前の話


★聖戦終結! さらば魔法戦士たち!★


−第52話−




 ブルワーカの必殺技『ディオキシノフレア』発動により、徐々に崩壊を始めた魔境ムウマンヴァリィ…。
 そのムウマンヴァリィの中央に位置する摩天楼ブディボレイドの最上階では、今まさに、プリティセーラーら魔法戦士とムウマ皇帝ブルワーカによる最後の聖戦が繰り広げられている。十二日にも及んだムウマ帝国での決戦は、いよいよ最終局面へと突入しつつあった。
 猛毒マナに体躯を蝕まれ、いよいよ窮地に立たされるレッドリボンら魔法戦士たち。フェアの命の灯が燃え尽きるタイムリミットまで、もう1時間を切っている。死闘の末に魔君参謀ヒランヤを討った後、必殺のタイミングでブルワーカに奇襲を仕掛けたパープルバニーの作戦も事前に察知されて奏効せず、状況はブルワーカの圧倒的優位な様相を呈していた。
 ムウマ帝国崩壊の序曲と共に、プリティセーラーの命運はここで尽きてしまうのか…!?


◆ ◆ ◆


 コツン。
 皇帝の間に、硬い足音が響く。周囲から発せられる荒い息音をまるで愉しむように聞き入りながら、その男は悦に入った表情を浮かべ、自らの体にきつく爪を立てた。
 190cmを超えた長身から周囲を見下す瞳の色は、深い紫の輝きを帯びている。漲るパワーを視覚で理解させるような発達した四肢の筋肉は艶を放って盛り上がり、唇が形作る微笑からは必要なき色気までが感じられる。ムウマ皇帝ブルワーカ…一万年以上の長きに渡り人間界を手中に収めんと狙い続けた、人類史上最強・最大の敵。魔法戦士の放つ幾多の奥義も、この男の前では全くの無力なそよ風に過ぎなかった。
「相当疲労しているな……自慢の技も、死力をふりしぼってあと一発撃てるかどうかといったところか?」
「…っ!」
 生まれたての小鹿のようにガクガクと膝を震わせ、それでもどうにか立ち上がりながら、レッドリボンは息を呑んだ。
 悪鬼を睨み付けるようなチカラのこもった視線が、ブルワーカの眼と交錯する。瞳に宿るチカラこそ劣ってはいないが、戦闘に関して双方の残したチカラの差は、計るまでもなく圧倒的だった。無傷の全快状態で戦ったとしても、せめて今より善戦できるが関の山……レッドリボンの脳裏にそんな考えが浮かんで、胸の内から戦意を攫っていく。
「あとはもう、枯れ落ちる寸前の貴様らの命を、無造作に刈り取って……それでこの戦いは仕舞いだ」
「ううっ…」
 コツン…。
 全く警戒の一つもせず、ブルワーカは魔法戦士たちに向かって無慈悲な一歩を踏み出した。
 レッドリボンの頬にイヤな汗が浮かび、垂れる。炎を駆使して戦う筈の彼女の肌は、まるで凍てついたかのように冷え切ってしまっていた。背筋に走りつづける絶え間ない悪寒が、彼女の身から生気を奪っていく。
「まずはレッドリボン……我が一撃に耐えられた己の頑強さを、逆に呪うがいい」
「!!」
 ブルワーカは言い放ちながら、トドメを刺す最初の標的を、レッドリボンに定めた。その視線に真正面から見据えられ、レッドリボンは思わず足を竦ませてしまう。ただでさえチカラの入らない膝から、完全にチカラが抜けてしまった。ちょうど、その時。
 ゴゴゴゴゴ……
 突如激しい振動が起こり、摩天楼全体を大きく揺らした。
「うあ…」
 不意の揺れで足が体重を支えきれなくなり、レッドリボンはお尻から床へと落ちた。その頭上わずか数cmの所を、ブルワーカの放つ『インジャリーアロー』が風切り音と共に通過していく。
「む…!?」
 絶対の自信を持って放った技がかわされてしまい、ブルワーカは思わず目を見開いた。
 今の振動は、この摩天楼ブディボレイドの建つ魔境ムウマンヴァリィが、マントルの海に沈もうとしている前兆だった。先程ブルワーカの放った『ディオキシノフレア』によって、この地にわずかに残っていた最後の純粋なマナまでもが全て猛毒マナに置換されたため、大地が自重を支え切れなくなったのである。
「大地の悲鳴で命を救われるとは……この星は、私より魔法戦士の勝利を願っているということか?」
 答える者のいない問い掛けをしつつ、ブルワーカは皮肉っぽい笑みを浮かべて眼をカッと見開いた。
「残念だったな! 例え惑星を味方につけた所で、このブルワーカの勝利という未来は変わらん!!」
 そう言うなり、ブルワーカは再びレッドリボンを正面から睨み付けた。そして、右手の指先にグググッとチカラを込めていく。相手の体内に直接猛毒マナを打ち込む『インジャリーアロー』がこの至近距離から直撃すれば、ほぼ一撃必倒は免れ得ない。その必殺の一撃を、再度放とうというのだ。今のレッドリボンに、この技を回避し切ることは不可能に近い。
「偶然は二度は起こらない。寿命が数秒延びただけのことだったな、魔法戦士レッドリボンよ!」
 今度は、狙いは外さない。レッドリボンは尻餅をついたままの状態で、態勢的に高速の毒矢をやり過ごすことなどできる筈も無いのだ。ブルワーカは絶対の自信を込めて、技を解き放った。
 ギュン!
 指先の煌めきと同時に、猛毒マナによって構成された毒矢がレッドリボン目掛けて放たれた。
「終わりだ」
 不敵な笑みを浮かべ、ブルワーカは呟いた。しかし。
 パァン!!
 『インジャリーアロー』は、レッドリボンに直撃する寸前の所にて、突如出現した結界に阻まれ、四散してしまった。
「何っ!」
 不測の事態にブルワーカがカッと目を見開きかけた、その時。
 ガキン!
「ぐお!?」
