Il Calcio!!

サッカーについての個人的な考察。基本的に全肯定で。


−シドニー五輪代表はどこまで行くか−

              
ちょっと前、友人と、シドニーの五輪代表は
どこまで行くかで議論になった。
彼は、予選落ちが順当、良くてもベスト8止まりだと言う。
片や僕は、悪くても銅メダル、万が一の確率だが金もありうる、と言い切った。
このメンバーでメダルが獲れなければ、トルシエの手腕の問題であるとも。

僕は、以前から一部で言われていた、五輪代表がA代表よりも強いという楽観論には
今でも否定的だが、それはこの五輪代表の実力を過少評価しているからではない。
少なくとも、同年代のカテゴリーでは、かなり上の部類に入ると思っている。
だからといって、W杯で勝てる訳ではないと、言っているだけなのだ。

それで、そのまま過程の上で議論していても、埒があかないので、
お互いの名誉(笑)を賭け、勝負することになった(^_^;)

僕の考えには(勿論、彼のにも)、根拠はある。
サッカーの国際大会というのは、組み合わせや日程が、
強豪国、常連国に有利なようになっているからだ。
それをちょっと説明したい。

98仏W杯の時、僕は、3敗しなければ良い、と予想した。
何故なら、その時の日本は初参加国で、対戦順が不利に設定されていたからだ。
日本は初戦に、リーグの中で一番強かったアルゼンチンと戦い、
二戦目に実力国であったクロアチアと戦った。
同じように、日本が28年ぶり参加したアトランタ五輪でも、
初戦に一番強いブラジルとあたり、次の試合で実力国のナイジェリアとあたった。

このように、新参国は初戦で強豪国とあたる様になっている。
逆に強豪国は、同じ予選リーグの強豪国とは、
予選の最後で当たる様に日程が組まれているのだ。
これは、状況がイーブンの初戦で強い国と戦うより、
1,2戦の結果によって試合展開を選択できる(主力の温存とか、引き分け狙いとか)
3戦目に強豪国とあたる方が、当然の事ながら有利だからだ。
さらに、状況によっては、3戦目を捨てゲームにすることさえできるのだ。
この利点は、思いのほか大きく、EURO2000のフランスのように、
予選突破を2戦目までに決め、3戦目のオランダ戦に、
主力を休ませて決勝トーナメントに備える事ができるのだ。

これを不公平だと言うのは、お門違いだ。
要は、強くなれば良いだけの話だ。
あのブラジルでさえ、最初は新参国として、過酷な条件で戦ってきたのだから。

だけど、今回は、前回の五輪とは異なり、
日本は、W杯にも参加したし、アトランタの予選でも、
予選落ちしたとはいえ、3戦で2勝した実績を持っている。
シドニーでは、強豪国の位置に置かれているのだ。

案の定、予選リーグで一番強い、ブラジルとは、三戦目にあたる。
どうやら、この法則は、本当にあるようだ(笑)
よって今回は、初戦の南ア戦に勝つことができれば、
予選突破は難しくない。
なにせ、ブラジルと戦う前に決めてしまうことが出来るのだから。
特に、今回の大会は、中2日という、殺人的なスケジュールで戦うことになる。
その真ん中の予選3試合目に、主力を休ませられるというのは、
限りなく大きなアドバンテージだ。

ちなみに、ブラジルと日本の日程の条件面では同じなのか、というと、
勿論ブラジルにちょっと有利になっている。。
というのも、ブラジルは、予選3試合をブリスベーンを出ることなく戦えるからだ。
移動しないで戦えるという事は、体力的、精神的な安定を生む。
ちなみに、日本は1,2戦目をキャンベラで戦い、3戦目だけブリスベーンで
戦うことになる。
日本は、キャンベラで勝負を決めてしまえば、何も問題はない。

このように、今回の日本の予選突破は、思ったより難しくないという事は、
判っていただけたと思う。
だが、それだけでは、メダルは獲れるという論拠にはならないと、
言われるかもしれない。
その通りである。
だが、僕の論拠には、続きがある。
それは、例えば、日本が予選を通過したとする。
すると、準々決勝であたるのは、C組を突破してきた国だ。
ところが、C組には、飛びぬけて強い国が入っていないのだ!
C組に入っている国というのは、アメリカ、カメルーン、クウェート、チェコの
4カ国だ。
どれも簡単には勝てない国には違いないが、
イタリアやスペイン、ナイジェリアよりは、勝負になるはずだ。

そしてさらに、予選で一緒だったブラジルとは、
決勝まであたることはないのだ(笑)。
よしんば決勝であたったとしても、一回やっているので、
対応がしやすいはずである。

以上の理由から、トルシエがちゃんと準備をし、対策を立てていけば、
日本が(少なくとも)準決勝まで行くことは、夢物語では決してない。
だが、準決勝を勝てるかどうかは、判らない。
ここに来ると、単純な戦力分析など、意味がなくなるからだ。
ここからは、神のみぞ知る領域だからだ。

以上が、僕の、日本がメダルを獲れるという根拠である。
このように、今回日本がメダルを獲れる確率は、低くは決してない。
逆の事を言えば、実際にメダルを獲ったからといって、
これで2002年も安心だ、と思ってはいけないということだ。

若い時の実力差など、2年あれば、ひっくり返る。
でなければ、ユース年代において常に
好成績を残しているスペインやポルトガルが、
W杯で一回ぐらい優勝していても不思議がないではないか。
それでも彼らは、W杯に出られなかったり、予選リーグで
敗退したりしている。
この事実を、忘れてはいけないと思う。
若手が強いに越したことはない。
だが、それだけでサッカーで、W杯で、勝てるほど
甘くはない。

そうは言いながら、シドニーでの彼らの活躍を期待している
自分がいるのも、事実である。
まあ、オリンピックの期間は2002年の心配はよそに置いといて、
彼らの活躍を、目に焼き付けたいと思う。
僕に、2002年への期待を抱かせるようなプレイを
見せてくれれば、それで十分だ。

−2000.8.16−


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−2000.8.16 シドニー五輪代表はどこまで行くか−
−2000.11.1 アジア杯を終えて−

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