| 正月のすごしかた… |
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「あけおめ!ことよろ!」ぼこっ初突っ込み、ぐいぐいと赤童子の頭をさげせ「あけましておめでとうございます、本年もよろしくお願い致します。」と深々 頭をさげ青童子は新年の挨拶をする。 「はい、あけましておめでとう、今年も面倒かけるとおもうけどよろしくね、綾瀬、竜津也?」じたばたと青童子の支配からのがれながら、まーかせてとポーズ を取る、腰に片手をあててサムズアップ「おっけーっ」ぼくっっ!青童子の裏拳が見事に 決まる。 ぱちぱちとこのどつき漫才に拍手を送る俊香に後ろから彼女の恋人が心の中で突っ込みを入れる 『…どこで覚えてくるんだそういうの?』 「しーちゃん、し-------っ?」初日の出もとっくに中空、昼過ぎである樋口家に一見やんわりと、しかし怒気をはらんだ声が響く 「はーーーい」良い子の お返事と共に緑童子登場。 「あけましておめでとうございます!ご主人さまっ!」座を正して深々とご挨拶。「はい、おめでと、じゃない!これはなにかなあああああ?!」 舞の手には昨日めずらしく手にかけた重箱につめたおせちかまぼこ。 …真中にあいた 花形も鮮やかに、 「おせちですね!」 「ほほうこれは何かな?」かまぼこを指さす、 「かまぼこです!」押忍、とばかりに真剣に答える 「この穴はなあに?」ふるふると かまぼこに咲く華を指差す 「お花です!苦労しました」舞の肩がふるえている。 「くり抜いた中身は〜〜〜?」「食べました!美味しかったです!」 ひょい、緑童子 をつまみあげる舞の顔はすでに笑っていない。声を高らかに叫ぶ 「どんどーん!どんどんっ!」 ごそっ舞の足元で何かが動く「ふ、ふぁ〜〜〜〜い」 宛ら芋虫の様にはいずっている「ま、舞さ〜〜〜んあ、あんまし大声出さないで」 その出現の仕方にびくっとしながらも 「何を言ってんの!みなさい!しーがかまぼこ みんな駄目にしちゃって!」奇麗に花形にくり抜かれていても残っている面積の方 があきらかに少ない。 そこまで言ってはっとなる、あわてて今どんどんのはいずって 来た方角へ目を向けるそこには、 「あーーーーーーーーーーーーっ!あたしの! あたしの菊姫がぁぁぁっぁぁっ!」目線の先には、からになった日本酒の瓶。 「お、お正月用に取って置いたのにいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」その金切り声に頭を (もちろん宿酔いだ)おさえながら我に返る黄童子だが、時すでに遅し片手に緑童子を つまみ(つままれてる方はきゃっきゃと楽しそうだが…)黄童子を見下ろす舞の顔は すでに氷河期を迎え、残る手で黄童子をつまみ「頭ひやしてこおおおおおおおい!」元旦晴れの空高く、ぶんなげた。 「あーーーーーーーーーーーーーーーいいお天気だねぇ」 「大雪警報が出てるんじゃないのか?」 「………いい天気だ!」 「いやだから、」ぼくっ 「馬鹿ねぇ、御主人がやさぐれてる時に突っ込んじゃ駄目じゃない、学習機能ついて ないんじゃないの?」 「桃姫ぇお茶にしようお茶〜この間繭里ちゃんが送ってくれた紅茶〜あれ飲もうよ」 「はい、御主人様、」 いそいそ紅茶の準備をしに行く桃姫を見送って焔はそのまま 視線を窓の外に移す、外は吹雪いていた、さすが本州最北端の県だ、半端じゃない。 焔はさっきぶたれた頭をさすりながらつぶやいた 「何でだ?」
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