「ひぐらしのなく頃に 皆殺し編」クリアした。
プレイ前に、とあるサイトの一応ネタばれ無しっていう感想の「こんな自衛隊ねえよwwwwwwwww」という締めの一言を見て「ああ・・・ラストの村全滅は自衛隊の仕業説が正解か」と解ってしまった俺は負け組み。
今回は一言たりとも表に感想は書くまい、と思った。
というわけで、今回で事件の全貌は明らかになったわけだが、皆、どういう感想を持っただろうか。
俺はがっかりだった。
何にがっかりだったか。
読者への挑戦モノ推理と思わせといて、その実そうではなかったことか。
そうではない。
腹は立ったが、それはがっかりすることではない。
では、オカルト&SFを持ち出したからか。
半分当たっている。
俺は、別にオカルトやSF設定が出てきても良かった。
それが、事件の肝に関わっていなければ。
例えば、今回明らかになったオヤシロさまの存在。
それ自体が存在することは別に全然良かった。
なにせこのオヤシロさまは今回の事件に全然関わっていないのだから。
一応、鬼隠し編での圭一が気づいた後ろの気配や、綿流し・目明しで詩音が聞いたドタンバタンという音はオヤシロさまのせいだったが、それらの事象は事件には何も関わりが無い。あってもなくても事件の全貌を推理するのに関係がない。
推理させようという作品について、そういうのは俺は有りだと思う。
もし関わらせたいのであれば、オヤシロさまの存在をもっと明確にしておかなければフェアじゃない。せめて暇潰し編のとこくらいで。(綾辻行人の「霧越邸殺人事件」など、家がこれから殺される人間や犯人を予言するというファンタジーを持ち出したが、それはただそれだけの演出であって事件のトリックには何も関係がないから気にするなと、わざわざ解決編前に断りがあるくらいフェア)
梨花がループしている事だって、暇潰し編でもわかるようにその事自体は事件の全貌に関わりはなかった。
俺が納得できないのは、『雛見沢症候群』である。
鬼隠しの圭一や、綿流し・目明しでの詩音、そして罪滅ぼしのレナが恐慌に陥った原因が『雛見沢症候群』にあった、というオチは別にいい。
この場合元々生じた疑心暗鬼の原因はちゃんとそれぞれに有り、『雛見沢症候群』は所詮増幅装置に過ぎないのだから、事件の全貌を推理するのに支障は無い。(まあ鬼隠し編など、あれだけはっきり「針だ」と断定されて書かれて実は針じゃなかったのはフェアじゃないと思ったが。つまみだしてマジマジと見たっていう描写はやりすぎだ。さすがにもっとボカして書いてくれないと逃げ道がない。そこらへん伏線の張り方は杜撰だと思う)
しかし、末期症状になると喉を掻き毟る、この設定はダメだ。
この「ひぐらしのなく頃に」という作品、何が事件の肝かといったらやはり「富竹の怪死」だろう。
ミステリは掴みが命だと島田荘司も言っているが、この富竹事件は掴みとしては申し分ないインパクトだった。
この、一見超常的にしか思えない事件、いったいどんなトリックが隠されているのだろう。
皆、期待したはずだ。
そのオチが、オリジナルな病気の末期症状。
もうがっかりだ。
超常的な事件がその見た目通り超常的なオチでした、なんて。
魔王14歳の幸福な電波 - 『ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編』07th Expansionでは次のように言われている。
>竜騎士07さんにとっての"推理作品"のイメージが一般のそれとあまりにも乖離しすぎていたことなのでしょう。
結局、そういうことなのだと思う。
だから非難はしない。
ただがっかりする。
追記:虎の穴のインタビュー、「ひぐらしのなかせ方3」ですでに作者が言ってたのか。読んでなかったわ。
しかし問題編の時点で「これは『雛見沢症候群』で全て説明がつく」と言ったら「そんな安直な」とつっこまれても仕方ないと思うのだが。
今回の皆殺しの没頭、梨花?が示したルールX、Y、Zを見抜くことがこのゲームの正解っていうんだったら、そんなの皆とっくに解っていたことだよなあ。
とはいえ、これはあくまでミステリという観点から見た話。
うちの総帥も言っているが、そういう縛りから解き放たれて見た場合、「ひぐらしのなく頃に」は最高傑作だった。
問題編の順番や、それぞれの編でのミスディレクションのための演出や伝奇、ホラーとしての演出、勢いでぐいぐい読ませられる展開の数々、どれも素晴らしかった。
今までの編も、そして今回の皆殺し編も十分楽しめた。
ラストで圭一達があっけなく次々と殺されていくのは、わかってたことだけどさすがにグッとくるものがあった。
最後の祭囃し編も楽しみにしている。
残った伏線としては、悟史の生死か。
今のところどっちでも有りなようにしてあるが、俺の予想では多分生きてる。
死んでる方がスマートだけど、せっかく立ち絵まで用意して目明し編のみの登場ってことはないだろう。
それから、富竹も今度こそ死なないだろうな。
彼が死んでしまうと、鷹野達を犯人だと暴けても結局対抗できないだろう。
それにしても、羽入=オヤシロさまは遠距離型スタンドなんだし、梨花は綿流しの日、羽入にずっと富竹達を尾行させておけば、たとえ彼らが殺されても犯人はわかったはずなのに、どうしてそうしなかったのだろう?100年以上も繰り返してきてそんなことも思いつかなかったのか?それとも何かできない事情があったのか?これも謎だ。
あと最後に大きな疑問がある。
綿流し・目明しでは梨花が死んでも村が発狂したような描写はなかった。
詩音はすでに発狂していたし、せいぜい圭一だけだ。
また鬼隠しでもそんな描写は無い。
鬼隠しの場合はそもそも別に鷹野の計画に支障は無かったはずだと思うのだが。
何かまだ知らない問題があったのだろうか。
とにかく、梨花が死んだら村が発狂するというのは嘘ではないのか?
いや、雛見沢症候群を解明したのは入江だから、嘘というより誤診があったか。
鷹野がワザと偽のデータを入江に用意した可能性もある。
まあ竜騎士07のミスでない限り、そこらへん祭囃しで何らかの説明があるだろう。
はたして、今度は期待に応えてくれるか。