 今度はブルワーカの体躯をグルリと全方位囲むようにして光の壁が現れ、その動きを抑制した。光の具合によって七色に輝くその結界に動きを阻害され、彼は思うような動作を取ることができない。
 ブルワーカ同様、眼前で何が起きているのか掴みきれないレッドリボンの左右にて……ゆっくりと、立ち上がる影があった。ネイビー・ブルーと、ブルージャンスカだった。
「あすか…間に合って良かった…!」
「えっ…今のバリアは…?」
 ブルージャンスカの言葉を受けて、レッドリボンはハッと顔を振り向けた。
「あたしの『水幕結界』よ。今じゃ、レミオンばりの出力で撃てるんだから!」
 レッドリボンの手を引いて立たせながら、ブルージャンスカは笑顔で告げた。それに呼応するように、ネイビー・ブルーも二人に並びかけ、ブルワーカをキッと見据える。ムウマ皇帝は、十分なチカラを発揮できない結界空間の中で、ギラリと睨みを利かせてきた。しかし、ネイビー・ブルーはそれに怯えることはない。
「私の『サイキックプリズン』…油断していて、完璧に決まったみたい。攻撃力では全然歯が立たないけど、私だって、あすかちゃんのフォローくらいはできるから」
「つゆたん…!」
 幼なじみの口から聞けた意外にも力強い言葉に、レッドリボンはカッと胸の奥が熱くなるのを感じた。危うく心が折れかけていた自分のことが、このうえなく恥ずかしく思えてくる。気弱で戦闘を好まないネイビー・ブルーさえも、床に伏していながら、強大なる敵にせめて一矢を報いる機会を窺っていたのだ。
 そしてそれは、最高の形で成就した。『サイキックプリズン』は相手のマナを封じ込め、同時に動きも封じる最強クラスの牽制技である。攻撃力を一切付与しないことで純粋に特殊効果の精度を高め、結果としてブルワーカにも通用する技に仕上がっていた。これは、魔法戦士にとっては発想の転換を図る、画期的な発見と言えた。
「どうやら、私たちのチカラが全く通用しない、ということはないようね」
 震える腕でなんとか自分の身体を支えつつ、エヴァグリーンがゆっくりと身を起こしながら言った。
「各自がバラバラにブルワーカをねじ伏せようとするのではなく……全員が一丸となって、互いにフォローし合いながら戦えば、きっと勝機は見出せる筈!」
「相手を翻弄すればいいのなら……あたしが本領発揮できそうね?」
 エヴァグリーンの言葉を受けて、その隣でひょっこりと起き上がる影一つ。
「そういうことね…期待するわよ、パープルバニー!」
「ふふん、最終ラウンドの始まりね」
 まるでダメージの一切が無いかのように、パープルバニーはスラリと真っ直ぐに立ち上がって、『サイキックプリズン』に囚われたブルワーカを見据え、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。先程の交戦では、相手の虚を衝いた奇襲が完全に読まれていて、逆に手痛いしっぺ返しを受けるハメに陥ってしまった彼女だったが、打たれても踏まれても応えることなく蘇るその精神力は、よく言えば類稀な強かさ、悪い言い方をすれば誰にも屈しない図太さを誇っている。
「…ボクらは、完全にフォローに徹する」
.  二人体を寄せ合うようにしながら、サンライズとレモネードムーンもその身を起こしていた。
「だからあすか……キミの拳に、全ての可能性を託すよ」
「かおりさんっ…!?」
 サンライズの提案に、レッドリボンはギクッと肩を震わせて返した。彼女からすれば、とても呑めるものではないアイデアだった。途方も無く強大な敵であるブルワーカ打倒が、まさか自分の手一つに託されてしまうとは。
「ブルワーカの『ディオキシノフレア』に立ち向かえる技は、キミの『フレアーバスワルド』だけだ。仮にそれで倒せなければ、その時は、ハナからボクらに勝ちの目は無かったってだけのことさ。いっそ覚悟も決まる」
「あたしの……『フレアーバスワルド』…!」
「結界が破られるわ!」
 ネイビー・ブルーの声が響くと同時に、ブルワーカを捕えていた光の牢獄に、ピシリと亀裂が走った。
 パキィィ…
 耳障りな周波数の高い音と共に『サイキックプリズン』は粉々に霧散し、ブルワーカは両手をグッと握り締めて更にチカラを込める。ネイビー・ブルーの能力では、ブルワーカを長時間抑えつけておくことができなかったのだ。
「フン……話し合って、死ぬ順番でも決めていたのか?」
 こめかみに血管が浮き出る程に表情を引きつらせ、ムウマ皇帝は震える声で呼びかける。既にリミットブレイク寸前にある様子が、誰の目にも明らかに見て取れた。もう彼女たちに残された時間は、タイムリミットよりも遥かに短く区切られてしまっているかもしれない。
 迷っている時間すら、もはや惜しい。魔法戦士はレッドリボンをぐるりと囲むように居並び、真正面からブルワーカと対峙した。
「こっちだって、世界の命運賭けてるつもりよ。そうそう諦めてなるもんですかっ!」
 エヴァグリーンが啖呵を切るように言い放ち、一気にマナから術を練り上げていく。その動きを見て、ブルワーカも呼応するように彼女目掛けて指を一本突き出した。
「諦めていようがいまいが、貴様らの最期は変わらん。心ゆくまで猛毒マナを味わうがいい!」
 そう言いながら、先程同様にブルワーカは指先から『インジャリーアロー』を放った。エヴァグリーンの目には「何かが光った」くらいにしか捉えられなかったが、その光の毒矢は寸分の狂いなく、彼女の心臓に向けて撃ち出されていた。
