[みんなのうたG 〜え?もう終り?〜] 再び跡部視点。
午後、3時。 あと一時間ほどで終る文化祭。 跡部のクラスのケーキの売れ行きは中々好評だった。 可愛らしい女子の衣装が目を引く。 (なるほどな。これを着たかったのか) 跡部は胸中で毒づきながら、つまらなそうな瞳でクラスの様子を見下げた。 ほとんどの女子が、見慣れない衣装を身に着けている。 クラスに割り当てられた予算のほとんどが、衣装代に化けたわけだ。 嘆息する跡部に、遠くから自分の名を呼ぶ甲高い声。 「よ、跡部!ご苦労さん!」 「・・・・向日」 実行委員で演劇の審査員やら(つまんねぇ!)で何かとばたばたとしていた跡部が、女子の実行委員にまかせっぱなし である自分のクラスの出し物を見にきていた。 しかし実際のところ、手伝うこともせずそこらに置いてあった椅子に腰掛けて怠けていたところに向日が現れたのだ。 うるさいやつがきた、と露骨に嫌な顔をした跡部に向日が突っかかる。 「あっ、何、その顔!」 「死ね」 「ひっでー!可愛いくねぇ!?」 跡部の傍まで寄ると、この男はくるりと一回転した。 見せびらかしているらしく、ひらりとスカートが広がる。 向日の姿を直視したくない。 黒のワンピースにふりふりの白いエプロン姿の向日は、なぜ自分の姿に疑問を持たないのか。 頭には、女子と同様に白いレースの飾りを付けている。 俗に云う『メイド服』だ。 小柄な向日には、少し大きめの女のサイズで着れたらしい。 「歩いて宣伝したり、ちらし配ったりしたんだぞ!」 「消えろ」 目線をはずしながら言うと、向日はギャーギャー反論してくる。 「あっ!お前も着ろよ!!誰かの知り合いが貸し衣装やってるらしくてさぁ、安値で借りれたらしいってさ!結構、色んな服あるし」 (予算、オーバーしてるんじゃないねぇのか?) と、跡部は思うがこのヘンタイと会話をしたくない。 「どっか行け」 「『ミスター・ビューティフル』いっしょに出ようぜ!?女子の何人かは『ミス・ジェントルマン』出るって!」 「失せろ」 そう跡部は一蹴するが、こいつはおかまいなしに喋ってくる。 ちなみに、向日が口走ったこの辻褄の合わない英語の羅列はどこかのクラスの出し物らしい。 簡単に言えば、女装、男装するのだ。 豪華賞品を謳い文句にかなり受けているらしく、参加者が多いと委員会で言っていた。 確か体育館で演劇がすべて終わった後に、やるはずだった。 「お前絶対イイ線いくぜ?元がいいからなぁ」 「・・・」 褒められることは嫌いじゃないので、黙っておく。 独り言の如く続ける向日。 「女子がオレと侑士の受付したって言ってたし、まだ間に合う・・・・」 (あ?) お前と誰だって? 「忍足!?」 「うん。あっ、そっか。お前朝からいなかったもんなぁ」 「何のことだ?」 急に会話が成立したことに、向日は嬉しそう。 「なんか、買出し言った時に思いっきりパウダーかぶったらしくてさー、バカだよねー。身体中粉だらけでさー」 最後まで言わなくても、向日の説明でその後忍足がどうなったか簡単に予想は付く。 要するに、着替えと表して、女子の恰好の獲物になったんだろう。 「あっ!そういえば、ジローもお前と一緒で朝からいねぇ!忙しくって気付かなかった!!」 この、跡部の目の前にいるもう一人の餌食は、この衣装を案外気に入ったらしく全く意に介さないようだった。 「そうなのか・・・?で、もしかして忍足は朝からその衣装のまま・・・?」 「ううん。ほとんど取っ替え引っ替え!女子が遊ぶ遊ぶ。化粧も出してきてさ〜」 「・・・・・・俺は絶対出ないからな。で、どこにいるんだ?」 「さあ?・・・・あ」 「?」 向日が何かに気付いて、やつの視線の先を辿れる。 そこには女にしては背の高い、女子生徒が立っていた。
私のクラスの男子って、ほとんど行事に参加してないってカンジでした。手伝えよ!ちょっとは!! 行方不明者多数でした。自分もそうでしたが!(笑) だから跡部のクラスもそんなかんじ。 女子が取りし切っちゃってるっていうのかな〜。 岳人は同人本の岳人(カワイイ!)です。本誌の岳人で女装はムリです。見れないので!(失礼)