サイコ用語集
この漫画の主人公は多重人格者である。
アメリカ精神医学会による精神障害の診断基準であるDSM−Wに隔離性同一性障害と呼ばれる。
「サイコ」における多重人格は隔離性トランス障害と呼ばれるもの、日本で昔から「狐憑き」と呼ばれていたものに近いのだろう。
しかし、「西園 伸二」は作られた人格であり本人の内面から起こる「狐憑き」とはまた別物である。
雨宮一彦の関わることになった犯罪者達の左眼の眼球にはバーコードが記されている。 そのバーコードは製造番号であり、持ち主に関する簡単な個人情報が記録されている。
ある実験のために、この眼球は出生時に埋め込まれたもので、被験者の死亡時に回収される。 被験者は本人の知らぬ間にアイバンクに登録されている。しかし、その角膜が移植に利用されることはない。
被験者達は特別なナンバーがついており、そのナンバーの眼球は移植ではなく学術目的に利用されることとなっている。 特定の登録番号がついているドナーの左眼の眼球だけをある研究機関が回収している。
回収された眼球はその研究機関で記録の解析が行われる。
バーコードつきの眼球には、脳幹とつながる視神経の途中に「神経瘤」と名づけられた人工の腫瘍がある。
この「神経瘤」は生体組織からなる記憶装置でアミノイック・メモリーと名づけられている。 この神経瘤にバーコードつきの眼球の持ち主が見た情報がアミノ酸配列によって記憶される仕組みになっている。 視覚データに限定されたメモリーであるが10年〜20年分の記録が蓄積できるとされる。
伊園磨知が通っていた高校。
戦前、軍に強い影響力を持った瀬条 景鏡(せじょう かげあきら)によって創設されたが、 瀬条がA級戦犯として東京裁判で裁かれることになった時、その運営団体を占領軍の指示で民間の学術国際交流団体に移管している。 その学術交流団体が学校法人学窓会である。
瀬条学園高等部には指名推薦制という特殊な制度があった。
瀬条学園の方から入学させたい生徒を指名してくるのである。磨知はこの指名推薦の形で入学した。
伊園磨知はここで一度雨宮一彦と出会っている。ただしその時、雨宮一彦は久保田拓也という人格だったが……。 そして伊園磨知は久保田拓也のことを忘れている。
伊園磨知の恩師、津葉蔵幸治の実家。東京の井の頭公園に隣接する広い敷地にまるで拘置所のように高い塀で囲まれた一角に『津葉蔵瘋癲(ふうてん)病院』と看板が掲げられた病院がある。
この病院は明治時代から続く日本で3番目に古いとされる精神病院であり、現在は津葉蔵幸治が院長を勤めている。