天の川の先は・・・【1】



「それじゃぁメイの世界には星の川がありますの?」
ディアーナに聞かれたメイは笑って答える。
「違う違う。星がたくさん集まっていてね、それが川みたいに見えるからだよ」
2人は4月に出会ってから瞬く間に仲良くなっていった。
シルフィスも含め、出会って4ヶ月。
7月には3人はまるで長年の親友同士のように仲良くなっていた。
今日もメイはディアーナの部屋でお茶をしている。
シルフィスも誘われてはいたが、何分見習いの身分では、修行の方が優先だった。

「ではその『天の川』というのは星が川に見えるものですのね。ではその川はどこに向かって流れていますの?」
納得した途端ディアーナには新たな疑問が浮かぶ。
「う〜ん。天の川の続く先のことなんて、考えてもみなかったなぁ・・・どうなってたっけ?」
メイは星がどのように見えていたかを思い出そうとして、考え込む。
あまりにも必死なその様子に逆にディアーナのほうが恐縮してしまう。
「メ、メイ、いいんですのよ?別にムリに知りたいわけではないのですもの。
それよりも、メイが先ほど言っていた『笹の葉』のお話と『短冊』のお話を聞かせてくださいな」
ディアーナは話題の転換を試みた。
メイはそのディアーナの心遣いが分かってか、そちらの話題にのって、笹の葉につるす短冊の話を し始めた。

次の日、シルフィスのところへディアーナが訊ねてきた。
「シルフィス、明日は何かご予定はあるかしら?」
シルフィスは明日の日曜日のことを思案する。
「いいえ、特に何もないので、普段どおり稽古と読書でもと思っていたのですが・・・何か御用ですか?」
シルフィスは小首をかしげるように問う。
「実は・・・」
ディアーナはシルフィスの耳にそっと口を寄せ、昨日メイが帰った後、考えたことを打ち明けた。

「なるほど・・・それは良い考えですね。では明日メイを誘ってから伺います」
シルフィスはディアーナの話ににっこり笑うと、首を縦に動かす。
「ええ、宜しくお願いしますわ。ではシルフィス、お稽古頑張ってくださいね」
「はい!」
ディアーナはまだ稽古の残るシルフィスをあとに、弾むような足取りで帰っていった。

一方シルフィスはと言えば、練習場に戻る所、ガゼルに会いに来ていたメイに会った。
「やっほー、シルフィス。今日も頑張ってるみたいね!」
片手を挙げて挨拶するメイにシルフィスも笑顔で応える。
「はい。メイもお元気そうで。あ、メイ、明日は予定ありますか?」
メイは明日、明日と呟きながら思案する。
「んーん、特にないかなぁ。何?どうしたの?」
シルフィスはほっと心をなでおろし、メイの言葉に繋げる。
「実はメイと一緒に行きたいところがあるんですが・・・ご一緒してもらえないですか?」
行き先を言わないシルフィスに首を傾げながらも、特に予定のないメイは頷く。
「いいけど。何?行き先は内緒なワケ?」
「はい!明日までのお楽しみです」
シルフィスがそれを肯定すると、メイはまぁいいかといいながら、研究院に帰るのだった。



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