、煙草のせいで黄色くなった歯を見せつけながら、にやりと笑った。
「尚、細かな作戦等は、全て君に一任する、頑張りたまえウィル小隊長・・・なんてなーがはは!」
「と、言うわけなんだ。」
隊長室を出た僕は、他の3人を「作戦室」と呼ばれてる部屋に集めて話しを切りだした。
一応は「作戦室」と呼ばれるので、何となく基地付近の地図を広げて、ペンを片手にしている僕は、まさに隊長って感じ。
「ほ、ほ、ほんとに僕たち4人だけで行くんですか!?」
「まぁ・・・やるしかないだろう。」
「そうね、宜しくウィル隊長。」
3人の承諾を得て・・・オルソンは承諾してないかもしれないが・・どの道選択肢はない。
「それで、具体的にどうやってハッチェリーを壊すか作戦を立てたいんだ。」
「ウィル、以外にも隊長らしいわねー。」
マリークが茶化す。この前気まずい別れ方をしたから、少し不安だったのだけど、いつもの彼女と同じだ。
「うん、で、マリークが茶化してる間にも、ハッチェリーはどんどん変態をとげてるんだ。」
僕も、少し気楽に応えてみる。
「あら、ごめんなさい。」
僕は、ペンをくるりと1回転させた。
「それで・・・武装なんだけど、マリーン装備は当然4つある、そのほかにSCVとメディックとファイアーバットの装備が1つづつあるんだ。つまり、僕ら4人のうち、3名をSCVとメディックとファイアーバットに回すこともできるってことなんだけど、皆はどう思う?」
ラミルが、地図のザーグが前哨を作っているはずの部分を指差す。
どうでも良いけど、結構地図はぼろぼろで、隅の方なんかは破れてる部分もある。
「・・・・まだハッチェリーは出来ていないし、犬も6匹だけなんだろう?・・・それなら、俺はファイアーバットを1人、入れるのが有利だと思う・・・・」
「なるほど・・・確かに、ザーグリングにはファイアーバットが有利だって、先輩達も言っていたっけ・・・
特に反対意見も無いなら、ファイアーバット1.マリーン3で行こうと思うんだけど、どうかな?」
オルソンとマリークの顔を、交互に眺める。そうすると、オルソンが、おずおずと顔を伏せながら手を上げた。
「あの・・・今はザーグリングが6匹だけかもしれないけど、後から援軍がくる事もあるかもしれないから・・・僕は、SCVを使って、しっかりと「バンカー」を建てると良いと思うんだけど・・。」
あ・・そっか、後から敵が増える可能性もあるわけか・・・・僕は感心したが、、マリークは何故か眉をひそめた。
「でも、バンカーを建てる時間のロスは大きいんじゃない?ハッチェリーが完成すると、とメンドウそうよ?
ラミルのファイアーバットの案も良いけど、敵の攻撃が集中しそうで、ファイアーバット役が・・・最悪死ぬ可能性があると思う。
私は、メディックを入れて、マリーンを治療しながら戦うのが、時間的にも、安全も良いと思う。」
」
確かに・・誰かが死ぬのは、絶対に避けたい事だと思う。・・・けど。
「メディック役は、誰からも回復してもらえないし、危険なんじゃないかなぁ?それに、誰が危険な役をやるのかも・・」
オルソンが、僕が思ったことと、同じ事を言った。手を、おずおずと上げながら。
「うん、僕もそれが不安だと思うな、メディック役が危ないかもしれない。」
「大丈夫よ、敵だって、まずは攻撃力のある、マリーンから狙っていくでしょうし、メディックは私がやるから。」
間髪入れず、マリークが答える。・・・・・・こう言われると、僕もオルソンも黙るしかない。
何となく、気まずい気分って言うか、何て言ったら良いか分からず、ぺんを無意味にくるくる回してしまう。
「それでは・・・ファイアーバットを俺が、メディックをマリークが、マリーンをオルソンとウィルでどうだろうか・・。」
しばらく沈黙を保っていたラミルが、良いタイミングで助け舟を出してくれた。
助け舟・・・って言うか、実際良い考えだと思う。メディックで回復しながら、ファイアーバットとマリーンで敵を掃討する
「良いんじゃないかしら?それ・・・うん、良い考えだと思う。」
マリークが、手のひらを「パン!」っと、1度叩いて、彼の考えに賛同した。
「うん、僕も良いと思うなぁ、それならバンカーが無くても、敵増援が来ても結構押さえれそうだと思うよ。」
オルソンも、異論は無いみたいだ。
「それなら、ラミルの作戦で決定しよう!時間は早いほうが良い、今すぐ準備を整えて、出発する!」
最後は、しっかりしめた。かっこいい? さぁ、初陣だ。