 しかしその矢が、目的の箇所に直撃することはなかった。
 パァン!!
 ブルージャンスカの『水幕結界』が、エヴァグリーンの急所をピンポイントでガードしていたのだ。完全にブルワーカの動きを読み切った、ファインプレーであった。
「なんだと…」
「その技、もう何発見たと思ってんの? 魔法戦士に同じ技は、二度とは決まらないのよ!」
 好戦的な笑みを口元に貼り付かせて、ブルージャンスカはまるで相手を挑発するかのごとく言った。
「フン、まるで我が攻撃を全て見切ったかのような口振りだな、ブルージャンスカよ。もし本気でそう考えているのなら、それはとんだ勘違いというものだ」
「勘違いかどうか……試してみたらどう?」
 果敢にもブルワーカに一歩を詰め寄って、ブルージャンスカは自分の胸を自ら指差した。ムウマ皇帝の表情が、まるで般若のごとき怒りの様相一色に染まる。
(いけない、りあん……そんなブラフは、命を縮めるだけだよ!)
 レッドリボンは胸中叫んだが、しかしだからといってこの状況をどうこうすることは出来なかった。
 体内にて、攻撃的マナを一心に高めているのだ。ブルワーカに悟られてはいけない。
 他の魔法戦士にも、ブルージャンスカを止めようと動く者はいない。下手に動いて、彼女の作戦を邪魔してしまうことだけは避けたいゆえに。もし、彼女が何の策も無く、精一杯の強がりを言っているだけなら、絶望的な状況ということになってしまうのだが…。
「すぐに仲間も送ってやる…冥土への道標にでもなるがいい! 『パイロスクラッチ』!!」
 叫びながらブルワーカが勢い良く両手を振りかぶり、力一杯に振り下ろすと、手のひらから放出された猛毒マナは高熱のクローを形作り、空を裂いてブルージャンスカ目掛けて放たれた。体躯を覆わんばかりの灼熱の爪に、本能的な恐怖が掻き立てられてしまうが、少女はキッと視線にチカラを込めてその攻撃を見据えた。
「相殺してみせるっ…!」
 歯を食いしばって両手を前方に突き出し、体内に残る僅かなマナを掻き集めて、ブルージャンスカは右手の紋章から最後のチカラを放った。
「メイル―――」
 迫り来る『パイロスクラッチ』に向かって自身最強最大の技『メイルシュトローム』をぶつけようとマナを放出したブルージャンスカだったが、その手から輝きと共に漏れ出してきたのは攻撃的なマナではなく、自身の基底となる『蒼』い輝きを放つ純粋なエネルギーとしてのマナだった。
 その蒼い輝きのマナは、ブルワーカの『パイロスクラッチ』を事も無げに受け止め、真っ二つに裂いて受け流してしまった。その間にも少しずつ不定形の光が一箇所に集中していき、遂には眩い輝きを放つ蒼い球体を形作る。
「なんだとっ…!」
 必殺の間合いで放った技があっさりと受け流されてしまった事実に、ブルワーカはさすがに焦りを抱いて目を剥いた。
 胸の前に浮かぶ球体を見ながら、ブルージャンスカはしばしの間、思考がストップしてしまっていた。自分の意志に逆らって発動したこのマナ…。しかしこの発動には、必ず何かの意味がある筈だ。
 身も心も潤い癒してくれるような柔らかな輝きをたたえるその球体に、少女たちは見覚えがあった。
「それは…結界のマナ」
 ブルージャンスカの手の中に生まれた球体を見て、ネイビー・ブルーがぽつりと言葉を漏らした。
 その瞬間。レッドリボンの中で、何かが閃いた。
「『アルティマシャッター』! 『真レインボーブラスト』を使うんだ!!」
「そっか…ナイス、あすか!」
 紋章奥義超結界、真レインボーブラスト…またの名を『アルティマシャッター』。一万年もの長きに渡り人間界とムウマ帝国とを隔ててきた、この世に存在する中では最強格の結界が、それである。12日前、壊れた結界を修復するために彼女たちはこの術を放っているのだ。
 純粋なマナはムウマにとっての栄養源だが、魔法戦士の手から放たれたそれは、ムウマを拒絶する効力を付与される。七つの紋章のチカラを結集して作られた結界なら、ムウマの手では決して破れない最強の結界として永久に存在することができる道理なのだ。
「そうと決まれば!」
 言うなり、ブルージャンスカはレッドリボンの方へと振り返って、手の中にある蒼いマナの球体をひょいとパスして寄越した。純粋なエネルギー体であるマナは差し出されたレッドリボンの手のひらにポンと乗り、柔らかい燐光を放って他の魔法戦士たちの視線をも集めた。
 しかし、それを黙って見ている程、ブルワーカは愚かな男ではない。
「させるかっ!」
 両腕に渾身の猛毒マナを込めて、ブルワーカは魔法戦士たちの一団目掛けて床を蹴った。
 ブルージャンスカはそれに呼応するかのように正面へと向き直り、キッとムウマ皇帝を見据えて叫んだ。
「邪魔はさせないわ! みんな、あすかを守って!!」
 そして、跳ぶ。
 ブルージャンスカもまた渾身のマナを込めて、ブルワーカの眼前へと踊り出たのだ。空中にて両者の技が交錯し、蒼と漆黒の光がそれぞれ迸って室内を照らし出す。目まぐるしく闇と蒼とが入れ替わる室内にて、一箇所だけ、一定して蒼い光をたたえているのが……レッドリボンの手のひらの中だった。
「ボクたちの力も…受け取ってくれ」
「必ずブルワーカを倒して!」
 サンライズとレモネードムーンが、レッドリボンを左右から支えるように言って、その手のひらの中にオレンジ色のマナと、檸檬色のマナとをそれぞれ具現化し、落とした。蒼い光とそれらが渾然一体となり、より強いチカラを秘めたマナの球体となって、一行を照らし出した。

