| 梅雨入り<東北地方> |
| 雨である。梅雨入り宣言がされようがされまいが雨は気分で降り続くものである。 彼女の住む家は本人同様年期が入っているので、雨や風に弱い。しかし正確に言うと、彼女の住む家は複数あり、今この家が特に雨風に弱いのであるが。
「そんならお前が直せばいーだろー!適当に妖力でも使えばいいじゃねーか!」 「だぁって直したってどうせまた壊れるもーん。力の無駄使いはしたくないの。」 前述の通りあちこちにガタが来ているので当然のように雨漏りもし、そして彼女はその修繕を焔と言う名のしもべに指示したのだった。 自分が拾われるまで、こいつはどうやって過ごしてきたのか疑問になるほど、自分の(不本意だが)主人はなんでもかんでも(以下略)。納得できないが命令されたことには従わなければならない、それが宿命。どうにもやりきれないので不満も思わず口に出る。それもいつもの話だが。
「ご主人のご指名なんだから、観念なさいよ。」 「みーは悪気もその気も無く言えちゃうからすごいよね。」
焔には女難の相が見えると誰かが言ったような気がするが、それはいつのことだっただろうか。
「ぶひゃーくしょぃっ!」 もちろん、わかりやすいくしゃみをしたのも焔である。 |
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