車輪の国、悠久の少年少女     
       車輪の国、
 悠久の少年少女 感想



タイトル:車輪の国 向日葵の少女
メーカー:あかべぇそふとつぅ
機種:PC
ジャンル:ADV
原画:有葉
シナリオ:るーすぼーい

オープニング曲 「紅空恋歌 (あかぞられんか)」

作詞・作曲・歌:片霧 烈火
編曲: Morrigan (WAVE)
ヴァイオリン演奏: Weisswurst




彼は、ある罪人が処理されることを知った。
彼が副知事を務める都市にある強制収容所が
撤去されることに伴う処置である。
報告を受けて、彼は瞳を閉じた。
長い、長い、沈黙が訪れる。
窓の外には晩夏の嵐。
驟雨と稲光が、彼の背後に鬼のような影を浮かび上がらせる。
彼は、思いを馳せていたのだ。
それは、彼がまだ、阿久津将臣と名乗っていた若き時代。
特別高等人の最終試験を受けたあの田舎町。


初めて友人と呼べるような男と出会い、苦難を共にした。
男の息子は彼を破り、離れていったが男は、もう、いない。
輝かしいあの夏の日々は、もう、消えてしまった。
宝石のように大切にしていた記憶が
彼の錆びついた心に語りかける。
『あなたをお慕いすることを、許してください』
凛々しく上品な音に弾かれるように、彼は目を見開いた。
愛しい人との儚い夢。
それは、二度と取り戻せぬ過去であり-
法月将臣に、悠久に問われる罪だった。


罪を犯すと『特別な義務』を負わされる社会。
義務を負った人々を更正指導する『特別高等人』という
職業を目指す主人公・阿久津将臣は、
その最終試験のため、とある田舎町を訪れる。
持ち前の身体能力と頭の鋭さで
次々と難関を突破してきた将臣だが、
通称『私生活がない義務』を負う少女・雑賀みぃなと
出会ってからは運命の歯車が狂いだす。
真夏。
森田賢一が生まれるより昔の物語。
不屈の野心を胸に抱いた青年は、
次第に車輪の国に呑まれていく。


サブシナリオ

なっちゃんルート
賢一と毎日を過ごす事になった夏咲は、
いつもぼけーっとしながらも学園生活を満喫していた。
夏休みに入り何をして遊ぼうかと考えていた二人は、
ドタバタ騒ぎを予期させる一枚の紙を見つける。

さっちゃんルート
まなとの再会を目指して、
さちは絵の修行も兼ねて各地を転々としていた。
そしてついには世界にまで手が届くことになり、
外国で絵画活動を始めることになる。
そんなさちの前に、新たな関門が……。

とーかルート
灯花は、料理人になることを夢見て、
毎日修行に明け暮れていた。
あまあまでなあなあな毎日に、
たいした脈略もなく、
灯花を中心とした料理大会が開かれることになる。
裏で糸を引くのは魔か磯野か。

お姉ちゃんルート
璃々子と賢一は、
都会に出立する準備を進めていた。
賢一が本当に“漢”になったのか……
お姉ちゃんのサディスティックで
デンジャラスな試練が始まる。







【阿久津 将臣】 
主人公にして、後の法月将臣。特別高等人候補生。
貧しい家に生まれ、恵まれない境遇に育った。
尋常ではない努力によって培われた身体能力と見識によって、
数ある特別高等人の試験を全て過去最高成績で突破している。
やや影のある青年で、人の感情よりも能率や結果を重視する傾向があるが、
それを己の欠点として自覚する器量もある。
社会の中枢に迫るため特別高等人を目指すが、内心では国家に対する
揺るぎなき叛意を抱いている。

【雑賀みぃな】
通称「私生活を許されない義務」を負った少女。
常に笑顔を絶やさず、礼儀正しく、周囲の人間に気を使い、
愛想を振りまかなければならない。発言には常に公然性が求められ、
趣味や思想、個人の嗜好といったものを表現することができない。
プライベートが一切認められず、日々の様々な場面を高等人に監視されている。
通常は、常軌を逸して著しく素行の悪い人間か、高貴な家に生まれた子供に対して、
しつけを目的に科せられる義務。

みぃなは、その人当たりの良さから学園でも人気者で、
まるでお姫様のように慕われている。
けれど、高潔すぎるわけでもなく、おっちょこちょいな一面もある。
義務の影響なのか、当たり障りのない天気の話を好む。
義務を負った経緯については不明である。

【樋口三郎】
特別高等人候補生。
阿久津将臣の親友となる。
天性の勘の鋭さとはったりだけで生きているような男。
特別高等人の最終試験まで残れたのは、奇跡だと言われている。
女癖が悪く、超自己中心的な性格をしているのだが、根が優しいためか、
どうにも憎めないところがある。
シリアスが大嫌い。こっそりと、秘蔵の持ちネタを夜な夜なメモに残している。