「くっ…どけぇっ!」
「大人しく闇の中へ帰れ、ブルワーカッ!!」
 ブルージャンスカを払いのけようとブルワーカは大きく腕を振るったが、少女はそれをかわし、一気に懐深くへともぐりこんで彼の胴体をきつくクラッチした。
 その締め付けと、しっかり腰の入った踏ん張りで……ブルワーカの勢い付いた突進は、ピタリと止まってしまった。
「…貴様、まだこんなにチカラを残していたのか…!」
「人間はね、死ぬ気になれば、随分無茶もできるのよ!!」
 スルリと体を入れ替えブルワーカの背後を取りながら、ブルージャンスカは腹の底から搾り出すような発声で、言ってのけた…。

「結局最後まで、あすかに頼る形になっちゃったね」
 ちょっぴりバツの悪そうな笑みを浮かべて、パープルバニーはポッと手のひらからマナを具現化して放出した。
「ううん…みずきちゃんとワイルド=ウィンドが居てくれたから、あたしたちはここまで来れたんだよ」
「フン、礼は勝ってから言うんだな」
 皮肉っぽい笑みを浮かべながらも、ワイルド=ウィンドは珍しく好意的な視線で、レッドリボンを見据えた。
 パープルバニーからの紫色のマナも吸収され、少しずつ『真レインボーブラスト』は完成に近づいていく。
「…いつまでも彼女一人に任せとくわけにはいかないしね。せいぜい時間稼ぎをしてくるわ」
「うん。負けないで、パープルバニー!」
「へへ、ありがと」
 その言葉を最後にパープルバニーは視線をブルワーカに向け、そちらへと歩み寄って行った…。
 それと入れ替わりに、今度はエヴァグリーンが、レッドリボンの正面へとやって来た。
「…あすか。最後のパワーを、あんたに託すわ」
「もえぎ……」
 神妙な表情で緑色のマナを受け取るレッドリボン。紋章の力を得たとはいえ、エヴァグリーンのマナ出力はまだ充分な余裕を誇ってはいない。以前結界を作った時同様、かなり無理をしてマナを具現化したんだろうことが容易に想像できた。
 しかし、そんなレッドリボンの気遣いを、エヴァグリーンは鼻で笑い飛ばした。
「何気にしてるのよ、バカね。正義のためでしょ! それに私だって、何も成長していないわけじゃないわ」
「…うん、もえぎ。そうだよね」
「それじゃ次は、私の番ね」
「つゆたん」
 スッと身を引いたエヴァグリーンの背後に立っていたのは、ネイビー・ブルーだった。
 当初はレッドリボンたるあすかの足を引っ張ってばかりだった彼女も、この最終局面に来るに至って、目覚しい成長を見せるようになっていた。それは『覚悟の量』によるものだろうと、レッドリボンは薄々感じている。
「あすかちゃん。思えば今日まで、色んなことがあったよね…」
 自身の司る『藍青の紋章』から、群青色の輝きを放つマナを具現化しながら……ネイビー・ブルーは、しんみりと言った。
「ホントだよね…。あの日、フェアに会うまでは……こんな闘いに巻き込まれるようなことなんて、想像さえしなかったもんね」
「あすかちゃんはどう思っているか知らないけれど、私はこの道に進むことができて、良かったって思ってるの」
 ポゥ…。
 レッドリボンの手にあるマナの塊に、自身の藍色のマナを一体化させながら、ネイビー・ブルーは言葉を続けた。
「闘いは怖かったし、何度も死にそうな目に遭ったけど……強くなるってことがどんなに素晴らしいことなのか、解れたような気がするの。これまではずっと守ってもらうばっかりだった私だけど、これからはあすかちゃん、あなたを守ることもできる女の子でありたい…!」
「つゆたん…!」
 幼なじみの見せる真摯な瞳を覗き込み、レッドリボンは心が震えた。
「そのためにも今、ここで世界を終わらせるわけにはいかないの! あすかちゃん、この闘いを一刻も早く終わらせて!」
「解ってる! 一緒に笑って家に帰ろう、つゆたん!!」
 レッドリボンの体内から溢れ出してくる、マナの光に触れて………6人分のマナが詰まったエネルギー塊が、一気に虹色の輝きを放った。術が完成したのだ。
