遠征ですから。
それを理由にしたくはない。


傍に居て欲しいと願うことほど、酷なことはないと思った。
傍にいてやりたいと願うほど、思いから遠ざかってゆく。


あなたは、遠くへ行ってしまう。

「すぐに戻るから」そう言い残して、あなたは行ってしまう。
「待っていますから」と強がりを言う、悲しそうな瞳。

本当に戻ってくるの?
本当に待っていてくれる?


それは、不確かなもの。

戦だからと解っていても。
解ったつもりで居ただけだ。


「行かないで」と唇だけが呟く。


例えば、あなたのその鎧のように。
例えば、お前のその髪結いのように。

例えば、あなたのその槍のように。
例えば、お前のその耳飾りのように。


私をそばに置いて下さいますか?

逢えない日々は、決まって思い出す。

あなたの声。
お前の指先。

あなたの仕草。
お前の笑顔。


すべて、この身に染みついているのに。

時々、遠くを見るような瞳をする。

あなたは、誰のもの?
お前は、誰のもの?


心を繋ぐ、確かなものが欲しい。

今なら、何でも言えるような気がするのに。
今なら、何でもしてやれるような気がするのに。


あなたは遠くへ、旅立ってしまう。

解っているつもりなのに。
心は嘘はつけない。


心を繋ぐ、確かなものが欲しい。




ええーと。なんだか寂しい気分な今日この頃。
言うまでもなく赤が姜維で青が趙雲です。
なんだか二人そろってのものを書きたくなってしまいました

不確かなもの