Dearest


 
 
 
  











それは、ぜったいに、だめだ----------------------



ガンッ
気付いたら出入り口に置いてあるロッカーを叩いていた。
この音の強さからすれば、かなりヘコんでいるのに間違いない。
「兎丸君!?」
「------」
ボクを見る、驚いたような、それでも余裕のある牛尾キャプテン。
そして、どこか虚ろな目の------ボクの、ボクの------。

怒りなのか、悲しみなのか、よく分からないまま、兎丸は牛尾を射抜いた。
射殺せんばかりの眼光は、普段の幼い子供のような可愛らしい彼から想像もできないほどの鋭さ。









『ピノってさ〜、嫌いなヤツいるの?』
嫌いなヤツなんていないよ。だってどうでもいいんだもの。
『喧嘩したこととかある?怒ったこととか?』
どうでもいい。だから喧嘩しないよ。だから怒らないよ。
適当に笑って、愛想振り撒いてれば、みんな何故か幸せそう。楽しそう。

でも、そんなの、ほんとはどうだっていいんだ。
-----------穏かな午後。
-----------優しい教師。楽しいクラス。
そんなの、いらない。
ただ、ひとつのものがてにはいれば。
でもでも、その望みは。

-----------脳裏に蘇るのは、あの悪夢のようなキスシーン。

どうすればいいの?
こんな気持ち、知らない。
真っ黒な嫌な気持ちが、ボクの中を這い回る。
気持ち悪い。
胸が、痛い------ 。
助けてよ------ 。

「・・・兎丸君・・・・泣く時は、声を上げた方がつらくないんだよ」
牛尾キャプテンが何か言ってる・・・。
泣いてる?
誰が・・・?
何故か酷くぼやける視界。
瞬きをすれば、ボクの頬に熱い雫が流れ落ちる。
「?」
ああ、自分は泣いているんだと、初めて気が付いた。
「・・・・・ボク、司馬君のコト、すきなんだ」
ポロポロと、止まる事のない涙が頬を伝う。
「・・・・・・知ってるよ」
牛尾はそう返した。
と、同時に司馬から奪ったサングラスを再度、主の元へと返す。
虚空を見つめ続けていた司馬は、ピクリと反応した。
そんな司馬に安心したのか、牛尾は支えていた司馬の身体を、ゆっくりと床へと座らせる。
背は戸棚に凭れさせながら、ゆっくりと。
「・・・僕もね、司馬君の事、好きだよ」
牛尾のその言葉にハッとして、兎丸はぼやける視界をそのままに牛尾を見つめた。
しかし牛尾はその一途な視線を感じても向き直ることなく、彼にしては珍しく酷く緩慢に司馬のMDを拾い上げた。
「・・・兎丸君・・・君は思い付きもしないだろうけど、僕は好きな人には幸せでいて欲しいんだ・・・」 静かな部屋に、かすかに曲の音色が牛尾の耳に入る。
だがそれは本当に微少で、すぐにも消えてしまいそうなか細い音だった。
まるで、彼のよう-----------。
「しあわせ?」
「そう、幸せ・・・ふふっ、君は彼が好きかい?」
「うん」
ゆっくりと頷く。
先程の荒々しい彼は内に隠れ、子供の彼が戻ってきていた。
「じゃあ、大切にするんだよ。それが僕の願いだから-------- 」
そう言って、牛尾はMDを彼の耳にあてた。
そうして、彼が現実から帰ってくるまでに姿を消した。






















『おはよ』
『?』
『ボクね、司馬君のコト、すきなんだ』
『!』
『だからね、ボクのコト、すきになってよ』
『・・・』
『つきあってよ』
『・・・?』
『いっしょにいるってコトだよ』
『・・・////』
『返事、メールでもいいよ』
『・・・』 『まってる』
『・・・』













すみません〜!砂吐ゲロ甘クサイ!ヒィ〜、こっちがた・す・け・て!!だよ・・・
んでもって補足→牛尾キャプテンはちゃんと相手を想った「好き」→兎丸は自分の気持ちを優先した「好き」
どっちも相手を想ってることには変わりは無いけど・・・やっぱり兎丸は自分優先、のお子ちゃまって
印象が強いのね。はぁ〜、もう甘々は書きたくない〜。吐きそうだ〜(笑)
この小説はネット上の兎馬のご小説を書かれた方へ・・・。
だってその小説読んで、私も私の兎馬小説を書きたいなって思ったんだもの。そうだもの。ではまた!
読んでくれてありがとうです。