「りあん、みずきちゃん、あとはあたしに任せて!!」
 ブルワーカに向かって一歩を踏み出しながら、レッドリボンは声を上げた。
「…待たせすぎよ!」
「それじゃ、あとヨロシク!」
 声と同時に、二つの影が左右に散った。そしてそこに残っているのは、ムウマ皇帝ブルワーカただ一人となった。
 二人の視線が、空中で交錯する。もう先程のような弱気の虫は、レッドリボンの心には居なかった。
「フン、どんな術を使う気か知らんが……この私の『ディオキシノフレア』で全て掻き消してくれる!」
「みんなの想いが詰まったこの一発に……あたしは全てを賭けるっ!!」
「無駄だっ!」
「はあああっ!」
『ディオキシノフレア〜ッ!!』
『真・レインボーブラストーーーッ!!』
 グアアアッ!!
 赤紫色をした猛毒の炎と、赤・紫・群青・蒼・緑・檸檬・オレンジ色を煌びやかに纏った虹色の光が両者の間にてぶつかり、室内の空気全体をビリビリと激しく揺らした。果てしなく続くかと思えたその均衡は、意外にも一瞬で崩れた……。
「バカな、この私が押され………ぐああああ〜っ!?」
 ピキィィィン!
 真レインボーブラストは、ブルワーカの放った『ディオキシノフレア』を一方的に掻き消し、その本体を眩い七色の光で包み込んだ。そして邪悪な体躯に詰まった猛毒マナを浄化し、どんどん体外へと放出させていく。ムウマの死は、体内のマナが全て放出されてしまうことから始まるのだ。長きに渡った妖精や人間とムウマ帝国との戦いの歴史に終止符が打たれた瞬間だった。
 ゴゴゴゴ…
 幾度目かの激震が、摩天楼ブディボレイドを揺らした。徐々に崩壊しつつある魔境ムウマンヴァリィが、マントルの海に沈もうとする前兆である。
 何万年という時間を生き、体内に猛毒マナを蓄え続けてきた彼が撒き散らすマナの量は、とてつもなく膨大なものだった。その爆発は、魔境崩壊を一気に速めるかもしれない…それを察知したエヴァグリーンの表情が、ハッと強張る。
「いけない…ブルワーカの爆発は、今までのムウマの誰よりも激しい規模になる!」
「ここに居ると危険だ。みんな、一刻も早くこのブディボレイドから離れるんだ!」
 サンライズが声を荒げて言うと、レッドリボンはネイビー・ブルーの手を強く握って、走り出した。
「急ごう、つゆたん! ほら、りあんも急いで!」
 背中から柱に寄りかかっているブルージャンスカの姿を視界に見つけ、レッドリボンは脱出を促すよう声をかけ、そのままネイビー・ブルーを連れて最上階の皇帝の間を後にした…。
「さあ、ボクらも行こう。これから先は、過去の記憶なんかに囚われない、全く新しい人生を歩むんだ。二人で!」
「えっ…!」
 何か言葉を続けようとしたレモネードムーンをひょいとお姫様風に抱き上げ、サンライズもまたレッドリボンの去った方向へと小走りに走り出した。
「やだ、恥ずかし…」
 抱き上げられた腕の中で、レモネードムーンはもじもじと体を縮こませるが、サンライズは走りながらも穏やかな笑顔を浮かべ、眼下の彼女を見下ろして、言った。
「何言ってる、ボクらのバージンロードにこれほど相応しい道もないさ」
「かおり……!」
 スッと首に腕を回し、胸に顔を埋めて……もうレモネードムーンは一言も言葉を発しようとはしなかった。
 ゴゴゴゴ……
 今までで一番激しい揺れが摩天楼全体を襲い、一部では柱や壁にヒビが走り始めた。
 皇帝の間でも、パラパラと天井が崩れ始めていた。頭上から降りてくる白い粉を見ながら、ワイルド=ウィンドはパープルバニーの肩に降り立ちつつ、感慨深げに言った。
「終わったな……我々の完全勝利だ。脱出するぞ、パープルバニー」
「そうね……だけど」
 くるりと踵を返しながらも…パープルバニーは即座に走りだそうとはしなかった。その視線の先にあるのは、活動を止めたブルワーカをジッと睨むように見据えたまま柱に寄りかかっている、ブルージャンスカの姿だった。