【アリィ・ルリリアント・法月】
特別高等人。異民とのハーフ。
最終試験の指導教官職を気だるげに務めているが、
笑顔の裏には常に死と暴力の影がうかがえる。

阿久津将臣の才能を見出したアリィは、彼を自分の後継者にしたてあげようとする。

【森田 賢一】
『特別高等人』を目指す主人公。
完璧超人。ふざけてる様に見えるが、実は思慮深い青年。
「ハードMだが小さなS」らしい。

【日向 夏咲】
恋愛できない義務をもつ少女。
男性を騙し、多額の金を奪った女性が負う義務。

主人公の幼馴染。天然系でいつもぼーっとしている感じ。
人とも目を合わそうとせず、話す時はオドオドしており挙動不審。
このような義務を負う少女には見えないのだが果たして・・・
義務により男性恐怖症というより対人恐怖症の模様。

【三ツ廣 さち】
一日が12時間しかない義務をもつ少女。
博打などで散財を繰り返す者に対して
時間の大切さを教えるという意味で課せられる義務。

主人公の幼馴染。元気いっぱい少女。
異民である「まな」と同居している。

【大音 灯花】
親の言うことに絶対服従しなければならないという、
通称、大人になれない義務をもつ少女。
学級委員長。だがうっかりさんのようだ。


【卯月セピア】
自称童話作家。主人公の幼馴染の青年。
「卯月セピア」はペンネームで本名は磯野らしい。

【大音 京子】
大音 灯花の母親。
灯花に対して厳しく接しているようだが・・・

【まな】
「三ツ廣 さち」と同居する異民の少女。
スーパーでバイトをしている。

【南雲 えり】
『特別高等人』候補生で合格最有力株。
だがたった一つのミスが彼女の不幸に繋がる。






一応言っておきますが18禁のゲームです。
えちーシーンがあります。

今作は、前作「車輪の国、向日葵の少女」のファンディスクであり、
前作をやってない人には激しいネタバレというか、
やってもわかんないはずなのでやるからには前作からどうぞ。
ファンディスクにしてはそこそこの内容でした。
とっつぁん好きは是非どうぞ。


本編(法月編)
アリィてんてぇの声は折笠愛さんです。知る人ぞ知る声優さんでしょうか。
しかし、高等人はみんなおっかねーです。アリィてんてぇなんて、
萌キャラですね、とか思ってたら痛い目に遭いました。
演技もすごく上手でした。

前作の森田賢一と阿久津将臣がほぼ同じような状況でした。
あえて近いストーリーで対比させることで将臣の足りなかった部分が見えてよかった。
たぶんそれこそがライターの狙いだったのでしょうけど。

途中みぃなの行動にずっとイライラしてました。
このくそ女、自分の事しか考えてねーのかと。
ずっと裏切られた気分でしたが、やっぱり本当は違ってた。

将臣が愛した女性は自分本位の人間ではなかった。
この辺がなっちゃんに近い感じがありますね。

この物語に出てくる女性はみんな強い人ばかり。

後半のシーンで将臣は恋人であるみぃなの命を優先しました。
その行動を自分は責めることができませんでした。
それが将臣の優しさという長所(甘さ)なんだと思います。
実際問題あのまま山越えをしていたらまず間違いなく、
みぃなは死んでいた。

なぜ高等人になった後、アリィに反逆を起こさなかったんだろうという
疑問も残ります。
でも最後の時点で自分の中の大切なものを折られてしまった将臣は
アリィに逆らう意思が残ってなかったのだろうと思います。
そしてその状態に陥ったからこそ、高等人になってもみぃなを自分自身の手で
救えなかったと事に繋がっていくんじゃないでしょうか。

ラストのとっつぁんかっこよすぎです。

「そこをどけ、豚ども。私はこれから、最愛の人に会いに行かねばならんのだ」


次にサブシナリオについて感想です。

なっちゃん編
平和すぎです。平和すぎるが故に退屈な話となってしまいました。
法月に打ち勝った賢一の骨抜き度は異常。
なっちゃん一筋です。

さっちゃん編
一番感動したストーリーでした。
サブシナリオでは一番良かった内容だったと思います。
詳細は実際にプレイどうぞ。

とーか編
そんなことはなかった!
ぶっこぉすぞー!

可愛すぎです。それに尽きます。

おねえちゃん編
今までしゃべれなかったからって弾けすぎです。お姉ちゃん。
賢一に必要とされなくなったのではないかという
焦燥にかられている気持ちは伝わりました。
とにもかくにもおねえちゃんのマシンガントークが連発です。
うるさく感じたら負け。それを楽しめるかどうかが勝負。

ろうそく攻撃には笑わされました。


本編最初で殺されちゃったあの子

遅れた理由の話の方は普通だったのに、
すべてクリア後に出現する左上のをクリックすると始まる
おまけ話は設定ぶっとびまくってました。
コラですごく笑いました。



The final test of a leader is that he leaves behind in other men the conviction and the will to carry on. 
「指導者が最後に試されることは、他の人たちに自分の志を実行する信念と意志を残して、死ねたかどうかということである。」 
「人の為、自分の為、自ら信念を死の淵まで貫き通した者こそ本当の指導者である。」 ──ウォルター・リップマン 





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