 最後の瞬間まで皇帝と渡り合っていたためか、全身の消耗は誰よりも激しい。魔法戦士形態を保っていられるのも奇跡と言えそうな程、今の彼女は疲労困憊な筈なのだ。
「りあん、肩を貸そうか?」
 同じく彼女の様子を目に留めたエヴァグリーンが、駆け寄ってスッと手を差し伸べる。
 しかしブルージャンスカは軽く首を横に振ると、視線は皇帝に釘付けにしたままで、口を開いた。
「私は……あいつの最後を見届ける!」
「危険よ。このムウマンヴァリィがマグマの海に沈むまで、もう何分も無いかもしれないわ」
 同時に、小さな震動が摩天楼を揺らし、壁や柱が軋む音が皇帝の間にも響いた。
 しかしブルージャンスカは壁に預けた体重を自分の膝へと戻しつつ、返した。
「あいつの猛毒マナが全て昇華されて初めてフェアは助かるんでしょ? もしあいつがこの状態から持ち直してしまったら、もう私たちに為す術は無い……だから最後の瞬間まで、誰かがここに残らなければならないのよ」
「りあんの言葉は正しい」
 扉をくぐろうとするパープルバニーの肩の上から、ワイルド=ウィンドは普段通りの抑えた口調で言った。
「だが、妖精界に古くから伝わる秘術『アルティマシャッター』の威力は絶大だ。ブルワーカがいかに強大な存在と言えど、耐えられるわけはない。万が一奴の爆発に巻き込まれて命を落としでもしたらどうするつもりだ、りあん?」
「…それでもいいと思ってる」
「!」
 変わらぬ気丈な視線のまま返してきたブルージャンスカの言葉に、エヴァグリーンやパープルバニーはしばし言葉を失った。
「あんたたちは行きなよ。友や家族や、妖精や……帰りを待ってる誰かがいるんでしょ?」
「りあん…」
「私はさ、親には愛想尽かされてるし、メオやレミオンも………もうこの世にはいないしね。」
「だからって、命を粗末にしていいと言うの!?」
 グッとブルージャンスカの襟元を握りしめて、エヴァグリーンは彼女に詰め寄った。
 気丈な視線同士がぶつかり合い、やがてブルージャンスカの方が、目を逸らした。
「放っといてよ。もえぎに私の気持ちなんか、わかりっこないし」
「レミオンもメオも、あなたを庇って死んだんでしょう? 彼らは、こんな形であなたが命を散らすことを望むと思うの!?」
「…それは」
「あなたが生きてこそ……彼らは救われるのよ!」
 がしっ…
 ブルージャンスカの右手が、自然とエヴァグリーンの手を握っていた。襟元にかけられた指がほぐれていく。まるで右手甲の紋章がそう導いたかのように、二人の右手はガッシリとシェークハンドを形作っていた。
「レミオン…メオ……?」
「彼らはどうやら、私の言い分に賛同してくれたようね」
 手のひらから伝わってくる確かな体温を感じながら、エヴァグリーンは笑顔を浮かべて言った。
 ブルージャンスカも、無意識に動いた自分の右手を不可思議に思いながら、頷いていた。
 その時だった。
 カアッ!!
 著しく強い輝きが、皇帝の間を明るく照らし出した。ブルワーカの体躯が爆発して消滅しようとする前兆だった。
「えっ…」
 驚いてエヴァグリーンが振り返ると、その視界には、内部から強い光を発しながらブルブルと震えているムウマ皇帝の姿が見えた。もはや爆発まで1分と持たない…彼女の目にその光景は、そう映った。
「間に…合わない」
「あきらめるな、走れ!」
 ワイルド=ウィンドは言ってパープルバニーに脱出を促すが、今から全速で駆けた所で爆発から逃れることができないのは、もはや誰の目にも明らかだった。
 しかし、開け放たれた扉の向こうからひょいと一つの人影が皇帝の間に入ってきて、周囲をくるりと見渡し始めた。
「全員、こっちへ来るにゃ!」
「えっ?」
 突然の号令に、一同の視線が一箇所に集まる。
「秘密の通路があるにゃ! 助かりたければ、ウチの後についてくるにゃっ!」
 ゴゴゴゴゴ……!
 一段と強い揺れが摩天楼を襲い、時はもはや一刻の猶予さえ持たないことを暗に告げていた……。


◆ ◆ ◆


「…ん」
 か細い声が、研究室の中で微かに響いた。
「ん?」
 窓辺で魔法戦士たちのことを思っていたミラは、不意に聞こえたその声に一気に現実へと引き戻された。
 室内へと振り返り、白いシーツの海へと視界を滑らせる。すると……。
「フェア! 目を覚ましたのか!」
「ミラ……。私は一体、どうしたの?」
「いいんだ、起き上がるな」
 世話しなく羽をはためかせてミラはフェアの元へと滑空していく。
 ブルワーカの猛毒マナに冒された妖精フェアは、完全にその呪いから解き放たれたのだ。
「あいつら、どうやら上手くやったようだな」
「?」
 一人事情が解らないフェアは、意気込むミラを不可思議な視線で見つめるばかりであった。


◆ ◆ ◆


 時は流れ……聖蘭学園には満開の桜と共に、春が訪れていた。
 桜の花びらが舞い散る中に、少女たちの一団が集まっている。四月からはいよいよ最上級生となるあすかにつゆり、みずきらと、たった今卒業式を終えたばかりのかおりとなぎさたちである。
 卒業生の二人は普段の制服に身を包んでいて別段着飾るようなことはしていないが、晴れやかな舞台を終えた直後という充実感からか、普段以上に二人とも輝いているように見える。
「卒業おめでとう、かおりさん、なぎささん!」
 元気いっぱいに祝福の言葉を述べて、あすかは背後に隠し持っていた花束をひょいとかざし、なぎさに手渡した。
「あら、ありがとう。嬉しいわ、できた後輩に恵まれて」
「誉めすぎだよ、なぎさ。でも、感謝するよ、みんな」
 なぎさとかおりが笑顔で言うと、つゆりやみずきも満面の笑顔を浮かべて、互いに頷き合った。
「お二人はこれから、どうなさるんですか?」
 校門に向けての第一歩を踏み出しながら、つゆりは二人に尋ねかけた。
 魔法戦士としてだけでなく、学生としても相当に優秀な二人である。その将来は、教師たちからも期待されているのだ。
「大学に進むよ。T女子大に、アベック合格したからね」
 何気なくかおりが答えると、あすかとみずきは互いに顔を見合わせて、目をパチクリとまたたかせた。
「T女子大! 県内の私立じゃぶっちぎりの一流校じゃないですかー!?」
「来年、待ってるよ」
 ちょっぴりいたずらっぽい笑みを浮かべてかおりが言うと、あすかはポリポリと頭を掻いた。
「にゃははは、一日八時間勉強しても無理ですよー」
「私はT女を第一志望にしたわよ」
「げげっ、つゆたんマジッ!?」
 あははは、と笑いの渦が起こって……そうして一行は、空蝉坂へと望む校門へと辿り付いた。
 坂から夕顔町を一望できるその眺望は、聖蘭学園の生徒なら誰しもが自慢できる、学園の誇りともいうべき美麗さである。一行はその景色の中に一つの人影があることに気がついた。
「…りあん」
「はろー」
 坂の頂点付近にて塀に背中から寄りかかっていたのは、泉りあんだった。あすかたちとは異なり聖蘭学園の制服を着用せず、かつて毎日着ていたという青いデニムのジャンバースカート姿で、かおりたちを待っていたのだ。
「卒業おめでとう、かおりさん、なぎささん」
「ああ、ありがとう。……残念だよ。ボクは卒業までずっとキミの先輩で居たかったんだけどね」
「いいんです。自分で決めたことだから」
 りあんはあの直後…フェアの無事を確認するなりすぐに、聖蘭学園に退学届を提出していた。
 あすかやかおりたちは慰留に努めたのだが、彼女の決意は固かった。結局、退学届は受理され、彼女は今では学生という身分を失っているのである。
「私……しばらく旅に出ることにしたの」
「えっ」
 新品の大きなナップザックを見せながら、りあんは誰にともなく言った。
「世界を見てきたいの。フェアの故郷とか、メオが生まれた所とか……そしてもっと強い人間になって、この町に帰ってきたい!」
「そっか……頑張って! たまには手紙も頂戴よ!」
「もっちろん!」
 ビッと親指を立てて、りあんとあすかは互いに微笑み合った。
 フェアやミラ、ワイルド=ウィンドら妖精たちも、しばらく前にこの町を発っていた。そして今、りあんまでも。
 町は次第に静けさを取り戻しつつある。かつての戦いの爪痕が消えていき、仲間たちもそれぞれの道へと歩み出していく。
 しかしあすかは不思議と、寂しさを感じることはなかった。
「それじゃあね! アデュー!」
「またね……りあん!」
 手を振りながら、りあんは少し足速に空蝉坂を下っていった。少しずつ小さくなるその背中を見送りながら、あすかやつゆりたちもまた、手を振り続けるのだった。
「元気で! いつまでも元気でね〜〜〜〜!!」
 その声が届いたのか、もう随分小さくなったりあんがもう一度、肩越しに手を振ってくれたように見えた…。
「それじゃ、ボクらもそろそろ行くから。二人で同じアパートを借りたんだ。新生活のスタートだよ」
「そうね、ふふ」
 かおりの腕の中に体を預けながら、なぎさは心底幸せそうに笑った。
 その様子を見せつけられるあすかやつゆりは、多少引いたが、それでも二人の新たな門出を祝福する気持ちが萎えることはなかった。
 二人仲睦まじく坂を下っていくのを見送りながら、あすかとつゆりもまた、自然に固く手を繋いでいた。
「…それじゃ、あたしたちもそろそろ行こっか」
「そうね」
 あすかが言って、つゆりが頷くと、みずきはふと、校庭の方へと振り向いた。生徒昇降口へと繋がる道の脇に、一枚の看板が立て付けられている所が見える。入学志望者の合格発表が明日、あの板で為されるのだ。
「来年の一年生は、どんなコが入ってくるのかなー」
 まだ発表は掲示されていないが、なんとなく板の所へと駆け出していくみずき。しかし道の脇から突然、そんな彼女に飛び掛ってくる人影があった。
「やっほー!」
「きゃっ!?」
 いきなり横から抱きつかれ、みずきは思わず目を白黒させた。一秒経って落ち着いて、その人影の顔を覗き込んで見ると……これまた思わずみずきは、絶句した。
「き きみはひょっとして……!」
「ウチ、春からここに通えるように内定したにゃ♪ もっともっと、も〜っと人間界のことを詳しく知りたいから、どうかヨロシク頼むにゃ〜♪」
「やっぱり、ロリエッタ…」
 みずきに抱きついてきたのは、元ムウマ十六傑の一人、『猫耳のロリエッタ』だった…。
 りあんやみずきらがブディボレイドから脱出しようとした際、すんでの所で抜け道を教えて助けてくれたのが、彼女だった。そのままなんとなく行動を共にし、みずきと一緒に結界を通過してきてしまったのである。もうムウマ世界に戻ることができなくなってしまった彼女だったが、大木戸博士の好意もあって、こっそりと戸籍を取得し、こうして今人間界に溶け込もうと勉強している最中なのであった。ちなみに、猫耳は髪の毛でうまく隠して外出することが義務付け(?)られていたりする。
「はやく春が来ないかにゃ〜♪」
 聖蘭学園の平穏は、そう長くは続かなそうである……。
 

―終わり―


特報!

 ムウマ帝国との戦いが終わり、静けさを取り戻したかに見えた聖蘭学園とプリティセーラーの面々。
 しかし新たなる敵の魔の手が、この街に迫りつつあった!
 遥か宇宙の彼方から飛来した謎の円盤……そこから姿を現した謎の宇宙人が、街の侵略を始める!
 戦いから遠ざかっていたプリティセーラーは再び結集し、謎のエイリアンに立ち向かっていく!!
 新番組・制服戦隊プリティセーラーR、第一回『新たなる脅威! 再び集え魔法戦士たち!』
 奏でよう、星々のメロディ…!

制服戦隊プリティセーラー 第52回・了

あーあ(爆)
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